2021年 重賞レース一覧チャンピオンズカップ
ダート初参戦の桜花賞馬ソダシ、連覇を狙うチュウワウィザードらを押さえて、チャンピオンズカップ(GⅠ)で1番人気に推されたのはテーオーケインズだった。
初めて重賞に挑んだ昨年末の東京大賞典では6着に敗れたものの、4歳を迎えた今年、遂に本格化を果たしたテーオーケインズ。名古屋城Sは3馬身差、アンタレスSは1馬身4分の3差、帝王賞は3馬身差と3連勝をマークし、一躍ダート戦線の有力馬と目されるようになっていた。が、前走JBCクラシックでは1番人気を背負いながら4着に敗退。ここは雪辱を誓っての出走だった。
1番枠スタートのソダシがハナを切り、このレース2年連続3着のインティ、ダイオライト記念などの勝ち鞍を持つアナザートゥルースが続く展開。テーオーケインズは、これら先団を見ながら馬群の中で折り合う。鞍上・松山弘平騎手が「理想の位置でリズムよく運べた」と振り返る、落ち着いた追走だ。
直線。ソダシに代わってインティが先頭へ躍り出ると、その背後から力強く伸びてきたのはテーオーケインズだ。「手応え十分。後は抜け出すだけ」という松山騎手の感触そのままに、並ぶ間もなくアッサリとインティを交わし去る。以後も脚を緩めることなく、みるみるうちに15頭を突き放していく。ゴール前、インティとアナザートゥルースの激しい争いを一気に捉えるチュウワウィザードの姿もあったが、その6馬身も前でテーオーケインズは悠々とJRA・GⅠタイトルをつかみ取ったのである。
「本当に強い馬。この強さを皆さんに知ってもらえてよかった」と松山騎手が語った通りの、観る者を唸らせる走り。“砂の帝王、爆誕!”との言葉が新聞に刻まれ、この先もその呼び名が定着するだろう。そんな未来を容易に想像できる、圧勝劇であった。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | テーオーケインズ | 牡4 | 57.0 | 松山 弘平 | 1:49.7 |
|
35.5 | 498(+6) | 高柳 大輔 | 1 | ||
2 | 13 | チュウワウィザード | 牡6 | 57.0 | 戸崎 圭太 | 1:50.7 | 6 |
|
36.2 | 488(+4) | 大久保 龍志 | 3 | |
3 | 11 | アナザートゥルース | せん7 | 57.0 | 坂井 瑠星 | 1:50.8 | 3/4 |
|
36.8 | 482(-2) | 高木 登 | 14 | |
4 | 4 | インティ | 牡7 | 57.0 | 武 豊 | 1:50.8 | クビ |
|
37.0 | 516(-10) | 野中 賢二 | 9 | |
5 | 3 | サンライズノヴァ | 牡7 | 57.0 | 松若 風馬 | 1:51.0 | 1 1/4 |
|
36.3 | 534(-1) | 音無 秀孝 | 13 | |
6 | 9 | オーヴェルニュ | 牡5 | 57.0 | 福永 祐一 | 1:51.1 | アタマ |
|
36.7 | 478(-2) | 西村 真幸 | 5 | |
7 | 15 | メイショウハリオ | 牡4 | 57.0 | 浜中 俊 | 1:51.1 | アタマ |
|
36.6 | 508(-2) | 岡田 稲男 | 10 | |
8 | 8 |
スワーヴアラミス
|
牡6 | 57.0 | 松田 大作 | 1:51.3 | 1 1/4 |
|
36.6 | 486(+8) | 須貝 尚介 | 15 | |
9 | 5 | エアスピネル | 牡8 | 57.0 | 藤岡 康太 | 1:51.4 | 3/4 |
|
37.1 | 486(+4) | 笹田 和秀 | 11 | |
10 | 2 | カジノフォンテン | 牡5 | 57.0 | M.デムーロ | 1:51.7 | 2 |
|
37.8 | 532(-4) | 山下 貴之 | 7 | |
11 | 16 |
カフェファラオ
|
牡4 | 57.0 | C.ルメール | 1:51.7 | ハナ |
|
37.4 | 520(-4) | 堀 宣行 | 4 | |
12 | 1 | ソダシ | 牝3 | 54.0 | 吉田 隼人 | 1:52.0 | 1 3/4 |
|
38.3 | 470(-4) | 須貝 尚介 | 2 | |
13 | 10 | ケイティブレイブ | 牡8 | 57.0 | 内田 博幸 | 1:52.1 | クビ |
|
37.4 | 526(+3) | 清水 英克 | 16 | |
14 | 12 | クリンチャー | 牡7 | 57.0 | 川田 将雅 | 1:52.4 | 2 |
|
38.1 | 498(+4) | 宮本 博 | 8 | |
15 | 7 |
サンライズホープ
|
牡4 | 57.0 | 幸 英明 | 1:52.6 | 3/4 |
|
38.7 | 554(+14) | 羽月 友彦 | 6 | |
16 | 14 | ダノンファラオ | 牡4 | 57.0 | 横山 武史 | 1:54.2 | 10 |
|
38.8 | 538(-2) | 矢作 芳人 | 12 |
ハロンタイム | 12.5 - 11.1 - 12.9 - 12.8 - 12.1 - 12.3 - 12.2 - 11.8 - 12.0 |
---|---|
上り | 4F 48.3 - 3F 36.0 |
1コーナー | 1-4(7,11)(2,6)12(5,9)13(15,16)(3,14)8,10 |
---|---|
2コーナー | 1-4(7,11)(2,6)12(5,9)(13,16)15-(3,14)-8-10 |
3コーナー | 1,4(2,7,11)6(5,12,16)9(13,15)(8,3,10)-14 |
4コーナー | (*1,4)(7,11)2(6,16)(5,12,15)(9,13)(8,3,10)-14 |
勝馬 | テーオーケインズ [牡4・栗毛] 父:シニスターミニスター 母:マキシムカフェ |
---|---|
馬主 | 小笹 公也氏 |
生産地 | 北海道沙流郡日高町 |
生産牧場 | ヤナガワ牧場 |
戦績 | 15戦8勝 (内中央) 12戦7勝 (内地方) 3戦1勝 |
獲得賞金 | 303,117,000円 (内中央) 225,117,000円 (内地方) 78,000,000円 |
主な勝鞍 | 重賞3勝目 2021年 アンタレスステークス(GⅢ) 2021年 帝王賞(JpnⅠ)(大井) |
騎手 | 松山 弘平:初勝利 |
調教師 | 高柳 大輔:初勝利 |