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牡3歳
調教師:友道康夫(栗東)
昨年の朝日杯フューチュリティSの勝ち馬。今年初戦のニュージーランドTはイミグラントソングの末脚に屈したものの、ゴール寸前まで先頭を守ってのクビ差2着だった。3歳マイル王に最も近いのはこの馬と言っても過言ではないだろう。
GⅠ初制覇となった朝日杯フューチュリティSがかなりの好パフォーマンス。未勝利勝ち直後で一気の相手強化をものともせず、好位から正攻法の競馬で2着ミュージアムマイルに2馬身1/2差をつけた。ラスト2ハロン10秒9、11秒0というレースラップも優秀。ミュージアムマイルが先日の皐月賞を優勝したことから、レースレベルも高く評価できるものだった。間違いなく当世代のマイル路線をけん引していく存在。前走のニュージーランドTは不覚を取った格好だが、中身の濃い2着。関東圏への輸送を経験できたことも本番への糧となりそうだ。まずはここで3歳最強マイラーの力を示し、さらなる飛躍につなげたい。
牡3歳
調教師:奥村豊(栗東)
新馬勝ち直後に挑んだ朝日杯フューチュリティSは発馬で後手を踏みながら3着。前走のチャーチルダウンズCはスタートを決めて、好位から盤石の競馬で重賞初制覇を飾った。着実に成長しており、朝日杯フューチュリティSのリベンジを果たしたい。
前走のチャーチルダウンズCはそれまでとは一転した好スタートを見せて、好位で脚をためる競馬。直線半ばでは前を行く馬の間をスッと抜けて先頭へ。その後は後続を突き放す力強い脚を見せて1着でゴールに飛び込み、鞍上の吉村誠之助騎手ともども嬉しい重賞初制覇を果たした。勝ち時計の1分32秒2は前身のアーリントンCからのレースレコードとなる数字で、翌週のGⅡ・阪神牝馬Sのタイムを0秒6上回るもの。ここにきての充実ぶりは目を見張るものがある。中間の調教でも軽快な動きを見せており、3着だった朝日杯フューチュリティS以上の結果が期待できそうだ。
牡3歳
調教師:辻哲英(美浦)
2勝目がニュージーランドT。しかもアドマイヤズームを差し切ってのものだけに、俄然注目を集める存在となった。圧勝だった未勝利を含めて東京マイルで1着、3着と、コース適性も確か。連勝の可能性は十分にある。
前走のニュージーランドTでの勝利によって一躍クローズアップ。とはいえ初勝利が2着に5馬身差の楽勝、続く1勝クラス・ひいらぎ賞(中山・芝1600メートル)は2歳コースレコード決着の0秒1差2着、前々走もメンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒5(推定)の脚を使っての3着と、それぞれのレースで高い能力の一端を示していた。その才能が一気に開花したのが前走。GⅠ馬アドマイヤズームをきっちりと捕らえた脚力もさることながら、1分32秒4という勝ちタイムも過去10年で最速。大舞台でも十分に通用するレベルに達していると判断していいだろう。初勝利を挙げた東京マイルで、今度はGⅠ初制覇を目指す。
牝3歳
調教師:和田勇介(美浦)
東京・芝1600メートルの1勝クラス・赤松賞で2勝目を挙げ、今年初戦のクイーンCでは2着。勝ち馬エンブロイダリーは続く桜花賞も優勝。本馬も桜花賞で4着と、強敵相手に互角の戦いを見せている。良績のある東京なら、牡馬相手でもチャンスは十分だろう。
特筆すべきはクイーンCの2着。のちの桜花賞馬エンブロイダリーと同等レベルの競馬ができたうえ、1分32秒6の走破時計は今回のメンバーでは東京マイルにおける最速の持ち時計となる。振り返れば2勝目の1勝クラス・赤松賞も東京・芝1600メートル。桜花賞4着という実績があるうえ、そこから適条件への転戦となれば、牡馬相手でも優に通用する算段が立つはずだ。桜花賞後は馬体回復に重点を置いているとのことだが、4月30日の調教では田辺裕信騎手を背にはつらつとした動きを見せており、阪神へ遠征した影響はなさそう。ホームと言える東京なら、桜花賞以上に走れていい。
