母は1991年のエリザベス女王杯(GⅠ)3着、重賞4勝をあげたスカーレットブーケ。そして、皐月賞や天皇賞(秋)(GⅠ)などGⅠを5勝したダイワメジャーを兄に持つ良血馬。
2006年にデビューし新馬戦、中京2歳Sを連勝し、翌2007年のシンザン記念(JpnⅢ)で2着となるも、同世代に阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)を優勝したウオッカがおり、この時点ではクラシック最有力候補とはならなかった。
初の直接対決となったチューリップ賞(JpnⅢ)では惜敗するも、一冠目の桜花賞(JpnⅠ)ではライバルが並びかける前にスパートをかけウオッカに対し初勝利となった。オークス(JpnⅠ)は発熱により回避となったが、通算3戦目の直接対決となった秋華賞(JpnⅠ)ではウオッカを寄せ付けず勝利。続くエリザベス女王杯(GⅠ)もフサイチパンドラとスイープトウショウ相手に堂々の横綱相撲で勝利し、この年のJRA賞最優秀3歳牝馬・最優秀父内国産馬を受賞した。
翌年は産経大阪杯(GⅡ)でエイシンデピュティやメイショウサムソンに完勝して始動するも、故障が判明し約7か月の休養に入る。そして迎えた天皇賞(秋)。ウオッカと5度目の直接対決となったこのレースでは、ゴール前大混戦となりウオッカと並んでゴールイン。長い写真判定の末に惜しくもウオッカに軍配が上がったが、超の付くハイペースで逃げて見せた驚異の粘りは、ダイワスカーレットの強さを改めて確認させられるものだった。
続く有馬記念では、歴戦の牡馬相手に堂々の逃げ切りを演じGⅠ通算4勝目をあげた。
故障もあり有馬記念が最後のレースとなったが、並ばれても抜かせない抜群の勝負根性で、12戦全て2着以内という安定した成績を残した。
ダイワスカーレットDaiwa Scarlet
2004年5月13日 牝 栗毛
父:アグネスタキオン 母:スカーレットブーケ
冠名+映画「風と共に去りぬ」の登場人物名
開催日 | レース名 | 開催場所 | 着順 | 騎手 | コース・距離 | タイム | 1(2)着馬(注釈) | レース映像 |
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2006年 11月19日 |
2歳新馬 | 京都 | 1 | 安藤 勝己 | 芝2000 | 2:04.1 | (コスモグルミット) | |
2006年 12月16日 |
中京2歳S | 中京 | 1 | 安藤 勝己 | 芝1800 | 1:47.8 | (アドマイヤオーラ) | |
2007年 1月8日 |
シンザン記念(JpnⅢ) | 京都 | 2 | 安藤 勝己 | 芝1600 | 1:35.3 | アドマイヤオーラ | |
2007年 3月3日 |
チューリップ賞(JpnⅢ) | 阪神 | 2 | 安藤 勝己 | 芝1600 | 1:33.7 | ウオッカ | |
2007年 4月8日 |
桜花賞(JpnⅠ) | 阪神 | 1 | 安藤 勝己 | 芝1600 | 1:33.7 | (ウオッカ) | |
2007年 9月16日 |
ローズS(JpnⅡ) | 阪神 | 1 | 安藤 勝己 | 芝1800 | 1:46.1 | (ベッラレイア) | |
2007年 10月14日 |
秋華賞(JpnⅠ) | 京都 | 1 | 安藤 勝己 | 芝2000 | 1:59.1 | (レインダンス) | |
2007年 11月11日 |
エリザベス女王杯(GⅠ) | 京都 | 1 | 安藤 勝己 | 芝2200 | 2:11.9 | (フサイチパンドラ) | |
2007年 12月23日 |
有馬記念(GⅠ) | 中山 | 2 | 安藤 勝己 | 芝2500 | 2:33.8 | マツリダゴッホ | |
2008年 4月6日 |
産経大阪杯(GU) | 阪神 | 1 | 安藤 勝己 | 芝2000 | 1:58.7 | (エイシンデピュティ) | |
2008年 11月2日 |
天皇賞(秋)(GⅠ) | 東京 | 2 | 安藤 勝己 | 芝2000 | 1:57.2 | ウオッカ | |
2008年 12月28日 |
有馬記念(GⅠ) | 中山 | 1 | 安藤 勝己 | 芝2500 | 2:31.5 | (アドマイヤモナーク) |