海外競馬発売

オーストラリア競馬のルール

オーストラリア競馬のルール

JRAとオーストラリアの主なルールの違い

競馬の実施にあたっては、各国・地域ごとにそれぞれ固有のルールが定められており、JRAのものとは異なる点があります。

JRAが海外競馬の勝馬投票券発売を行う際、払戻しは競走終了後に現地主催者のルールにより確定した着順に基づいて行います。なお、JRAの競走と同様、確定後に競走成績上の着順の変更があった場合でも、払戻しの変更はいたしません。

JRAとオーストラリアにおける主なルールの違いを説明します。

馬番号とゲート番号

JRAでは、馬番号は抽選で決定し、ゲート番号は馬番号と同一となります(例:馬番号「5」の出走馬は5番ゲートから発走)。

オーストラリアでは、馬番号は各競走で定められた方法でふられ、ゲート番号は抽選で決定します。したがって、ゲート番号と馬番号は異なります(例:馬番号「5」の出走馬は10番ゲートから発走など)。

また、ゲート番号は、内側からの順序を示すもので、出走取消がある場合(競走直前の競走除外を除く)は、発走時にそれぞれゲート番号が繰り上がります。

JRAが発売する海外競馬の勝馬投票券は、馬番号での投票となりますのでご注意ください。

馬体重

オーストラリアでは馬体重の計測、発表はありません。

馬齢

JRAでは、生まれた年を0歳と数え、生まれた年の1月1日から年齢を起算します。
オーストラリアでは、1月1日から6月30日までに生まれた場合、前年の8月1日から年齢を起算します。
7月1日から12月31日に生まれた場合、当該馬の母馬への種付けの時期により生まれた年の8月1日または前年の8月1日から年齢を起算します。
ただし、海外競馬発売においてJRAが発表する出馬表では、現地主催者発表のものにかかわらず、北半球産馬の馬齢は、生まれた年の1月1日から起算した年齢を掲載しています。

馬場状態

オーストラリアでは、芝コースの馬場状態は、「Firm」、「Good」、「Soft」、「Heavy」に区分されます。JRAからは右表のとおりJRA基準(良、稍重、重、不良の4段階)に置き換えて発表します。

馬場状態
Firm 1-2
Good 3
Good 4 稍重
Soft 5-7
Heavy 8-10 不良

出走取消(スクラッチ)

JRAでは、出馬投票締切り後の出走取消は、馬の事故又は疾病が判明した場合や病気等で騎乗できる騎手がいなくなった場合に認められます。

オーストラリアでは、原則として、競走当日の所定の時刻までに関係者が申告をすれば出走取消が認められます。

補欠馬の繰上り

オーストラリアでは、一部を除く主要レースにおいて、補欠馬制度が採用されており、出走可能頭数を超える出馬投票があった場合、補欠馬が発表されます(出馬表発表時点で補欠馬にも馬番号が付されます)。レース当日の所定の時刻までに出走取消が発生した場合、補欠馬の上位馬から順次繰り上り、当初付された馬番号で出走します。

負担重量超過

オーストラリアでは、騎手が所定の負担重量より重い重量で騎乗する場合、騎手は超過重量を検量委員に申告しなければなりません。超過重量が0.5キログラム以上の場合には、原則として、裁決委員の許可を得なければなりません。また、負担重量を超過した騎手は、制裁の対象となることがあります。

発走のやり直し及びノンランナー制度

JRAでは、発走委員が「真正な発走でない」と認めたときは、発走のやり直しを行います(通称“カンパイ”)。具体的には、(1)フライング発走、(2)発馬機の故障および誤作動、(3)外的要因によるトラブルのいずれかが起きた際に行います。 

オーストラリアでも、(1)発馬機の不具合、(2)フライング発走、(3)何らかの理由で真正な発走が行われなかった、と発走委員が認めた場合、発走のやり直しを行います。

また、オーストラリアでは、(1)発走合図時に騎手が騎乗していなかった、(2)許可を受けて使用した装具の影響で発走に支障をきたした、(3)真正な発走を受けられなかった、(4)発走後に外部要因による影響を受けた場合であって、4着までの入線の機会を失ったと裁決委員が判断した場合は、当該馬のみを“ノンランナー”(=競走に参加していないものとみなす馬)とし、レース自体はそのまま継続し成立させることがあります。この場合、JRAの発売においても、当該馬に係る勝馬投票券は返還となります。

後検量失格

JRAでは、「前検量で計量した重量から後検量で計量した重量を差し引いた重量が、1キログラムを超えた場合」に当該馬を失格とします。

オーストラリアでは、後検量で計量した重量が、公表された負担重量から0.5キログラムを超えて下回った場合に当該馬を失格とします。

走行妨害または鞭の使用違反による降着・失格

JRA同様、オーストラリアでは「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していた」と判断した場合に、加害馬は被害馬の後ろに降着となります。

また、オーストラリアでは「競走中における鞭の使用回数制限等に関して重大な違反があった」と判断した場合に、降着となる可能性があります。

なお、失格については、JRAでは「極めて悪質で他の騎手や馬に対する危険な行為によって、競走に重大な支障を生じさせた」と判断した場合、加害馬は失格となりますが、オーストラリアでは、他の馬の走行を妨害した場合に、加害馬は失格となることがあります。

競走成績における着差

オーストラリアの競走成績における着差欄には、1位入線馬との着差が記載されます。

降着・失格等の裁定に対する不服申立て

オーストラリアでは、裁決委員の降着・失格に関する判断について、レース確定後、馬主・調教師・騎手が不服申立てを行う制度はありません。

(2024年10月現在)

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