今週の注目レース

アイビスサマーダッシュ(GⅢ)

新潟競馬場 1000メートル(芝・直線)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

ライオンボス

牡4歳

調教師:和田正一郎(美浦)

  • 父:バトルプラン
  • 母:ウーマンインレッド
  • 母の父:ステイゴールド
ここに注目!

新潟・芝1000メートルの直線競馬で目下2連勝中の快速馬。前走のオープン特別・韋駄天Sでマークした53秒9の勝ちタイムは、春開催としては極めて優秀な数字で、直線競馬への適性は抜群と判断していいだろう。ここは重賞初制覇の絶好機を迎えた。

「春の新潟開催で1000万下・邁進特別、オープン特別・韋駄天S(共に新潟・芝1000メートル)を連勝し、直線競馬への高い適性を示してくれたので、その後はアイビスサマーダッシュを目標に定めてリフレッシュしていました。今回は相手が強化されると思いますが、この馬も直線競馬では底を見せていませんから、楽しみな重賞挑戦です」と、陣営は新境地を開拓した本馬のさらなる活躍を期待している。前走の走破タイム53秒9は、春の開催としては過去最速の数字。新たなステージを得て、そのスピード能力が遺憾なく発揮されただけに、3連勝での重賞初制覇も決して夢ではないはずだ。

ダイメイプリンセス

牝6歳

調教師:森田直行(栗東)

  • 父:キングヘイロー
  • 母:ダイメイダーク
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

昨年の本レースを鮮やかに制したスプリンター。また、秋にはスプリンターズSでも4着に健闘しており、今回のメンバーでも実績では上位にランクされる存在だ。気温の低い時季よりも夏場が得意なタイプで、ここは連覇の期待が高まる。

「気温の低い時季よりも、気温が上昇する夏場が合うタイプです。その点を踏まえて、前走後はこのレースを目標に調整を進めてきました。一時は減少傾向にあった馬体も回復して、不安のない仕上がりで臨めそうです。直線競馬はこの馬の持ち味が存分に生きる舞台なので、連覇を飾って再び大きなステージに立たせたいです」と、厩舎スタッフは本馬の手入れに懸命だ。昨年は春の新潟開催で直線競馬を連勝し、アイビスサマーダッシュも鮮やかな内容で優勝。近走こそ本来の走りを見せていないが、地力は十分で、3戦3勝を誇る新潟・芝1000メートルの直線競馬なら、主役の座を渡したくないところだろう。

カイザーメランジェ

牡4歳

調教師:中野栄治(美浦)

  • 父:サクラオリオン
  • 母:サクラジュレップ
  • 母の父:サクラプレジデント
ここに注目!

前走の函館スプリントSでは、自ら主導権を奪い最後の直線でも後続を完封。見事に重賞初制覇を達成した。それまでは末脚を生かす戦法を得意にしていたが、ここへきて脚質の幅を増しており、自在性が出た印象だ。今の勢いなら重賞連勝も可能だろう。

「前走の函館スプリントS(1着)は逃げる形になりましたが、最後まで粘り強く走ってくれました。脚質の幅が広がった点で収穫は大きかったですし、今後の選択肢も増えたと思います。新潟・芝1000メートルの直線競馬は、前々走のオープン特別・韋駄天S(6着)に続く2度目で、慣れも見込めるでしょう。調子の変動が少ないタイプですから、今回も体調面に不安はありません。快速馬がそろったここでも見劣りはしないと思います」と、厩舎サイドは前走で待望の重賞初制覇を飾った看板ホースに大きな期待を寄せている。前走では、主導権を奪ってラストも脚色を乱すことなく駆け抜けて優勝。展開を問わないレースぶりは魅力だ。

ラブカンプー

牝4歳

調教師:森田直行(栗東)

  • 父:ショウナンカンプ
  • 母:ラブハート
  • 母の父:マイネルラヴ
ここに注目!

昨年はアイビスサマーダッシュで2着に好走したあと、北九州記念3着、セントウルS2着、スプリンターズS2着と連続して上位に進出するなど、活躍が目立った快速牝馬だ。近走は本来のスピードが影を潜めているが、軽視できない一頭と言えるだろう。

「今年に入ってからの3戦は、この馬らしいレースができませんでしたので、この中間は休養して立て直しを試みました。この開催を目標に調整してきましたので、出走態勢は整うでしょう。昨年の本レースでは、初めての他世代との対戦でもひるむことなく好走(2着)してくれたので、直線競馬への適性は十分に備えていると思います。夏場では好成績を収めていますから、ここで好発進を遂げて、再び軌道に乗りたいです」と、陣営は復活に向けて本馬の仕上げに力を注いでいる。近走こそ2桁着順が続いているが、昨年の活躍はまだ記憶に新しい。立て直されて登場する今回、あらためて注目したい。

ビップライブリー

牡6歳

調教師:清水久詞(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:フローラルグリーン
  • 母の父:フォーティナイナー
ここに注目!