牡3歳
調教師:須貝尚介(栗東)
昨年の札幌2歳Sの勝ち馬。今年初戦となった前走の皐月賞は、後方のポジションから驚異的な追い込みを見せての6着だった。あの末脚は直線が長い東京でこそフルに発揮されそうなイメージ。楽しみな東京マイル起用になる。
札幌2歳S優勝時の2着馬が、その後阪神ジュベナイルフィリーズ優勝、桜花賞2着のアルマヴェローチェ。3着馬が先日の青葉賞2着のファイアンクランツなら、本馬の能力の高さも推して知るべしといったところだろう。ホープフルS16着からの休養明けだった前走の皐月賞は、折り合い専念の競馬で後方のポジション。大外枠スタートでもあり、終始外を回る競馬となったが、ラストは目立つ伸び脚を見せて6着。上がり3ハロン33秒8(推定)の数字はメンバー中最速だった。マイルの距離は初めてだが、前走で見せた強烈な末脚はいかにも東京向き。休み明けを1度使った上積みも見込めるだけに、大躍進があっても驚けない。
牡3歳
調教師:須貝尚介(栗東)
昨年のサウジアラビアロイヤルCの勝ち馬。その後は勝利こそないものの、朝日杯フューチュリティSで5着、シンザン記念で2着、チャーチルダウンズCで2着と、競馬場不問で上位争いができている。今回も好勝負になりそうだ。
3走前の朝日杯フューチュリティS(5着)では道中で力む面を見せ、前走のチャーチルダウンズC(2着)では出遅れて早めに追い上げる競馬をするなど、まだ荒削りな面がありながらも、デビュー以来1着、1着、5着、2着、2着と常に好勝負を演じている。能力の高さは間違いなく、特に強調できるのが重賞初制覇となった昨年10月のサウジアラビアロイヤルCだ。先行馬がある程度のペースで飛ばしていたとはいえ、直線で前を行く各馬をすべてのみ込んでの差し切り勝ちは大きなインパクトがあった。今回はそれ以来の東京。折り合い面を考慮すれば、GⅠで流れが速くなりそうな点も好都合だろう。
牡3歳
調教師:上村洋行(栗東)
前走のファルコンSで重賞初制覇。レースは道中インで脚をためて、直線では他馬の間を割って抜け出す力強さを感じる勝ち方で、ここにきての充実ぶりを感じさせた。GⅠの舞台でも能力は通用していいはずだ。
デビューから1着、4着、3着、2着、1着の成績で、ここまで大崩れなく走れている。何よりコースを問わない確実な末脚が最大の武器だ。前走のファルコンSでの鮮やかな差し切り勝ちはもちろんのこと、3走前の京王杯2歳S(3着)、2走前の1勝クラス・万両賞(京都・芝1400メートル、2着)でも、ともにメンバー中最速の上がり3ハロンタイム(推定)をマーク。前半にうまく脚をためることができれば、200メートルの距離延長も対応可能ではないだろうか。実際、この中間は折り合いを意識した調教を課されている。再び豪快な末脚が見られるのか、注目だ。
牡3歳
調教師:堀宣行(美浦)
2戦2勝で昨年の函館2歳Sを優勝。秋は日本調教馬初挑戦となるBCジュベナイルターフ(G1・アメリカ・芝1600メートル)に出走して9着だった。今年初戦の共同通信杯は5着。改めてのマイル起用は真価を問う一戦となる。
デビュー戦が強烈な勝ち方。好スタートを決め、中団で折り合いをつけると直線は馬なりのまま先頭へ。追い出してからは後続との差を一気に広げて2着馬に7馬身差の圧勝だった。騎乗したD.レーン騎手は「レースセンスがあり、とても賢い馬です。強い勝ち方でしたし、ポテンシャルが高いと感じました。これからが楽しみです」と、かなりの高評価を与えていた。その評価通りに函館2歳Sを連勝。その後の2戦は9着、5着とまだ適性距離は判然としないものの、名手が絶賛した好素材がここで花開く可能性は十分にある。当然、コンビ再結成は強力な推しポイントだ。
(山下 健)
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