2021年 重賞レース一覧宝塚記念
上半期を締めくくる一戦・宝塚記念(GⅠ)には13頭が出走。昨年このレースを6馬身差で快勝し、その後も天皇賞(秋)3着、有馬記念1着、ドバイシーマクラシック2着と安定したパフォーマンスを披露し続けているクロノジェネシスは、ファン投票1位&単勝1番人気の期待を背負い、連覇に挑むこととなった。
ゲートが開くと、前走・鳴尾記念を逃げ切ったユニコーンライオンが先頭に立つ。デビュー6連勝で大阪杯を制した逸材レイパパレは2番手につけ、昨年2着のキセキも早めの競馬。先行勢の後ろにカレンブーケドール、アリストテレス、モズベッロらが続く。
クロノジェネシスは好スタートから4、5番手。初コンビとなるクリストフ・ルメール騎手いわく「コンディションはとても良かったし、いい位置を取れた。道中も完璧」と、悠々の追走だ。
淡々とした流れから次第にピッチは速くなり、4コーナー、そして直線へ。満を持してレイパパレが前に並びかけていくが、なかなかユニコーンライオンを突き放せないでいる。そこへ猛然と迫ったのがクロノジェネシスだ。ルメール騎手が「ラスト200メートルは楽だった」と振り返った通り、凄まじい加速で競り合う2頭を交わし去る。最後は、差し返す意地で2着を確保したユニコーンライオンに2馬身半差をつけての先頭ゴールとなった。
宝塚記念連覇はゴールドシップに次いで史上2頭目、ファン投票による出走馬選出レースの3連覇は、スピードシンボリ、グラスワンダーに次いで史上3頭目の快挙だ。名牝としての地位を確固たるものとしたクロノジェネシスが、次に見据えるのは凱旋門賞。「ヨーロッパ血統(父は2004年の凱旋門賞勝ち馬バゴ)だし、柔らかい馬場、特にフランスではいいパフォーマンスを出せるはず」とルメール騎手も太鼓判を押す。
日本競馬界の悲願成就へ向けて、夢が広がる圧勝劇であった。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 7 | クロノジェネシス | 牝5 | 56.0 | C.ルメール | 2:10.9 |
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34.4 | 478(前計不) | 斉藤 崇史 | 1 | ||
2 | 1 | ユニコーンライオン | 牡5 | 58.0 | 坂井 瑠星 | 2:11.3 | 2 1/2 |
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35.1 | 524(-4) | 矢作 芳人 | 7 | |
3 | 2 | レイパパレ | 牝4 | 56.0 | 川田 将雅 | 2:11.4 | クビ |
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35.0 | 432(+10) | 高野 友和 | 2 | |
4 | 10 | カレンブーケドール | 牝5 | 56.0 | 戸崎 圭太 | 2:11.7 | 2 |
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35.2 | 480(0) | 国枝 栄 | 3 | |
5 | 13 | キセキ | 牡7 | 58.0 | 福永 祐一 | 2:12.1 | 2 1/2 |
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35.7 | 508(+4) | 辻野 泰之 | 5 | |
6 | 12 | ミスマンマミーア | 牝6 | 56.0 | 岩田 望来 | 2:12.2 | クビ |
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34.9 | 460(0) | 寺島 良 | 9 | |
7 | 8 | カデナ | 牡7 | 58.0 | 浜中 俊 | 2:12.2 | クビ |
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34.9 | 482(+2) | 中竹 和也 | 8 | |
8 | 11 | モズベッロ | 牡5 | 58.0 | 池添 謙一 | 2:12.2 | ハナ |
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35.7 | 486(0) | 森田 直行 | 6 | |
9 | 9 | アリストテレス | 牡4 | 58.0 | 武 豊 | 2:12.4 | 1 1/4 |
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35.7 | 470(-4) | 音無 秀孝 | 4 | |
10 | 4 | ワイプティアーズ | 牡6 | 58.0 | 和田 竜二 | 2:12.8 | 2 1/2 |
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36.3 | 526(-6) | 加用 正 | 13 | |
11 | 3 | メロディーレーン | 牝5 | 56.0 | 幸 英明 | 2:12.8 | アタマ |
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35.7 | 344(-2) | 森田 直行 | 10 | |
12 | 5 |
アドマイヤアルバ
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せん6 | 58.0 | 酒井 学 | 2:13.4 | 3 1/2 |
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36.1 | 462(-6) | 柄崎 孝 | 12 | |
13 | 6 |
シロニイ
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牡7 | 58.0 | 松若 風馬 | 2:13.6 | 1 1/4 |
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36.7 | 510(+8) | 池江 泰寿 | 11 |
ハロンタイム | 12.3 - 11.2 - 11.6 - 12.4 - 12.5 - 12.4 - 12.3 - 11.5 - 11.5 - 11.5 - 11.7 |
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上り | 4F 46.2 - 3F 34.7 |
1コーナー | 1(2,13)7(4,10)9(6,11)-3,5-12-8 |
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2コーナー | 1(2,13)(4,7)(6,9,10)11-3,5-12-8 |
3コーナー | 1,2(4,7,13)(6,9,10,11)3(12,5)8 |
4コーナー | 1(2,13)(4,7,10,11)9,6(3,8)(12,5) |
勝馬 | クロノジェネシス [牝5・芦毛] 父:バゴ 母:クロノロジスト |
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馬主 | 有限会社 サンデーレーシング |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 15戦8勝 (内中央) 14戦8勝 (内海外) 1戦0勝 |
獲得賞金 | 1,129,255,400円 (内中央) 1,026,234,000円 (内海外) 103,021,400円 |
主な勝鞍 | 重賞6勝目 2019年 デイリー杯クイーンカップ(GⅢ) 2019年 秋華賞(GⅠ) 2020年 京都記念(GⅡ) 2020年 宝塚記念(GⅠ) 2020年 有馬記念(GⅠ) |
騎手 | C.ルメール:初勝利 |
調教師 | 斉藤 崇史:2勝目 2020年 クロノジェネシス |