第79回 菊花賞

追い比べを制してフィエールマンが劇的勝利!

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神戸新聞杯で日本ダービー馬の貫録を見せつけたワグネリアンが不在。混戦模様となった菊花賞(GⅠ)では、そのワグネリアンと春のGⅠやトライアルで激闘を演じてきた馬たちが人気を集めることとなった。

が、これら既存勢力を遅れてきた大器が粉砕する。1月の新馬戦と4月の500万下特別を連勝し、7月のラジオNIKKEI賞では2着と、ここまでわずか3戦、体質の不安から使い込めず今回も久々というステップで進んできたフィエールマンだ。

好スタートからハナを主張したのはセントライト記念勝ち馬ジェネラーレウーノ。皐月賞馬エポカドーロは先団に取り付き、神戸新聞杯2着のエタリオウは後方から徐々にポジションを上げて中団の外、これを見る形で新潟記念快勝のブラストワンピースが行く。有力馬それぞれが狙っていた位置を押さえることに成功したからか、ペースは乱れぬままゆったりと流れ、直線での差し脚勝負へと移行していくことになる。ここで先頭に躍り出たのは、大外から早めのスパートを敢行したエタリオウ。惜敗続きに終止符を打って勲章を勝ち取ろうと、追いすがる後続を封じ込めにかかる。

そこへ内から迫ったのがフィエールマンだ。初めてコンビを組むクリストフ・ルメール騎手には異例のローテーションに対する不安はなかったという。「前走は負けたけれどいい脚を使っていた。調教でもいい感じ。距離も心配ない」と自信を秘めての騎乗。先行集団を見ながら馬群の中で脚をため、ラストスパートにすべてを懸ける。

「前が狭かったので少し我慢しなければならなかったけれど、抜け出す時の反応は凄かった」という鋭い脚でエタリオウとの追い比べに持ち込むと、最後はハナ差競り勝って、フィエールマンは先頭ゴールを果たす。史上最少キャリアでの菊花賞制覇だ。

これでルメール騎手は、秋華賞のアーモンドアイに続いて2週連続GⅠ勝利、重賞4連勝をマーク。大レースの勝ち方を熟知する名手に導かれて驚異的な瞬発力を繰り出したフィエールマンが、驚異的な早さでGⅠの頂へと上り詰めた、そんな一戦であった。

(谷川善久)

2018年10月21日(日曜) 4回京都7日

11R 第79回 菊花賞GⅠ

サラ系3歳
コース 3000m 芝・右 外
(国際)牡・牝(指定)オープン
馬齢
本賞金(万円):120004800300018001200
付加賞(万円):2748.2785.2392.6
発走 15:40
天候:晴   芝:良

着順 馬番 馬名 性齢 負担重量 騎手 タイム 着差 推定上り 馬体重 調教師 単勝人気
1 枠6緑 12 フィエールマン 牡3 57.0 C.ルメール 3:06.1 33.9 480 +4 手塚貴久 7
2 枠5黄 9 エタリオウ 牡3 57.0 M.デムーロ 3:06.1 ハナ 33.9 472 +4 友道康夫 2
3 枠4青 7 ユーキャンスマイル 牡3 57.0 武豊 3:06.3 1 1/2 33.9 488 -2 友道康夫 10
4 枠2黒 3 ブラストワンピース 牡3 57.0 池添謙一 3:06.5 3/4 34.1 530 0 大竹正博 1
5 枠8桃 18 グローリーヴェイズ 牡3 57.0 福永祐一 3:06.6 1/2 33.9 448 +2 尾関知人 12
6 枠7橙 13 タイムフライヤー 牡3 57.0 和田竜二 3:06.7 3/4 34.1 454 +2 松田国英 13
7 枠8桃 17 シャルドネゴールド 牡3 57.0 藤岡康太 3:06.9 1 1/2 33.9 450 0 池江泰寿 15
8 枠3赤 5 エポカドーロ 牡3 57.0 戸崎圭太 3:06.9 ハナ 34.8 490 +4 藤原英昭 3
9 枠2黒 4 ジェネラーレウーノ 牡3 57.0 田辺裕信 3:07.1 1 1/4 35.2 506 0 矢野英一 4
10 枠1白 2 グレイル 牡3 57.0 岩田康誠 3:07.4 34.3 490 -4 野中賢二 8
11 枠8桃 16 ステイフーリッシュ 牡3 57.0 藤岡佑介 3:07.5 クビ 34.8 452 -2 矢作芳人 11
12 枠5黄 10 アフリカンゴールド 牡3 57.0 松若風馬 3:07.8 35.7 460 -2 西園正都 9
13 枠7橙 14 グロンディオーズ 牡3 57.0 J.モレイラ 3:07.9 3/4 35.3 530 -2 田村康仁 6
14 枠3赤 6 メイショウテッコン 牡3 57.0 松山弘平 3:08.0 1/2 35.8 498 +2 高橋義忠 5
15 枠6緑 11 コズミックフォース 牡3 57.0 浜中俊 3:08.1 クビ 36.1 472 +2 国枝栄 14
16 枠1白 1 アイトーン 牡3 57.0 国分恭介 3:09.6 37.2 480 +12 五十嵐忠男 17
17 枠4青 8 カフジバンガード 牡3 57.0 幸英明 3:09.9 1 3/4 38.0 482 +6 松元茂樹 18
18 枠7橙 15 オウケンムーン 牡3 57.0 北村宏司 3:11.2 37.8 440 -6 国枝栄 16
タイム
ハロンタイム 12.8 - 11.9 - 12.5 - 12.9 - 12.6 - 12.4 - 13.3 - 13.0 - 12.8 - 12.7 - 12.8 - 12.2 - 12.2 - 10.7 - 11.3
上り 4F 46.4 - 3F 34.2
コーナー通過順位
1コーナー 4,8(5,11)(6,10)(1,12)7,9,13(14,3)-(16,18)17-2-15
2コーナー 4,8(5,11)(6,10)(1,12)(7,9)(13,3)14(16,18)17-2-15
3コーナー(2周目) 4,8(5,11)(6,12,10)(1,9)(7,3)(14,13)(16,18)17,2,15
4コーナー(2周目) (*4,8)(11,10)5(6,12,9)3(1,7)(13,18)(14,16)17,2,15
払戻金
単勝 12 1,450円 7番人気
複勝 12 450円 8番人気
9 160円 1番人気
7 600円 10番人気
枠連 5-6 1,860円 6番人気
馬連 9-12 2,380円 6番人気
ワイド 9-12 930円 8番人気
7-12 4,610円 45番人気
7-9 1,550円 18番人気
馬単 12-9 6,010円 22番人気
3連複 7-9-12 16,710円 56番人気
3連単 12-9-7 100,590円 317番人気
決勝写真
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勝馬の情報
勝馬 フィエールマン
[牡3・鹿毛]
父:ディープインパクト
母:リュヌドール
馬主 有限会社 サンデーレーシング
生産地 北海道勇払郡安平町
生産牧場 ノーザンファーム
戦績 4戦3勝
獲得賞金 178,859,000円
主な勝鞍 重賞初勝利
騎手 C.ルメール:2勝目
2016年 サトノダイヤモンド
調教師 手塚 貴久:初勝利
注記:戦績・獲得賞金は2018年菊花賞(GⅠ)終了時点