2022年 重賞レース一覧NHKマイルカップ
5週連続でGⅠが組まれている春の東京競馬。その第一弾・NHKマイルC(GⅠ)には、この路線で好勝負を繰り広げてきた18頭が集結、一斉にゲートから飛び出した。
クロッカスS勝ち馬トウシンマカオの逃げに、京王杯2歳S1着のキングエルメス、ファルコンS3着のオタルエバーらが絡んで、1000メートル通過57秒4という速いラップが刻まれる。朝日杯フューチュリティS2着以来の実戦ながら1番人気に推されたセリフォスは、先行勢を見ながらの競馬。ジュニアCで鋭い末脚を繰り出したインダストリアは中団、シンザン記念を制しているマテンロウオリオンは後方に構え、ニュージーランドTを逃げ切ったジャングロは今日は最後方からの競馬となっていた。
息の入らない流れの中、余裕あるレース運びを見せたのがダノンスコーピオンだ。前走アーリントンCをレースレコードで勝利した後、さらに上昇。鞍上の川田将雅騎手いわく「パドックから返し馬にかけて素晴らしい状態だと確認できた。道中もずっと雰囲気よく進められた」と、無理なく中団の外を追走する。
やがて直線。逃げ粘るトウシンマカオに、内からキングエルメス、さらにはセリフォスが迫る。これらを射程圏に捉えていたダノンスコーピオンも、いざスパート。坂を力強く駆け上がりながら前との差を詰め、残り200メートルを切ったあたりで堂々と先頭に躍り出る。川田騎手が「自信を持って勝ちに行った」という正攻法の走りだ。
そのまま最後まで、ダノンスコーピオンの脚色は鈍らない。大外からマテンロウオリオンが怒涛の追い込みを披露し、デイリー杯2歳S3着のあるカワキタレブリーも鋭い伸びを見せたものの、これらをクビ差退けてダノンスコーピオンはゴールへと飛び込む。
「新馬の頃からこの舞台が目標だった」という大一番を狙い通りに制して、ダノンスコーピオンが3歳マイル王に輝いたのである。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 18 | ダノンスコーピオン | 牡3 | 57.0 | 川田 将雅 | 1:32.3 |
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34.3 | 460(+2) | 安田 隆行 | 4 | ||
2 | 1 | マテンロウオリオン | 牡3 | 57.0 | 横山 典弘 | 1:32.3 | クビ |
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33.5 | 484(-2) | 昆 貢 | 3 | |
3 | 10 | カワキタレブリー | 牡3 | 57.0 | 菅原 明良 | 1:32.4 | クビ |
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33.8 | 420(-12) | 杉山 佳明 | 18 | |
4 | 4 | セリフォス | 牡3 | 57.0 | 福永 祐一 | 1:32.6 | 1 1/4 |
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34.6 | 490(+4) | 中内田 充正 | 1 | |
5 | 11 | インダストリア | 牡3 | 57.0 | D.レーン | 1:32.7 | クビ |
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34.6 | 486(-2) | 宮田 敬介 | 2 | |
6 | 5 | キングエルメス | 牡3 | 57.0 | 坂井 瑠星 | 1:32.8 | 3/4 |
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35.1 | 488(+4) | 矢作 芳人 | 9 | |
7 | 13 | ジャングロ | 牡3 | 57.0 | 武 豊 | 1:32.9 | 1/2 |
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33.8 | 464(+4) | 森 秀行 | 6 | |
8 | 6 | トウシンマカオ | 牡3 | 57.0 | 戸崎 圭太 | 1:33.1 | 1 1/4 |
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35.7 | 448(-4) | 高柳 瑞樹 | 11 | |
9 | 8 | アルーリングウェイ | 牝3 | 55.0 | 藤岡 佑介 | 1:33.3 | 1 1/2 |
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34.7 | 460(+6) | 藤岡 健一 | 5 | |
10 | 7 | タイセイディバイン | 牡3 | 57.0 | 松若 風馬 | 1:33.4 | 1/2 |
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35.6 | 514(-2) | 高野 友和 | 10 | |
11 | 3 | ソリタリオ | 牡3 | 57.0 | 鮫島 克駿 | 1:33.5 | クビ |
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35.1 | 486(+8) | 西村 真幸 | 13 | |
12 | 9 | ダンテスヴュー | 牡3 | 57.0 | 吉田 隼人 | 1:33.5 | ハナ |
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35.1 | 456(0) | 友道 康夫 | 12 | |
13 | 17 | ステルナティーア | 牝3 | 55.0 | 池添 謙一 | 1:33.6 | 1 |
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35.4 | 436(-4) | 木村 哲也 | 14 | |
14 | 12 | セイクリッド | 牝3 | 55.0 | 菊沢 一樹 | 1:33.7 | クビ |
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34.9 | 450(-2) | 大根田 裕之 | 17 | |
15 | 16 | プルパレイ | 牡3 | 57.0 | M.デムーロ | 1:33.9 | 1 1/2 |
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35.6 | 496(+2) | 須貝 尚介 | 8 | |
16 | 15 | オタルエバー | 牡3 | 57.0 | 横山 和生 | 1:34.0 | 1/2 |
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36.4 | 480(+10) | 中竹 和也 | 15 | |
17 | 2 | ソネットフレーズ | 牝3 | 55.0 | 横山 武史 | 1:34.6 | 4 |
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36.4 | 474(+8) | 手塚 貴久 | 7 | |
18 | 14 | フォラブリューテ | 牝3 | 55.0 | 大野 拓弥 | 1:35.7 | 7 |
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37.9 | 446(+4) | 宮田 敬介 | 16 |
ハロンタイム | 12.2 - 10.5 - 11.4 - 11.5 - 11.8 - 11.1 - 11.5 - 12.3 |
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上り | 4F 46.7 - 3F 34.9 |
3コーナー | 6,15(5,14)(4,7)(2,18)17(3,11)(9,16)8,10,12-1-13 |
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4コーナー | 6,15,5(7,14)(4,18)11(2,17)16(3,9)(8,10)(12,1)13 |
勝馬 | ダノンスコーピオン [牡3・鹿毛] 父:ロードカナロア 母:レキシールー |
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馬主 | 株式会社ダノックス |
生産地 | 北海道日高郡新ひだか町 |
生産牧場 | ケイアイファーム |
戦績 | 6戦4勝 |
獲得賞金 | 216,743,000円 |
主な勝鞍 | 重賞2勝目 2022年 アーリントンカップ(GⅢ) |
騎手 | 川田 将雅:初勝利 |
調教師 | 安田 隆行:初勝利 |