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牡6歳
調教師:田中博康(美浦)

一昨年に重賞2勝をマーク。昨年は大阪杯で2着に入り、秋はブリーダーズカップターフ(G1・アメリカ・芝2400メートル)でクビ差の2着に惜敗した。今年2戦は着外に敗れているが、本レースで好結果を出して復活の足がかりにしたい。
今年初戦はオーストラリアへ遠征してクイーンエリザベスS(G1・芝2000メートル)に出走。スタートで後手を踏み、後方を追走。オーストラリアの女傑ヴィアシスティーナは別格だったが、直線は外からしぶとく脚を伸ばして0秒7差の6着に入っており、レース内容は悪くなかった。続く宝塚記念は15着。騎乗した菱田裕二騎手は「思ったよりゲートを出て、楽にポジションを取れましたが、4コーナーからしんどくなりました」とコメントを残した。帰国初戦や稍重のタフな馬場コンディションなど、厳しい条件がそろっていた。約5か月の休養で立て直しを図り、今回は本領発揮を期待したい。
牡4歳
調教師:木村哲也(美浦)

晩成型らしくキャリアを積むごとに地力をつけ、前走で通算5勝目をマーク。ダノンファンタジー(父ディープインパクト、阪神ジュベナイルフィリーズ勝ち)の半弟で血統背景は一級品。今後のさらなる活躍が期待できる一頭だ。
2番人気に支持された2走前の目黒記念は、本来のパフォーマンスを発揮できずに11着。騎乗したC.ルメール騎手も「はっきりとした敗因は分かりません。勝った馬の後ろのポジションを取れたのですが、まったく伸びてくれませんでした」と首を傾げた。前走の札幌日経賞(リステッド・札幌・芝2600メートル)は、出負け気味のスタートだったが、二の脚で挽回して中団やや後方のインを追走。2周目の3コーナー過ぎから外に出して進出を開始すると、直線では長くいい脚を使い、最後は力でねじ伏せるように抜け出して快勝した。中間は本レースに照準を合わせて仕上げに抜かりはなく、主役候補の一頭に挙げられる。
牡4歳
調教師:清水英克(美浦)

GⅠの前哨戦で好メンバーがそろった前走の毎日王冠では、メンバー中最速の上がり(推定)で4着に追い上げ、能力の片りんを示した。距離延長に不安はなく、今秋2戦目で状態面も上向いており、前走以上のパフォーマンスを発揮できそうだ。
2走前の函館記念は、スッと控えて後方待機策。ハイペースで道中は追走に苦労していたが、3コーナー過ぎから外を回って押し上げ、直線もしぶとく脚を伸ばしてコースレコード決着の0秒4差4着に健闘した。約3か月の休み明けとなった前走の毎日王冠は、脚をためてレース序盤は最後方付近を追走。開幕週の馬場コンディションで、前も止まらない展開だったが、直線では大外からジワジワと差を詰めて勝ち馬から0秒4差の4着に入った。2500メートルは未知数だが、操縦性が高く、距離延長はプラスに働く可能性が大。末脚が生きる展開になれば、あっさり勝っても不思議はない。
牡6歳
調教師:宮本博(栗東)

3歳時はコースレコード決着となった菊花賞でハナ差の2着に惜敗。続く有馬記念ではイクイノックスの2着に好走した。脚部不安で長期離脱を余儀なくされた時期もあったが、今年初戦のアメリカジョッキークラブCで4着に入っており、能力の衰えは感じられない。
3走前の大阪杯は8着に敗れたが、直線でジリジリと脚を伸ばしてコースレコード決着の0秒6差。続く宝塚記念は中団追走から伸びを欠いて10着に敗れたが、稍重のタフな馬場コンディションも影響した印象で、悲観するような結果ではないだろう。前走の京都大賞典も10着だったが、騎乗した内田博幸騎手が「3、4コーナーで動くに動けなくて、後手を踏む形になったからね。もう少しうまく組み立ててやればよかったかなという内容でした」と敗因を挙げていた。今秋2戦目で状態面の上積みが見込め、実績からも侮れない存在だ。
せん5歳
調教師:上原博之(美浦)

