写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。
牡7歳
調教師:武英智(栗東)
2023年の東京ジャンプS(J・GⅢ・芝3110メートル)を皮切りに、ここまで障害重賞4勝をマーク。前走の中山大障害(J・GⅠ・芝4100メートル)は厳しい展開のなかでの4着だった。頂点奪取へ、再出発の一戦となる。
昨年の中山大障害(J・GⅠ)は行きたい馬がおらず、レース中盤までは本馬が逃げる展開。他馬の目標にならざるを得ない形になったうえ、息を入れたいところで後続に迫られる厳しい競馬になった。それでも、不完全燃焼となったなかでの4着は改めて能力の高さを証明するもの。2着だったエコロデュエルには、前々走の東京ハイジャンプ(J・GⅡ・芝3110メートル、1着)で先着している。距離こそ違うが、阪神も重賞勝ちをしたことがある舞台。実績面でも適性面でもここでは明確に上位と言える存在だ。改めてのJ・GⅠ挑戦へ向けて、勢いをつけたいところだろう。
牡6歳
調教師:岩戸孝樹(美浦)
2023年の京都ジャンプS(J・GⅢ・芝3170メートル)で重賞初制覇。その後は勝利こそないものの、3着、2着、4着、2着、2着と堅実に駆けており、そのなかには昨年の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ・芝3900メートル)2着も含まれる。2度目の重賞制覇に挑む。
昨年の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ)は離された2着だったが、その勝ち馬は前年の中山大障害(J・GⅠ)を圧勝して飛ぶ鳥を落とす勢いだったマイネルグロン。本馬はそこからメキメキと力をつけ、昨年の中山大障害(J・GⅠ・芝4100メートル)では2着に入るなど、ビッグタイトルを狙えるだけの存在に成長した。主戦の草野太郎騎手は「調子の波がそれほどない馬。いい態勢で今年初戦を迎えられそうです。以前はスクーリング(事前下見)をしていましたが、スクーリングで張り切り過ぎてしまうところがあるので、スクーリングをせずに挑みたいと思っています」と見通しを語った。
牡7歳
調教師:佐々木晶三(栗東)
3歳秋から障害入り。ゆっくりと力をつけ、前走の中山大障害(J・GⅠ・芝4100メートル)では前年の8着から3着に大きくジャンプアップ。ここにきての充実ぶりは目を見張るものがある。重賞初制覇をここで決められるか、注目だ。
成長をはっきりと感じられたのが前走の中山大障害(J・GⅠ)だ。置かれ気味だった前年(8着)と違い、中団のインで脚をためて追走。最後の直線でもしっかりと反応して2着エコロデュエルと0秒2差の3着に好走した。騎乗した小牧加矢太騎手も「今日は馬が自信満々で前進気勢がありました」と、精神面の成長を語っていた。昨年の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ・芝3900メートル)は積極的な競馬で7着だったが、当時とは比べ物にならないくらいパワーアップを遂げているうえに、今なら少し我慢する競馬のほうが合っているイメージも沸く。重賞制覇のチャンスは十分にあるだろう。
せん7歳
調教師:大竹正博(美浦)
障害2勝目となった4走前がコースレコードでの快勝。続く東京ジャンプS(J・GⅢ・芝3110メートル)ではジューンベロシティ、ロスコフの実力馬2頭に続く3着に好走した。重賞を勝つだけの力は十分に備えている。
障害入りして6戦で1着、2着、1着、3着、4着、5着とまったく崩れていない。特に前走の中山大障害(J・GⅠ・芝4100メートル)は、大障害コースどころか中山の障害コース自体が初めて。離された5着とはいえ、しっかりと走り切ってのものだけに、センスの良さと脚力は十分にうかがえた。昨年6月の東京ジャンプS(J・GⅢ・芝3110メートル、3着)以来の騎乗となる五十嵐雄祐騎手は「大きくは飛ばず、サッと飛んでいくタイプ。そういう飛越をするだけに、終いの脚がたまるようですね。実際、東京ジャンプSの時も勝ち負けできると思ったほどの伸びをしていました。今回も上位争いになるでしょう」と、いいイメージができているようだ。
