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牡3歳
調教師:矢作芳人(栗東)
血統表には父ドゥラメンテ、母の父フランケルという名種牡馬の名が並ぶ良血馬。メイクデビュー札幌(芝1800メートル、1着)で見せた走りは圧倒的だった。ここは骨折休養明けの一戦だが、突破するだけのポテンシャルを秘めている。
2番人気だった前走のメイクデビュー札幌。2番手から早々に先頭を奪い、直線ではムチを入れられることなく3馬身差の快勝を飾った。2020年の札幌2歳Sでソダシが記録した従来の記録を0秒4も更新する2歳コースレコード(1分47秒8)をマーク。その後に阪神ジュベナイルフィリーズで3着に好走したテリオスララ(2着)を下した内容は濃かった。次戦に予定していた札幌2歳Sを回避し、その後は左前肢に軽度の骨折が判明して休養へ。それでも帰厩後は上々の動きを見せており、5日の1週前追い切りでは栗東CWコースで古馬のオープン馬に先着。復帰戦に向けて状態を上げてきている様子だ。
牡3歳
調教師:萩原清(美浦)
伯母にフランスのG1を制したイルーシヴウェーヴがいる優秀な母系の出身。本馬はメイクデビュー東京(芝1800メートル)をスピードの違いで逃げ切って優勝。重賞初出走でも勝利をイメージできるだけの器の持ち主だ。
2022年セレクトセールにおいて2億3100万円(消費税込み)で取引された期待馬で、メイクデビュー東京では1番人気に支持された。レースは素質を感じさせるフットワークでハナを進み、ゴールでは2着馬をクビ差振り切った。騎乗したR.キング騎手は「スタートで反応してすぐにスピードに乗れたので、パワーを使わずハナに行けました。リズム良く運べましたし、ペースコントロールができて最後も脚を使ってくれました。賢そうな馬なので、これからステップアップしていくと思います」と賛辞を贈った。初戦で見せたスタートセンスとスピードは、重賞でも魅力が大きい。
牡3歳
調教師:緒方努(栗東)
近親には2024年マイラーズCで3着だったニホンピロキーフがいる。本馬は小倉の近2戦で成績が安定し、一段階たくましくなった印象を受ける。機動力を生かすスタイルも、今の中山の芝コンディションとマッチしそうだ。
機動力を武器に未勝利1着、1勝クラス・あすなろ賞(ともに小倉・芝2000メートル)2着と連続好走。9頭立ての7番人気と前評価は高くなかった前走のあすなろ賞では、ハナを切ってマイペースを刻み、ラストは重賞出走経験(京成杯13着)のあった勝ち馬タイセイリコルドの瞬発力に屈したが、3着馬には2馬身1/2の差をつけた。父はデビュー7戦で6勝、2着1回をマークしたグレーターロンドン。早い時期から力を出せる血統なのも魅力だ。前走時の馬体重が442キログラムとやや小柄な牡馬だけに、初参戦となる中山の急坂をクリアできるかどうかがポイントになるだろう。
牡3歳
調教師:上原佑紀(美浦)
伯父に1996年のダービー馬フサイチコンコルド、2009年の皐月賞馬アンライバルドなど、活躍馬が多く出ている名牝系の出身。本馬もスケール感は十分で、3番人気で敗れた前走・ホープフルS(13着)からの反撃が期待される。
昨秋のアイビーS(リステッド・東京・芝1800メートル)2着のパフォーマンスが評価され、前走・ホープフルSでは3番人気に支持された。レースは18頭立ての7枠15番から先行したが、今までにないプレッシャーがあったか、直線で上位争いに加わることはできなかった(13着)。昨年7月のメイクデビュー福島(芝2000メートル)が7馬身差の圧勝で、アイビーSで0秒2だけ敗れたマスカレードボールは先月の共同通信杯を快勝。本馬もポテンシャルの高さは疑いようがない。この中間は馬の後ろで我慢する調教をこなしており、今度こそ能力全開を期待したい。
