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2024年1月9日

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2023年度JRA賞馬事文化賞の決定

JRAは1月9日(火曜)、「2023年度JRA賞馬事文化賞選考委員会」を開き、以下のとおり受賞作および受賞者を決定しましたのでお知らせします。

2023年度JRA賞馬事文化賞 受賞作および受賞者

受賞作

エピタフ 幻の島、ユルリの光跡

受賞者

岡田 敦氏

受賞者プロフィール

岡田 敦氏

北海道出身、写真家・芸術学博士。大阪芸術大学卒業後、東京工芸大学大学院芸術学研究科博士後期課程にて博士号を取得。2008年に“写真界の芥川賞”と称される木村伊兵衛写真賞を受賞するなど数々の賞を受賞する。著書、展覧会多数。

受賞作の概要

根室半島沖に浮かび、今は無人島となった「ユルリ島」の魅力に引きつけられた著者が、島に残され消えゆく馬たちの記憶をとどめるため、幻想的な写真とともに、様々な角度からアプローチして幻の島に迫ろうとした作品。

受賞理由

馬がいた時代の情景が見えてくるような地元の方との対話が自然で素晴らしく、詩のような世界を構成している写真とともに、あらゆる面からユルリの記憶を残そうとする著者の熱意と真摯で誠実な取り組み方が評価されました。

受賞者のコメント

  • 岡田 敦氏のコメント

    北海道の東の果てに、馬だけが暮らしている島がある。そんな不思議な島の話を耳にしたのは、いまから15年ほど前のことでした。無人島になぜ馬がいるのか。馬はどこからやってきたのか。多くの謎を秘めたその島に僕は心を奪われ、気づけば30代の全てをささげていました。
    ユルリ島、消えゆくことが運命づけられた馬たちの島…。その光景と歴史を永遠に遺したい。『エピタフ』、すなわち“墓碑銘”と名づけたこの本に刻んだユルリ島にまつわる物語が、日本の馬事文化を伝える歴史ある賞のもと、時代を超え、多くの人たちに語り継がれてゆくことを願っています。このたびは名誉ある賞をいただき、ありがとうございました。

岡田 敦氏
エピタフ 幻の島、ユルリの光跡

(参考)
JRA賞馬事文化賞は、当該年度において文学、評論、美術、映画、音楽、写真、公演、催事、テレビ番組等を通じ馬事文化の発展に特に顕著な功績のあった者に授与します。

2023年度 JRA賞馬事文化賞選考委員(五十音順)

相澤 正彦氏〔成城大学 教授〕

梯 久美子氏〔ノンフィクション作家〕

小長谷 有紀氏〔国立民族学博物館 名誉教授〕

小林 善一郎氏〔元馬事文化財団 理事長〕

末崎 真澄氏〔元馬事文化財団 理事〕

坂東 賢治氏〔毎日新聞社 論説室特別編集委員〕

本村 凌二氏〔東京大学 名誉教授〕

山本 容子氏〔銅版画家〕

選考委員会での経過

2023年度のJRA賞馬事文化賞は、2022年11月から2023年10月末までの1年間に出版・制作等された馬・馬事に関する文化作品について、内容を個々に検討のうえ、昨年12月の第1回選考委員会を経て、本日の第2回選考委員会で、(著者)岡田敦氏の『エピタフ 幻の島、ユルリの光跡』に決定しました。

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