2021年 重賞レース一覧天皇賞(秋)
単勝オッズ2.5倍の1番人気に推されたのは昨年の三冠馬、4歳のコントレイル。2.8倍の2番人気は1200メートルと1600メートルでGⅠを勝利し、3階級制覇を狙って出走してきた5歳馬グランアレグリア。3.4倍の3番人気はここまで5戦4勝、皐月賞1着、日本ダービー2着の3歳馬エフフォーリアだ。
3つの世代を代表する強豪が注目を集めた天皇賞(秋)(GⅠ)は、期待にたがわず、その3頭が激しい追い比べを繰り広げることとなる。
直線、逃げるカイザーミノルの2番手でレースを進めていたグランアレグリアが、残り400メートル地点で先頭に躍り出る。これをめがけて外から襲い掛かるのは、先行勢を見る6番手で流れに乗っていたエフフォーリアと、その直後で脚をためたコントレイル。とりわけ目を引いたのは、エフフォーリアの鋭い伸び脚だ。
「余計なことをしないで、馬の力を信じて乗るだけだった」と、エフフォーリアの鞍上・横山武史騎手。まさしく、正攻法で年長のライバルたちをねじ伏せにかかる走りを見せて、残り200メートルを切ったところでエフフォーリアは突き抜ける。最後はコントレイルとグランアレグリアの2着争いを1馬身後ろに従えてのゴールで“三強対決”に終止符を打ったのだった。
3歳馬による天皇賞(秋)制覇は、2002年のシンボリクリスエス以来、グレード制導入以降では史上3頭目となる快挙。そのシンボリクリスエスはエフフォーリアの父の父にあたる。また横山武史騎手の父・典弘は2009年にカンパニーで、祖父・富雄は1969年にメジロタイヨウでこのレースを勝利しており、親子三代による天皇賞(秋)制覇は史上初めてのこととなる。
記録にも記憶にも残る、そして人馬の“血のつながり”をも感じさせる、そんなレースだったといえるだろう。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 5 | エフフォーリア | 牡3 | 56.0 | 横山 武史 | 1:57.9 |
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33.2 | 514(+4) | 鹿戸 雄一 | 3 | ||
2 | 1 | コントレイル | 牡4 | 58.0 | 福永 祐一 | 1:58.0 | 1 |
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33.0 | 464(-8) | 矢作 芳人 | 1 | |
3 | 9 | グランアレグリア | 牝5 | 56.0 | C.ルメール | 1:58.1 | クビ |
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33.8 | 504(+2) | 藤沢 和雄 | 2 | |
4 | 8 | サンレイポケット | 牡6 | 58.0 | 鮫島 克駿 | 1:58.4 | 1 3/4 |
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33.6 | 472(0) | 高橋 義忠 | 10 | |
5 | 15 | ヒシイグアス | 牡5 | 58.0 | 松山 弘平 | 1:58.7 | 1 3/4 |
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33.7 | 492(+2) | 堀 宣行 | 7 | |
6 | 4 | ポタジェ | 牡4 | 58.0 | 川田 将雅 | 1:58.7 | クビ |
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34.1 | 474(+2) | 友道 康夫 | 5 | |
7 | 13 | ペルシアンナイト | 牡7 | 58.0 | 大野 拓弥 | 1:58.7 | アタマ |
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33.1 | 490(-12) | 池江 泰寿 | 13 | |
8 | 12 | ラストドラフト | 牡5 | 58.0 | 三浦 皇成 | 1:58.9 | 1 1/2 |
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33.6 | 462(-6) | 戸田 博文 | 14 | |
9 | 16 | ユーキャンスマイル | 牡6 | 58.0 | 藤岡 佑介 | 1:59.0 | クビ |
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33.4 | 500(-16) | 友道 康夫 | 12 | |
10 | 11 |
ムイトオブリガード
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牡7 | 58.0 | 柴田 善臣 | 1:59.1 | 3/4 |
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33.8 | 492(-10) | 角田 晃一 | 16 | |
11 | 7 | ワールドプレミア | 牡5 | 58.0 | 岩田 康誠 | 1:59.1 | アタマ |
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33.7 | 482(-4) | 友道 康夫 | 6 | |
12 | 14 | カレンブーケドール | 牝5 | 56.0 | 戸崎 圭太 | 1:59.2 | 1/2 |
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34.7 | 482(+2) | 国枝 栄 | 4 | |
13 | 3 | モズベッロ | 牡5 | 58.0 | 池添 謙一 | 1:59.3 | 1/2 |
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34.2 | 482(+2) | 森田 直行 | 9 | |
14 | 10 |
カイザーミノル
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牡5 | 58.0 | 横山 典弘 | 1:59.3 | ハナ |
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35.0 | 466(-2) | 北出 成人 | 11 | |
15 | 6 | トーセンスーリヤ | 牡6 | 58.0 | 横山 和生 | 1:59.4 | 1/2 |
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34.8 | 488(0) | 小野 次郎 | 8 | |
16 | 2 | カデナ | 牡7 | 58.0 | 田辺 裕信 | 1:59.7 | 2 |
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33.8 | 478(+2) | 中竹 和也 | 15 |
ハロンタイム | 12.8 - 11.5 - 11.9 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.8 - 11.1 - 11.1 - 11.4 |
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上り | 4F 45.4 - 3F 33.6 |
2コーナー | 10(6,9)(4,14)5(12,15)1,8(3,11)-16,7,13-2 |
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3コーナー | (*10,9)(6,4,14)(8,5)(1,15)(3,12)11,7,16,13-2 |
4コーナー | (*10,9)(6,4,14)(8,5)(3,1,15)(7,12,11)(13,16)-2 |
勝馬 | エフフォーリア [牡3・鹿毛] 父:エピファネイア 母:ケイティーズハート |
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馬主 | 有限会社 キャロットファーム |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 6戦5勝 |
獲得賞金 | 433,276,000円 |
主な勝鞍 | 重賞3勝目 2021年 共同通信杯(GⅢ) 2021年 皐月賞(GⅠ) |
騎手 | 横山 武史:初勝利 |
調教師 | 鹿戸 雄一:初勝利 |