牡3歳
調教師:竹内正洋(美浦)
父は2017年のスプリングSを優勝し、香港G1で2勝を挙げたウインブライト。本馬はデビュー2戦目以降は安定した走りを見せており、前走の1勝クラス・フリージア賞(東京・芝2000メートル)でも3着に好走。重賞でも侮れない。
3番人気で挑んだ前走の1勝クラス・フリージア賞、道中は中団の外を追走し、勝負どころでは先団馬群の大外を回りながらラストまでしぶとく脚を伸ばして勝ち馬から0秒4差なら、上々の内容だったと言えるだろう。芝1600メートルのメイクデビュー中山こそ7着に敗れたが、1800メートル以上の近4戦は全て3着以内に好走。タフな競馬が得意だった父ウインブライト同様、豊富なスタミナを有している。2走前の未勝利(中山・芝2000メートル、1着)では、メンバー中最速タイの上がり3ハロン34秒2(推定)をマークして優勝。中山コースへの不安もなさそうだ。
牡3歳
調教師:昆貢(栗東)
半兄は2022年シンザン記念を制し、同年のNHKマイルCでは2着だったマテンロウオリオン(父ダイワメジャー)。本馬はマイルのデビュー2戦を連勝。ソツのない立ち回りが光った。メンバー唯一の2戦2勝馬に注目だ。
1番人気の期待に応えた前走の1勝クラス・こぶし賞(京都・芝1600メートル)。後方でじっと脚をためて直線勝負へ。スイッチが入ると一気にトップスピードに乗り、メンバー中最速の上がり3ハロン34秒3(推定)をマークして差し切った。初陣Vを飾ったメイクデビュー東京(芝1600メートル)から中1週での参戦だったが、力強く走り切って連勝。管理する昆貢調教師は「勝負根性を感じるし、しぶとく伸びてくれるのがいいですね」と、愛馬の頑張りを称えた。ここまでの2戦はマイルだが、父は2019年のダービー馬ロジャーバローズ。マイル重賞で活躍した半兄マテンロウオリオンとはタイプが違う印象だ。
牡3歳
調教師:田中博康(美浦)
伯母に2019年有馬記念などGⅠ・G1計4勝のリスグラシューがいる母系の出身。本馬は8日の1勝クラス(中山・芝1600メートル)で2勝目をマーク。意欲の連闘参戦で、大舞台への道をつなぐ。
前走の1勝クラスでは1番人気に支持された。道中は後方でじっと脚をため、少しずつポジションを上げていく競馬を選択。直線では上がり3ハロン34秒4(推定)の末脚でしぶとく伸び続け、粘るアタラシイカドデニをハナ差捕らえて先頭でゴールインした。これがデビュー初勝利となったルーキー・舟山瑠泉騎手は「直線を向いた時は差し切れるか不安でしたが、ムチを入れてから馬が頑張ってくれました」と相棒に感謝していた。この先の大舞台を目指し、ここは意欲の連闘参戦。血統面から距離延長への不安は少なく、勢いのままに収得賞金加算をもくろむ。
牡3歳
調教師:安達昭夫(栗東)
近親には2023年新潟大賞典3着のイクスプロージョンがいる。本馬は中山でオープン特別・芙蓉S(芝2000メートル)を勝利し、前々走のホープフルSでも果敢な先行策で7着に踏ん張った。好相性のコースに戻って前進がありそうだ。
7番人気で9着に敗れた前走・きさらぎ賞。好スタートを切ったことでキャリア初の逃げに出たが、速いペースになりラストは失速。これは参考外でいいのかもしれない。評価したいのは2走前のホープフルS。クラシックの主役候補クロワデュノールが勝利した一戦を好位から堂々と戦い、7着ながら上位勢と大きな差はなかった。当時3着だったファウストラーゼンが先週の弥生賞ディープインパクト記念を、11着だったマスカレードボールが先月の共同通信杯を勝利。ホープフルSのレースレベルは高く、その経験値は大きな武器となるはずだ。
(高木 翔平)
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