昨年まで2月の京都・芝1400メートルで行われていた京都牝馬Sが、競走名を愛知杯に変更のうえ開催時期とコースを3月の中京・芝1400メートルに移して行われることとなった。リニューアルされた4歳以上牝馬の重賞路線において、今後どのような歴史が刻まれていくのか。今回は過去10年の京都牝馬Sの結果から、予想の参考になりそうなデータをピックアップしていく。
京都牝馬Sの過去10年の単勝人気別成績をまとめると、1番人気が7連対という好成績を残している。次に、「2番人気から5番人気」と「6番人気から9番人気」の2グループに分けて比較すると、共に延べ40頭いて6連対となっているので、連対数だけで見ればこの2組は同等の評価をする必要がありそうだ。一方、下位人気馬の中でも10番人気以下の馬となると、連対が1回のみで3着内率が5.0%と苦戦傾向にある。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-3-0-3 | 40.0% | 70.0% | 70.0% |
2番人気 | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
3番人気 | 1-0-2-7 | 10.0% | 10.0% | 30.0% |
4番人気 | 0-1-0-9 | 0% | 10.0% | 10.0% |
5番人気 | 1-1-2-6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
6~9番人気 | 2-4-2-32 | 5.0% | 15.0% | 20.0% |
10番人気以下 | 0-1-3-76 | 0% | 1.3% | 5.0% |
京都牝馬Sの過去10年の前走別成績では、優勝馬10頭中9頭が前走で重賞に出走していた。残る1頭はオープン特別に出走していた馬で、3勝クラスなどの条件クラスだった馬の優勝はない。しかし、前走が3勝クラスだった馬は2着と3着が4回ずつと、馬券に絡むケースがそこそこ多くなっている。この辺りはフォーメーションを組む際に参考になりそうなデータだろう。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
GⅡ | 2-0-1-11 | 14.3% | 14.3% | 21.4% |
GⅢ | 5-2-3-54 | 7.8% | 10.9% | 15.6% |
オープン特別 | 1-3-2-49 | 1.8% | 7.3% | 10.9% |
3勝クラス以下 | 0-4-4-16 | 0% | 16.7% | 33.3% |
地方、海外 | 0-0-0-3 | 0% | 0% | 0% |
京都牝馬Sの過去10年の年齢別成績では、5歳馬の3着以内数が14回で最多、好走率でも4歳馬や6歳以上馬を上回っている。4歳馬と6歳以上馬は3着以内数が共に8回となっているものの、4歳馬は連対が7回と多く、6歳以上馬は連対が少なく3着が多くなっている点が特徴だ。〔表3〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 3-4-1-43 | 5.9% | 13.7% | 15.7% |
5歳 | 6-5-3-43 | 10.5% | 19.3% | 24.6% |
6歳以上 | 1-1-6-54 | 1.6% | 3.2% | 12.9% |
2017年以降の京都牝馬Sの優勝馬8頭は、前走が芝1400メートルから芝1600メートルのレースだった。また、前走の着順では8頭中7頭が6着以内、前走の単勝人気では8頭中6頭が6番人気以内だった。前走の距離や着順、単勝人気に注目してみたい。〔表4〕
(河野 道夫)
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