今週の注目レース

朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)

京都競馬場 1600メートル(芝・外)馬齢 牡・牝 2歳オープン

出走馬情報

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アルテヴェローチェ

牡2歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:クルミネイト
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

サウジアラビアロイヤルCを1分33秒0の好時計で快勝。過去10年、サウジアラビアロイヤルCを1分33秒4以内の時計で勝った馬は、3頭が朝日杯フューチュリティSに出走して全てV。前走内容からもチャンス十分だ。

7月末のメイクデビュー札幌(芝1500メートル)は、人気を分け合った2着馬ヒシアマンとの一騎打ちを制してV。約2か月半ぶりだった前走のサウジアラビアロイヤルCでは、直線で大外から豪快に差し切り重賞初制覇を飾った。小雨が降る稍重馬場で1分33秒0の勝ち時計は優秀。サウジアラビアロイヤルCで過去最速の勝ち時計1分32秒7をマークしたサリオス(2019年)と、同2位となる1分33秒0で走ったダノンプレミアム(2017年)の2頭は、次走で朝日杯フーチュリティSを制した。本馬も前走のパフォーマンスならば好勝負必至だ。

トータルクラリティ

牡2歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:バゴ
  • 母:ビットレート
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

デビューから2連勝で新潟2歳Sを制覇。同レース勝ち馬は2021年セリフォスが朝日杯フューチュリティSで2着、昨年のアスコリピチェーノが阪神ジュベナイルフィリーズを勝っており、2歳GⅠでの活躍が目立つ。

6月のメイクデビュー京都(芝1600メートル、1着)は、序盤から出入りの激しい展開になったがしっかり我慢させ、直線は外から鋭く伸びて差し切った。続く新潟2歳Sは手応え良く先頭に並びかけ、最後はコートアリシアンとの一騎打ちから、勝負根性を発揮してゴール前で差し返した。デビュー2戦で手綱を取った北村友一騎手は「自分から動かして行って、しぶとさを生かす競馬をしたかったです。フットワークや背中がいいですし、もっと活躍できる馬です」と期待を寄せる。近親に2023年宝塚記念2着のスルーセブンシーズがいる血統的にも、GⅠでの活躍が期待できそうだ。

パンジャタワー

牡2歳

調教師:橋口慎介(栗東)

  • 父:タワーオブロンドン
  • 母:クラークスデール
  • 母の父:ヴィクトワールピサ
ここに注目!

前走の京王杯2歳Sを、上がり3ハロン最速タイ(推定)の末脚で差し切りV。過去10年、京王杯2歳Sを上がり最速のタイムで制した3頭は朝日杯フューチュリティSで〔0・2・1・0〕の成績で、いずれも馬券圏内を確保している。

メイクデビュー中京(芝1200メートル)は好位から抜け出してV。前走の京王杯2歳Sは中団で流れに乗り、メンバー中最速タイとなる上がり3ハロン33秒8(推定)をマークして差し切った。稍重馬場にも対応しており、条件や位置取りを問わず力を発揮できるタイプだ。騎乗した松山弘平騎手は「目立つ強い競馬をすることができました。距離はマイルまでなら対応できると思います。まだまだ良くなる馬です」と好評価を与えた。本馬と同様に、父タワーオブロンドンも2017年に京王杯2歳S制覇から本レースに挑み3着。父のリベンジもなるか、注目だ。

ミュージアムマイル

牡2歳

調教師:高柳大輔(栗東)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:ミュージアムヒル
  • 母の父:ハーツクライ
ここに注目!

デビューから200メートルずつ距離を延ばし、近2走を連勝。前走距離2000メートルからの距離短縮で朝日杯フューチュリティS優勝を果たせば、同じ京都・芝2000メートルから臨んだ本馬の父・リオンディーズ(2015年)以来となる。

出遅れたデビュー戦は差し届かず3着に敗れたが、距離を200メートルずつ延ばした近2走は、スタートを五分に決めて鮮やかに差し切った。前走の1勝クラス・黄菊賞(京都・芝2000メートル)では、勝負どころでまくるようにポジションを上げて3馬身差の快勝。デビューから3戦連続でメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムをマークした。父リオンディーズは2015年の本レース勝ち馬。母ミュージアムヒルは芝マイル戦で全3勝を挙げおり、血統面からは初戦以来となるマイルの距離も問題ないだろう。2戦2勝と好相性の京都で、一気のGⅠタイトル獲得を狙う。

エイシンワンド

牡2歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:ディスクリートキャット
  • 母:エイシンフェアリー
  • 母の父:タイキシャトル
ここに注目!

