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師走の中山を彩る牝馬ハンデキャップ重賞
2015年にグレード表記のない重賞に格上げされ、GⅢに格付けされた2017年からミスパンテールが2連覇、2021年と2022年を連覇したミスニューヨークは2023年に3着と、複数年にわたって活躍した馬が目立つ一戦だ。ここでは過去10年の結果から好走馬に共通するポイントを探ってみたい。
下位人気馬も狙い目あり
過去10年の単勝人気別成績では、上位人気馬の成績がいまひとつ。3着以内馬延べ30頭中13頭が6番人気以下で、そのうち7頭が10番人気以下と、下位人気馬の好走が目立つ。ただし、6番人気以下の馬は優勝が1回のみなので、1着欄には5番人気以内の馬をマークした方がよさそうだ。〔表1〕
| 単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 3-0-1-6 | 30.0% | 30.0% | 40.0% |
| 2番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
| 3番人気 | 1-3-2-4 | 10.0% | 40.0% | 60.0% |
| 4番人気 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
| 5番人気 | 2-0-0-8 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
| 6〜9番人気 | 0-3-3-34 | 0% | 7.5% | 15.0% |
| 10番人気以下 | 1-2-4-63 | 1.4% | 4.3% | 10.0% |
前走3勝クラス組も侮るなかれ
過去10年の前走別成績をまとめると、前走が3勝クラスだった馬の3着以内が6回あり、好走率でも重賞やオープン特別だった馬と遜色ない数値を残している。前走がGⅠだった馬は優勝が4回あるものの、過去5年に限れば12頭が出走して3着以内がゼロと、近年は好走が途絶えている。〔表2〕
| 前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| GⅠ | 4-0-2-28 | 11.8% | 11.8% | 17.6% |
| GⅡ | 2-1-3-22 | 7.1% | 10.7% | 21.4% |
| GⅢ | 1-1-2-20 | 4.2% | 8.3% | 16.7% |
| オープン特別 | 2-3-2-37 | 4.5% | 11.4% | 15.9% |
| 3勝クラス | 1-4-1-21 | 3.7% | 18.5% | 22.2% |
| 地方のレース | 0-1-0-2 | 0% | 33.3% | 33.3% |
- 注記:リステッドはオープン特別に含む
ハンデの重い馬に注目
過去10年の出走馬の多くが負担重量55キログラム以下で、53キログラム以下の馬と54キログラムから55キログラムの馬の成績はほぼ互角となっている。一方、55.5キログラム以上の馬は、出走頭数が少ないながら3着以内が8回あり、好走率で55キログラム以下だった馬を上回っている。〔表3〕
| 負担重量 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 53kg以下 | 3-5-2-57 | 4.5% | 11.9% | 14.9% |
| 54〜55kg | 4-3-5-56 | 5.9% | 10.3% | 17.6% |
| 55.5kg以上 | 3-2-3-17 | 12.0% | 20.0% | 32.0% |

- 勝ち馬を探せ! FOR THE WIN
同年7月以降のオープンクラス実績は要チェック
2020年以降の過去5回の優勝馬は、同年7月以降にオープンクラスのレースで複数回4着以内に入っていた。この実績を持つ馬がいれば、勝ち馬の候補として注目したい。〔表4〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
| 年度 | 優勝馬 | 4着以内実績 |
|---|---|---|
| 2020年 | スマイルカナ | 京成杯AH2着、オーロC2着 |
| 2021年 | ミスニューヨーク | 中京記念4着、小倉日経オープン3着 |
| 2022年 | ミスニューヨーク | 中京記念4着、京成杯AH4着 |
| 2023年 | フィアスプライド | 関屋記念4着、アイルランドT府中牝馬S4着 |
| 2024年 | アルジーヌ | クイーンS3着、カシオペアS1着 |