前々走の春雷S(リステッド。中山・芝1200メートル)を勝利すると、前走のCBC賞では5着に健闘。着実に地力を強化している存在だ。まだ重賞タイトルは獲得していないが、豊富なキャリアと安定感のあるレースぶりは魅力が大きい。

前走のCBC賞はプラス体重(プラス10キログラム)での出走でしたが、これは回復した分で、太め感もなく上々の雰囲気でレースに臨めました。道中で少し力みがあった影響でラストの伸びを欠きましたが、それでも勝ち馬から0秒5差の5着でゴールインできたので、次につながる内容は残せたと思います。今回は初めての直線競馬になりますが、新潟・芝コースは合う馬ですから、ここで新たな面を見せてくれればいいですね」と、厩舎サイドは本馬の状態の良さを感じている様子だ。近走の内容から、重賞タイトルに手が届くところまで力をつけてきた印象。ここで新境地を開く可能性は十分にあるだろう。

ナインテイルズ

牡8歳

調教師:長谷川浩大(栗東)

  • 父:ローエングリン
  • 母:マイネフォクシー
  • 母の父:メジロライアン
ここに注目!

昨年のアイビスサマーダッシュで3着に入ると、秋には京阪杯でも2着に好走。確実に進歩を遂げた短距離馬である。今年で8歳だが、能力の衰えはそれほど見られないだけに、前走から斤量が2キログラム軽くなるここは好勝負が期待される。

前走のオープン特別・鞍馬S(京都・芝1200メートル、11着)は、58キログラムの斤量が重かったのか、スタートしてからスピードに乗れませんでした。それでも大きくは負けていないので、悲観はしていません。その後はひと息入れて立て直し、夏の開催を目標に乗り込みを開始しています。昨年のアイビスサマーダッシュで3着に好走しているように、直線競馬は得意な馬です。まだ年齢的な衰えも感じられませんから、ここで巻き返したいですね」と、厩舎スタッフは本馬のケアに懸命だ。オープンクラス入りには時間を要したが、昨年の京阪杯では勝ったダノンスマッシュに次ぐ2着と好走。ここは3着だった昨年以上の好走が期待される。

ミキノドラマー

牡6歳

調教師:南田美知雄(美浦)

  • 父:ショウナンカンプ
  • 母:ケイアイミサイル
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

昨年のオープン特別・ルミエールオータムダッシュ(新潟・芝1000メートル)を2馬身差で快勝。直線競馬ですでに3勝をマークしているように、この舞台への高い適性を示している。前走後はここを目標に調整されており、侮れない存在だ。

「直線競馬が得意な馬ですから、春の新潟開催の後はアイビスサマーダッシュを目標にしていました。前走のオープン特別・韋駄天S(新潟・芝1000メートル、3着)でも、後方からよく末脚を伸ばして上位に食い込んでくれたので、内容は濃かったと思います。今回もメンバーはそろうでしょうが、この馬にとってもベストの舞台なので、何とか重賞タイトルを獲得させたいです」と、スタッフは本馬の仕上げに力を注いでいる。昨年のオープン特別・ルミエールオータムダッシュでは、2着のレジーナフォルテに2馬身という差をつけてゴールイン。磨きをかけた末脚で重賞初制覇を目指す本馬に注目だ。

レジーナフォルテ

牝5歳

調教師:佐藤吉勝(美浦)

  • 父:アルデバランⅡ
  • 母:ナイキトライアンフ
  • 母の父:ボストンハーバー
ここに注目!

本レースでは2017年に3着、2018年には4着に入っており、直線競馬への適性の高さは証明済み。前走のオープン特別・バーデンバーデンC(福島・芝1200メートル、5着)は苦手の重馬場で伸び脚を欠いたが、良馬場での出走がかなえば好勝負が可能だろう

「前走のオープン特別・バーデンバーデンCは、あいにくの重馬場でしたが、それでも先行して最後まで粘り強く走ってくれたので、次につながる内容は残せたと思います。アイビスサマーダッシュでは一昨年が3着、昨年が4着と、2年連続して上位争いを演じています。直線1000メートルのレースは合っていますので、あとは何とか良馬場で走らせたいですね」と、陣営は手入れに全力を注いでいる。今回は中1週での競馬となるが、予定通りのローテーションで、疲れも無さそう。本レースに3年連続して登場してくる本馬を、軽くは扱えないはずだ。

(片野 昌一)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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