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牡4歳
調教師:河内洋(栗東)
馬体重の大きな変動こそなかったものの、3歳秋を迎えての中身の入り方が素晴らしかった近2走。勢いという点では出走馬ナンバーワンの存在だろう。競馬場こそ替わるが、左回りのマイル戦という条件も向いている印象。前走で見せた決め手を生かしたい。
昨年はシンザン記念が3着、きさらぎ賞が2着。重賞路線で存在感を示したが、それ以降の成績が上がらずに休養へ。約6か月の休養期間を経て迎えた前々走の3勝クラス・キングカメハメハメモリアル(東京・芝1600メートル)で差し切り勝ちを決めると、前走のキャピタルS(リステッド・東京・芝1600メートル)も直線一気の差し切り勝ち。前々走から1秒以上速い決着時計にも難なく対応してみせた。秘める能力は重賞級と言っていいだろう。管理する河内洋調教師は3月4日をもって定年引退を迎える。本馬にとって初めての重賞制覇を河内厩舎の所属馬として達成したいところだ。
牝5歳
調教師:庄野靖志(栗東)
中京コースは初めてだが、同じ左回りの東京では大きく崩れていない。小回りコースにも実績はあるが、フットワークの大きいタイプなので、直線の長いコースのほうが持ち味を生かしやすいだろう。休み明けを1度使った上積みも見込めるはずだ。
前走のターコイズSは3着。瞬発力をカバーするためか、いつもよりもポジションを取り、早めに仕掛けていく立ち回りを見せた。最後のひと押しを欠いたものの、4着だった前々走のクイーンS以来の休み明けだったことを考えれば、勝ち馬から0秒2のタイム差を含め、悪くない結果だったと言えるはずだ。重賞で好走を続けているにも関わらず、キャリア14戦で2勝と、詰めの甘さに泣き続けてきた側面がある。年明け初戦で念願の重賞初制覇となれば、収得賞金の加算だけでなく、春の大目標に向けて勢いをつけることができそうだ。
牡5歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
完勝だった前走だが、レース前は右回りのマイル戦という条件を疑問視する声もあった。過去18戦で3回しか右回りに出走していないサウスポー。意識的に左回りを選択していた本馬とって、中京競馬場での開催は大きなプラス材料となるはずだ。
キャリア18戦中9戦で1番人気に支持されているイスラボニータ産駒。先行押し切りのイメージが強い父だが、実際は臨機応変に競馬ができる自在型。その特徴は本馬も受け継いでおり、出走馬中最速の推定上がり3ハロンタイムこそ4回と多くはないものの、33秒台は何度もマークしている。3走前の3勝クラス・フリーウェイSは33秒3(推定)をマークしての差し切り。一転して、オープンクラスでの初勝利となった前走のリゲルS(リステッド・京都・芝1600メートル)では、2番手からの抜け出しを決めた。この自在なスタイルは、重賞でも大きな武器となるだろう。
牡6歳
調教師:中内田充正(栗東)
5勝のうちの4勝を中京競馬場でマークするコース巧者。中京開催の今年だからこそ、重賞制覇の期待値も高くなるはずだ。重馬場と稍重馬場で計3勝をマーク。馬場が渋って時計を要する状況のほうが好走する確率も高くなる。
オープンクラスへの昇級は一昨年の7月。昨年のダービー卿チャレンジTでは3着に入るパフォーマンスも見せたが、オープンクラスでの初勝利は前々走のポートアイランドS(リステッド・中京・芝1600メートル)だった。このレースのポイントは、4コーナー4番手と最近になかった積極的なレース運びだろう。いい脚を長く使えるタイプの馬で、馬群の外めからスムーズに加速できたことも大きかったはず。このような競馬ができるかが好走の鍵となりそうだ。5着だった前走のキャピタルS(リステッド・東京・芝1600メートル)は力を出し切れなかった印象。最後までリズムよく走りたい。
牡7歳
調教師:鈴木慎太郎(美浦)
父の産駒でJRA所属の現役馬は本馬のみ。同産駒によるJRA通算5勝は、全て本馬が積み上げたものだ。前走のオーロC(リステッド・東京・芝1400メートル)でオープンクラス初勝利をマーク。今度は重賞初勝利なるか、注目したい。
1勝クラスから3連勝でオープンクラス入りを果たした馬。秘めるポテンシャルの高さは相当なものがあるだろうが、その後に発症した鼻出血の影響が大きかったのか、あるいは540キログラム前後の大型馬でレース間隔を詰めて順調に使い込めなかったことが響いたのか、オープンクラスでは苦戦が続いた。豪快な追い込みで久々の勝利をマークした前走のオーロC(リステッド)は、15番人気を覆してのもの。迫力満点だった直線のパフォーマンスが本物であることを示すためにも、重賞挑戦の今回は大事なレースになりそうだ。
せん8歳
調教師:堀宣行(美浦)
ポイントは常に折り合い。内枠に加え、一貫したペースで脚を上手にためられた前々走の東京新聞杯(1着)のような競馬が理想なら、スローペースで折り合いを欠いた前走は真逆のパターン。少しでも速いペースで流れてほしいところだろう。
デビューした直後から高い潜在能力を評価されていたネオユニヴァース産駒だが、能力開花には予想以上に時間を要した印象。オープンクラスでの初勝利は一昨年のオープン特別・メイS(東京・芝1800メートル)で、6歳春のことだった。初めての重賞制覇となった昨年の東京新聞杯は7歳の2月。もっとも、じっくりと成長を待ったからこそのタイトル獲得とも言えそうで、8歳を迎えた今年も活躍が期待できるはずだ。調教での動きからも衰えは感じられないだけに、2度目の重賞制覇のシーンは十分にありそうだ。
(松浪 大樹)
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