今週の注目レース

京王杯2歳ステークス(GⅡ)

東京競馬場 1400メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

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ダイヤモンドノット

牡2歳

調教師:福永祐一(栗東)

  • 父:ブリックスアンドモルタル
  • 母:エンドレスノット
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

前走のオープン特別・もみじS(京都・芝1400メートル)は気分良く逃げた勝ち馬を捕らえ切れずの2着だったが、推定上がり3ハロンタイムはメンバー中最速。初勝利直後を思えば上々の内容で、加えて走破タイムも優秀だった。重賞でも主役候補だ。

母エンドレスノットは2016年のダービー馬マカヒキの全姉で、全4勝が1600メートル以下と豊かなスピードを持ち味に活躍。本馬も母の特徴を受け継ぐレースぶりを見せている。初勝利となった前々走の未勝利(阪神・芝1400メートル)では、翌日の2勝クラスの勝ちタイムと同じ1分20秒7をマークして、素質の片りんをうかがわせた。前走のオープン特別・もみじS(2着)の走破タイム1分20秒6も、翌々週に行われたファンタジーSの勝ちタイムを0秒3上回った。GⅡとなる今回、タイム面の裏付けがある点は強調材料と言っていいだろう。中間の調教ではさらなる上昇を感じさせる軽快な動き。ここを勝って飛躍のきっかけとしたい。

レッドスティンガー

牡2歳

調教師:矢嶋大樹(美浦)

  • 父:レッドファルクス
  • 母:マレーナ
  • 母の父:ダイワメジャー
ここに注目!

新馬戦2着を経て前々走で初勝利。逃げた初戦とは違い、好位追走から直線で馬群が開いたところを抜け出すセンスを見せての快勝だった。前走は差す競馬を試みての2着。自在性ある脚質はここでも大きな強みとなる。

デビュー2戦は、札幌・芝1500メートルで2着、1着。ともに1分29秒8と時計の短縮こそなかったが、内容には大きな進展があった。その2戦目は、出脚を利かせつつ、道中は逃げ馬の後ろでしっかりと折り合った。直線では進路ができると抜群の反応でスッと先頭に立ってゴールイン。最後はソラを使うような仕草を見せたようだが、まだまだ余裕があったようにも見受けられる初勝利だった。昇級初戦の前走は、8頭立てで4コーナー6番手の位置取りから差して2着。2勝目のメドを立てたうえ、東京・1400メートルへの適性も示した。前走と同舞台なら重賞でも有力候補に挙げられる。

ネネキリマル

牡2歳

調教師:河嶋宏樹(栗東)

  • 父:ビッグアーサー
  • 母:コスモダリア
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

新馬戦は10着だったが、立て直されての2戦目で大変身の1着。集中力を欠くところを見せながらも、外から早めに動いて、ラストも後続を離す強い勝ちっぷりだった。伸びしろを加味すれば、重賞でも通用しそうだ。

年長馬との併せ馬に先着するなど、デビュー前から能力の一端を示していたが、初戦はそれを発揮できず、大きく離された10着。力を出し切ったわけではなく、走るほうに気持ちが向いていなかったようだ。立て直された前走はチークピーシーズを着用。道中は促されながらの追走だったが、勝負どころから外を回って一気に進出すると、直線でも勢いは衰えず、2着馬に2馬身差をつけて完勝した。見た目から強かったが、勝ちタイムの1分20秒9も2歳未勝利戦としては立派と言えるもの。相手強化でも互角以上に戦えそうな雰囲気がある。追わせるタイプゆえ、東京コースは合いそうだ。

ユウファラオ

牡2歳

調教師:森秀行(栗東)

  • 父:American Pharoah
  • 母:Limari
  • 母の父:Medaglia d'Oro
ここに注目!

オープンクラスのレースを3回以上走っているのは本馬だけ。また、既にデビューから6戦しており、これも今回の登録馬のなかで最多と、キャリア面で他馬をリードしている。経験値を武器に上位を目指す。

ともに1200メートルとはいえ、すずらん賞(札幌)3着、カンナS(中山)2着というオープン特別での連続好走は、今回のメンバーのなかでは胸を張れる実績の持ち主だ。6着だった前走のサウジアラビアロイヤルCは、2番手から正攻法の競馬で直線半ばまでは手応え十分。残り200メートルを切ってからは先頭をうかがう勢いも見せた。騎乗した丸山元気騎手は「いい感じでした。残り150メートルまで頑張ってくれました。距離もこれくらいあったほうが(手綱を)持って運べますね」と振り返り、マイル戦でも収穫があった様子だった。レースぶりに成長がうかがえ、1400メートルにも対応可能だろう。

ルートサーティーン

牡2歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:イスラボニータ
  • 母:サーティーンスクエアド
  • 母の父:Liaison
ここに注目!