牡7歳
調教師:高橋義忠(栗東)
まだ障害オープン勝ちはないが、2023年と2024年の京都ハイジャンプ(J・GⅡ・芝3930メートル)では2年連続で4着に健闘。持久力は十分で、距離に対する不安はなさそうだ。前走が上昇の兆しを感じさせる6着。躍進があっていい。
障害オープンクラス入りしてからは、1度の競走中止を除いてすべて一桁着順の成績。前半で置かれる面はあるが、一方でスタミナは十分というタイプでもある。それが端的に表れているのが、2年連続で4着に入っている京都ハイジャンプ(J・GⅡ)で、同レースは3930メートルという長丁場。ズバッと追い込んでくる脚こそないものの、ジワジワと脚を使って前との差を詰めてくるあたり、阪神・芝3900メートルという舞台が向きそうな印象はある。前走のオープン特別・中山新春ジャンプS(芝からダート3200メートル、6着)は後方からじわじわと追い上げて、最近では一番と思える内容。持久力勝負なら出番があっていい。
牡6歳
調教師:牧田和弥(栗東)
3走前の障害オープン(小倉・芝2860メートル)は、最終周の向正面で先頭に立つ積極的な競馬。結果3着ではあったが、中身は濃かった。ここ2戦がひと息だが、復調できていればオープンクラスでも通用の素地は十分にある。
障害未勝利は3戦で突破。障害初戦と2戦目では、その後2024年東京ハイジャンプ(J・GⅡ)で3着に入ったオールザワールドと同等の走りができており、素質の片りんは見せていた。3走前の障害オープンは、序盤の飛越がひと息だったこともあって中団から後方の競馬となったが、順回りに変わったバックストレッチで一気に先頭へ。最終障害を飛越した後に差されて3着だったが、オープンクラスでの勝利が見えた力走でもあった。休養を挟んでのここ2戦が物足りないが、まだ完調ではなかったのかもしれない。前走から中2週となる今回は中間の調教で好反応を見せており、大きく変わっても不思議はない。
牡7歳
調教師:中村直也(栗東)
障害2戦目の前走で初勝利。まったく無理せずに最後の3コーナーから先頭に立って押し切る強い競馬で、かなりの素質を感じさせた。オープン初挑戦でJ・GⅡは楽ではないが、軽視はできない一頭だ。
平地は未勝利勝ちがあるのみだが、JRA1勝クラスでの唯一の2着が東京・芝2400メートル。当時から持久力のあるところを見せていた。前々走から障害入りして初戦は4着。さすがに初障害もあって飛越は不安定だったが、立ち回り自体はうまく、直線では内からしっかりと脚を使うなど転向初戦としては及第点の走りを見せた。2戦目となった前走では、飛越が格段に上達。無理なく追走できたうえ、途中から楽に先頭に立って押し切っており、まだまだ奥もありそうだ。今回は一気の相手強化となるが、順調に使えている点は強み。試金石の一戦と言えるだろう。
牡5歳
調教師:四位洋文(栗東)
前走の障害未勝利(京都・芝からダート2910メートル)は、平地でもなかなか見られないレベルの大逃げからの押し切り勝ち。さすがに最後は脚色が鈍ったものの、スピードとセンスはかなりものがありそうだ。展開面でも注目の一頭と言える。
そうした競馬をさせたかったわけではないだろうが、障害未勝利突破となった前走は一時、後続を20馬身以上離す大逃げ。最後の障害を飛越してダートコースに入るところでもセーフティリード。上がり3ハロン43秒1とラストは勢いがなくっていたとはいえ、ゴール時でも2着馬を9馬身引き離していた。騎乗した西谷誠騎手は「コントロールがもう少し利いてくれればいいのですが、飛びがうまい分、逆に加速していく感じでした。まだまだ伸びしろがあります。オール芝のコースがいいですね」とコメントした。今回はそのオール芝の舞台。素質はもちろん、展開面でも無視できない存在となりそうだ。
(山下 健)
ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。