2022年 重賞レース一覧宝塚記念
上半期を締めくくる大一番・宝塚記念(GⅠ)。多士済々の顔触れを相手に堂々の走りを披露したのはタイトルホルダーだ。ファン投票では史上最多となる19万1394票を獲得。その大きな期待に応える、見事な勝利だった。
タイトルホルダーの鞍上・横山和生騎手は「スタートの上手な馬なので『来るなら来い』という気持ちで出していった」と、まずは先手を主張する。が、ドバイターフ1着(同着)のパンサラッサがこれを交わし、1000メートル通過57秒6のハイペースを作り上げていく。
過去5勝全てが逃げ切りのタイトルホルダーにとっては望ましくない展開。激しい流れに対応しながら、前に離されず、好位につけた天皇賞(春)2着馬ディープボンド、中団にいる香港C2着のヒシイグアス、昨年の年度代表馬エフフォーリア、牝馬三冠のデアリングタクト、後方に構える大阪杯勝ち馬ポタジェらにも注意を払わなければならなかった。
ただし横山騎手は「この馬とのレースでは、リズムよく走れていることが大切」と、速いラップも相手も気にすることなく、自分の走りに徹するのだった。
ペースは緩まぬまま、最後の直線へ。満を持してパンサラッサに並びかけたタイトルホルダーは、一気に加速し、先頭を奪い返してゴールへと向かう。ディープボンド、ヒシイグアス、デアリングタクトらが追いすがるものの、これらを寄せ付けない力強いスパート。結局タイトルホルダーは2着ヒシイグアスに2馬身の差をつけて勝利を飾ることになる。
勝ちタイム2分09秒7はコースレコード。菊花賞、天皇賞(春)で示したスタミナに加え、スピード能力の高さもアピールしたといえるだろう。横山騎手の「このメンバーで、番手からのレースでも結果を出せた。成長している」という言葉にも納得するほかない、3つ目のGⅠ獲得劇であった。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 6 | タイトルホルダー | 牡4 | 58.0 | 横山 和生 | 2:09.7 | レコード |
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36.1 | 476(+2) | 栗田 徹 | 2 | |
2 | 10 | ヒシイグアス | 牡6 | 58.0 | D.レーン | 2:10.0 | 2 |
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35.9 | 490(-4) | 堀 宣行 | 5 | |
3 | 7 | デアリングタクト | 牝5 | 56.0 | 松山 弘平 | 2:10.3 | 2 |
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36.0 | 480(-6) | 杉山 晴紀 | 4 | |
4 | 15 | ディープボンド | 牡5 | 58.0 | 和田 竜二 | 2:10.3 | ハナ |
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36.6 | 502(-2) | 大久保 龍志 | 3 | |
5 | 9 | マイネルファンロン | 牡7 | 58.0 | M.デムーロ | 2:10.6 | 1 3/4 |
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36.5 | 474(-4) | 手塚 貴久 | 14 | |
6 | 4 |
エフフォーリア
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牡4 | 58.0 | 横山 武史 | 2:10.6 | ハナ |
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36.2 | 520(-2) | 鹿戸 雄一 | 1 | |
7 | 12 | ウインマリリン | 牝5 | 56.0 | 松岡 正海 | 2:10.8 | 1 1/4 |
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36.9 | 476(+14) | 手塚 貴久 | 9 | |
8 | 11 | パンサラッサ | 牡5 | 58.0 | 吉田 豊 | 2:10.8 | アタマ |
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37.4 | 476(前計不) | 矢作 芳人 | 6 | |
9 | 8 | ステイフーリッシュ | 牡7 | 58.0 | 坂井 瑠星 | 2:11.1 | 2 |
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36.5 | 472(前計不) | 矢作 芳人 | 10 | |
10 | 17 | ギベオン | 牡7 | 58.0 | 西村 淳也 | 2:11.4 | 1 3/4 |
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37.2 | 510(+2) | 藤原 英昭 | 17 | |
11 | 18 | ポタジェ | 牡5 | 58.0 | 吉田 隼人 | 2:11.5 | 3/4 |
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36.9 | 464(-4) | 友道 康夫 | 8 | |
12 | 16 |
グロリアムンディ
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牡4 | 58.0 | 福永 祐一 | 2:11.9 | 2 |
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37.1 | 496(0) | 大久保 龍志 | 13 | |
13 | 3 | メロディーレーン | 牝6 | 56.0 | 団野 大成 | 2:12.0 | 3/4 |
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37.0 | 354(+2) | 森田 直行 | 16 | |
14 | 13 | アリーヴォ | 牡4 | 58.0 | 武 豊 | 2:12.1 | 1/2 |
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36.9 | 504(+4) | 杉山 晴紀 | 7 | |
15 | 5 | アイアンバローズ | 牡5 | 58.0 | 石橋 脩 | 2:12.2 | クビ |
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37.2 | 492(-4) | 上村 洋行 | 15 | |
16 | 2 | アフリカンゴールド | せん7 | 58.0 | 国分 恭介 | 2:12.4 | 1 1/4 |
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38.5 | 468(0) | 西園 正都 | 12 | |
17 | 14 | キングオブコージ | 牡6 | 58.0 | 横山 典弘 | 2:15.5 | 大差 |
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40.5 | 498(-8) | 安田 翔伍 | 11 | |
除外 | 1 | オーソリティ | 牡5 | 58.0 | C.ルメール |
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516(前計不) | 木村 哲也 |
ハロンタイム | 12.5 - 10.4 - 11.0 - 12.1 - 11.6 - 12.1 - 11.9 - 11.8 - 11.9 - 12.0 - 12.4 |
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上り | 4F 48.1 - 3F 36.3 |
1コーナー | 11-6,15(2,12)(10,17)9,4,7,8(3,18)16-(14,5)-13 |
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2コーナー | 11-6(2,15)-12(10,17)(4,9)(8,7)18,3,16(14,5)13 |
3コーナー | 11-6(2,15)12(10,9)(17,4,7)(8,18)-(3,16,5)14,13 |
4コーナー | 11,6,15,12(2,10,9)(17,7)4(8,18)16,14(3,5)13 |
返還馬番 1番 返還同枠 1枠
勝馬 | タイトルホルダー [牡4・鹿毛] 父:ドゥラメンテ 母:メーヴェ |
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馬主 | 山田 弘氏 |
生産地 | 北海道日高郡新ひだか町 |
生産牧場 | 岡田スタツド |
戦績 | 12戦6勝 |
獲得賞金 | 793,111,000円 |
主な勝鞍 | 重賞5勝目 2021年 報知杯弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ) 2021年 菊花賞(GⅠ) 2022年 日経賞(GⅡ) 2022年 天皇賞(春)(GⅠ) |
騎手 | 横山 和生:初勝利 |
調教師 | 栗田 徹:初勝利 |