マイル戦の前走を、2番手からメンバー中最速の上がりを繰り出す優等生然とした競馬で初勝利。終いのラップも優秀で、1400メートルにも対応可能と思わせる反応の良さを示した。デビュー前から好調教を見せており、それを重賞でも生かしたい。

デビュー2戦は素質馬がそろったなかでの連続3着で、3戦目での初勝利は順当勝ちだったか。その前走は2番手でうまく折り合い、追われてからは素晴らしい反応を見せて抜け出し、1馬身3/4差の着差以上に余力十分のパフォーマンスだった。加えて、レースのラスト2ハロン11秒2、11秒2のラップも優秀。この鋭さは直線の長い東京に替わって大きな武器となりそうだ。何より、デビュー前から年長馬との併せ馬で互角に動いていた素質馬。初勝利をきっかけにその素質が開花し始めたとなれば、いきなりの重賞挑戦でも好勝負が期待できるだろう。

フクチャンショウ

牡2歳

調教師:加藤征弘(美浦)

  • 父:イスラボニータ
  • 母:ザウェイアイアム
  • 母の父:Thewayyouare
ここに注目!

3戦目の未勝利(中山・芝1200メートル)で勝ち上がり。使いつつ調子もレースぶりも良化し、直線では追い出しを待つ余裕もあったほどで、着差の印象以上の完勝だった。あの内容なら東京も1400メートルの距離も合いそう。重賞でも通用していい。

勝ち時計こそ水準レベルだったが、前走の勝ち方はインパクトがあった。終始手応え良く追走し、4コーナーでも鞍上の戸崎圭太騎手が手綱を持ったままで進出。ゴールまで残り200メートルを切って追い出しに応えてグンと加速すると、一気に突き抜けての初勝利だった。抜けてくるときの勢いが他馬とは違っていたうえ、フットワークの良さも際立っており、まだまだ出世しそうなムードが多分にある。10月29日の1週前追い切りではスピード感あふれる動きを見せ、さらにパワーアップした印象。ここで上位争いに加わっても何ら不思議はない。

シュペルリング

牡2歳

調教師:嘉藤貴行(美浦)

  • 父:シスキン
  • 母:ラプソディーア
  • 母の父:ディープブリランテ
ここに注目!

メイクデビュー東京(芝1600メートル)は、調教通りの好反応を見せて快勝。極端に遅いペースでありながら、しっかりと折り合っていた点にレースセンスの良さがうかがえた。父は1200メートルのG1勝ち馬。短距離対応の素地も備えている。

3番人気で迎えたデビュー戦は芝1600メートル。1週前の芝1400メートル戦は抽選の結果出走がかなわず、スライドしての出走だったが、予定変更をものともせず初陣を突破した。2着馬とはクビ差ながら、残り400メートルまで鞍上が追い出しを待つ余裕があったうえ、ラスト2ハロンのレースラップが11秒0、11秒3ならば、重賞でも戦えるだけのパフォーマンスを見せたと言えるだろう。父のシスキンは2歳時に1200メートルのフィーニクスSを勝ち、3歳初戦には愛2000ギニー(ともにG1・アイルランド)で連勝を果たした。本馬も父から受け継がれた完成度とスピードを武器に重賞へ挑む。

ミルトベスト

牡2歳

調教師:中村直也(栗東)

  • 父:ファインニードル
  • 母:ブラックヒューマー
  • 母の父:ブラックタイド
ここに注目!

新馬戦は好スタートからかなりの行きっぷりで追走。並の馬なら力んで失速という場面だったが、本馬は早め先頭から最後は突き放して押し切った。その内容を思えば、重賞の速いペースのほうが競馬をしやすいだろう。

デビュー戦(1着)は操縦性の難しさを見せて、3コーナー手前で先頭に立つ格好。それでも押し切るあたりは能力の高さと言えそうだ。折り合い面を考慮すると、速い流れになったほうがプラスだろうが、中2週で初めての東京への輸送と克服すべき課題があるだけに、当日のテンションには注意したいところだ。血統を見ると、父のファインニードルは遅咲きの名スプリンター。伯父のイレイションは7歳にしてディセンバーS(リステッド)で3着に好走した晩成型だった。成長力のある血筋ゆえ、本馬も初戦を使ってガラッと競馬内容が変わる可能性もある。ここでも軽視はできない。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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