デビュー2戦は中京で走り、2連勝で小倉2歳SをV。初めての長距離輸送で挑んだ前走の京王杯2歳Sは8着に敗れ、今回はさらに200メートルの距離延長がポイントになるが、輸送距離の短い京都なら反撃可能だ。

中京・芝1200メートルでデビュー勝ち。同舞台で行われた2走前の小倉2歳Sでは好位から抜け出し、重賞初制覇を飾った。距離を200メートル延ばした前走の京王杯2歳Sは好位で流れに乗り、直線は外めに持ち出すも伸び切れず8着。騎乗した幸英明騎手は「初めてのもまれる競馬でも、道中の折り合いはスムーズでした。ただ、少しおとなしすぎた感じです。直線はいつもと違う競馬に戸惑ったのかもしれません」と振り返った。5日の1週前追い切りは栗東CWコースで長めから負荷をかけ、スタミナ面を強化。初めてとなるマイルの距離に対応できるように調整が続けられている。

ニタモノドウシ

牡2歳

調教師:高木登(美浦)

  • 父:ディーマジェスティ
  • 母:ジェラスガール
  • 母の父:Petionville
ここに注目!

前走のオープン特別・クローバー賞(札幌・芝1500メートル)を1分28秒6の2歳コースレコードでV。デビュー2戦でどちらもメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムをマークしたように、非凡な末脚の持ち主だ。

6月のメイクデビュー福島(芝1200メートル)は行き脚がつかず後方からになったが、強烈な末脚で差し切り勝ち。上がり3ハロン33秒6(推定)は、レースの上がり3ハロンタイムを1秒2上回る、メンバー中最速タイムだった。続くオープン特別・クローバー賞は好位直後から鋭く伸び、2馬身差の快勝。1分28秒6の2歳コースレコードで駆け抜けた。初戦からの距離延長にも難なく対応し、コースが替わっても末脚をしっかり発揮したことから、京都芝マイルの舞台にも不安はなさそう。この中間は10月末から入念に乗り込まれ、約4か月ぶりの実戦でも態勢は整っている。

アルレッキーノ

牡2歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ブリックスアンドモルタル
  • 母:チェッキーノ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

単勝オッズ1.5倍の断然人気に支持された前走のサウジアラビアロイヤルCは伸び切れず5着に敗れた。2走前は逃げて7馬身差の圧勝。マイペースで運ぶことができれば、GⅠでもポテンシャルは通用するはずだ。

6月のメイクデビュー東京(芝1800メートル)は、先手を奪っての粘り込み。残り200メートル付近でかわされ2着に敗れたが、次走で東京スポーツ杯2歳Sを制す勝ち馬クロワデュノールにしぶとく食い下がった。2戦目の未勝利(新潟・芝1600メートル)はスピードを生かして逃げ切り、7馬身差の圧勝。前走のサウジアラビアロイヤルCもデビュー2戦に続き1番人気に支持されたが、好位追走から5着に敗れた。1歳上の半姉チェルヴィニア(父ハービンジャー)は、今年のオークスと秋華賞を制覇。血統的にも上を目指せるポテンシャルを秘めている。

タイセイカレント

牡2歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:アイリッシュシー
  • 母の父:Galileo
ここに注目!

デビュー戦は逃げ切りVで、2戦目の前走は最後方から追い込んでの2着。真逆のレース運びでもしっかりと結果を出しており、非凡なセンスが光る。キャリアの浅い2歳馬同士の一戦において、自在性は大きな武器になるはずだ。

デビュー2戦は異なる脚質で上位争いを演じた。メイクデビュー中京(芝1600メートル)は5番人気ながら、逃げて2馬身差の快勝。当時は2着、3着、4着馬がその後に勝ち上がっており、ハイレベルなメンバーがそろっていたなかでの勝利と言える。前走のサウジラビアロイヤルCも7頭立ての4番人気だったが、最後方からメンバー中最速となる上がり3ハロン34秒3(推定)をマークして2着に浮上。騎乗した横山武史騎手は「終いはいい脚でした。新馬と違う競馬でしたが、今後につながると思います」と振り返った。2戦連続で人気を上回る好走を見せているだけに、GⅠの舞台でも侮れない存在だ。

(寺下 厚司)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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