気性面の難しさがあって成績は安定しないが、前走のオクトーバーS(リステッド・東京・芝2000メートル)では、メンバー中最速の上がり(推定)で豪快に突き抜けて2馬身差の快勝。勝った勢いに乗って、重賞タイトル獲得を狙う。
2走前のオープン特別・丹頂S(札幌・芝2600メートル)は、ミステリーウェイの大逃げにほんろうされて、末脚不発で9着に敗れた。前走のオクトーバーS(リステッド)は、スタートで後手を踏みそのまま後方待機策。スローペースのなか、レースの上がり3ハロンタイムを1秒3も上回る32秒9(推定)の末脚で一気に先頭を捕らえ、最後は後続を2馬身突き放して通算5勝目をマークした。これまで重賞には7回出走して、全て着外に終わっているが、前走が圧巻の勝ち方でひと皮むけた印象もあり、目が離せない存在だ。
牝4歳
調教師:田島俊明(美浦)

今春の中山牝馬Sでアタマ差の2着に惜敗。2走前の目黒記念では牡馬相手にクビ差の2着に入り、4歳を迎えて本格化を遂げている。秋は前走のオールカマー(5着)から始動し、2戦目の今回は状態面の上積みが見込めそうだ。
2走前の目黒記念は、スッと前に取りついて2番手を追走。向正面でシルブロン(5着)が動いて一気にペースは上がったが、そのまま2番手をキープ。直線半ばで先頭に立ち、最後はアドマイヤテラとのマッチレースにわずかに競り負けたが、3着以下に3馬身差なら“負けてなお強し”と言えるだろう。前走のオールカマーは3番手に収まるも、ペースの緩んだ向正面で他の馬が動いてポジションが後退。上位3頭とは瞬発力の差も出たが、直線でしぶとく脚を伸ばして5着なら、レース内容は悪くない。僅差の2着だった目黒記念と同じ舞台で、上位進出を目指す。
せん6歳
調教師:堀宣行(美浦)

昨年の日経賞で重賞初制覇を飾り、続く目黒記念では58.5キログラムのハンデを背負いながら、メンバー中最速の上がり(推定)で鮮やかな差し切り勝ちを決めた。近況の成績はやや物足りないが、重賞勝ちの舞台で改めて注目したい。
6歳初戦となった2走前のダイヤモンドSは、中団で折り合いに専念。勝ったヘデントール(次走で天皇賞・春を優勝)の強さは別格だったが、59キログラムのハンデを背負いながら直線でジワジワと脚を伸ばし、2着馬から0秒4差の5着に健闘した。約6か月の休み明けとなった前走の札幌記念は7着(同着)に敗れたが、騎乗したR.キング騎手は「ペースアップした際、エンジンがかかるのに時間がかかりましたが、最後は脚を使ってくれました」と走りを評価。3歳以来の2000メートル戦だったことを踏まえれば、悲観する内容ではないだろう。重賞2勝の実績馬で、軽視はできない。
せん7歳
調教師:小林真也(栗東)

3走前の3勝クラス・御堂筋S(阪神・芝2400メートル)を勝ち上がり、前走のオープン特別・丹頂S(札幌・芝2600メートル)を逃げ切って5勝目をマーク。近況の充実ぶりは著しく、展開の鍵を握る本馬の動向に注目が集まる。
昇級初戦となった2走前の札幌日経賞(リステッド・札幌・芝2600メートル)は、大外枠から軽く促してハナを主張。2周目の3コーナー付近から早めに来られて展開は厳しかったが、かわされた後もしぶとく食い下がって4着に健闘した。前走のオープン特別・丹頂S(札幌・芝2600メートル)は、好スタートを決めて先手を奪取。道中は2番手以下を大きく引き離して逃げたが、実は前半1000メートル通過タイム1分02秒6のマイペース。1コーナー付近からスピードを緩め、2周目の3、4コーナーで後続を引きつけると、直線で再び脚を使って2馬身差で快勝した。重賞初挑戦になるが、先行力を生かして上位進出を狙う。
(京増 真臣)
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