『産経賞オールカマー』は、出走馬に広く門戸を開けたレースとして1955年に創設された、4歳(現3歳)以上のハンデキャップの重賞競走であった。中山競馬場・芝2000mを舞台に行われ、1981年に別定重量に変更された。
1984年、グレード制の導入に伴いGIII に格付けされ、距離も芝2200m(外回り)に延長された。さらに、1986年から1994年まで、負担重量を馬齢に変更のうえ、地方競馬招待競走として行われた。ジャパンカップの地方競馬代表の座をかけた地方馬同士の争いが注目を集め、1986年にジュサブロー(愛知競馬)、1991年にジョージモナーク(大井競馬)が勝利を収めている。その後、1995年にGII に格上げされ、負担重量も再び別定重量に戻された。
出走資格は、1978年に混合競走となり外国産馬にも出走が認められた。さらに1995年、国際競走に指定され5頭の外国馬が出走可能となり、また地方馬は中央競馬指定交流競走として天皇賞(秋)の出走候補馬2頭に出走資格が与えられた。なお、2007年の日本のパートI 国昇格に伴い、外国馬の出走枠が9頭に拡大された。
競走名:9〜34回は(サンケイ賞)がつく。32〜40回は(地方競馬招待)がつく。40回は(JRA創立40周年記念)がつく。
競馬場:14、16〜19、21、26回は東京。34、48回は新潟。
距 離:1〜29回は2,000m。
格付け:30〜40回はGIII。
負担重量:1〜26回はハンデキャップ。32〜40回は馬齢重量。
条 件:24〜40回は(混合)。32回から(指定)となる。41回から(国際)となる。
オールカマーレコード(中山・芝2,200m・外) 2:11.2 57 回 アーネストリー
The G-Files 039
地方競馬所属馬初のJRA重賞制覇
開拓者魂(フロンティアスピリット)ここにあり ジュサブロー
地方競馬から中央に移籍し、国民的アイドルホースとなったハイセイコーとオグリキャップ。両雄の波乱に満ちた立身出世のドラマは多くの感動を呼んだが、一方で彼らには「そうしなければならない」事情もあった。昭和48年に初の招待競走が設けられるまで中央競馬と地方競馬の間には一切の交流がなく、48年以降も交流レースは年に1度、ホームとアウェイを入れ替えて行われる特別戦に限られていた。地方競馬の所属馬たちが中央のビッグレースに出走するには、事実上、転厩する以外に道はなかった※のである。
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