今年は京都のダート1900メートルでの開催となったJBCクラシック(JpnⅠ)。クリストフ・ルメール騎手を背にして逃げたのは、同コースでおこなわれた今春の平安Sを逃げ切っている1番人気のサンライズソアだ。これに昨年のチャンピオンズC2着馬テイエムジンソクが競りかけ、レースは息の入らない流れとなる。仕掛けの機を待つように、前哨戦・日本テレビ盃を制したケイティブレイブやシリウスSを豪快に差し切った3歳馬オメガパフュームは中団、日本テレビ盃2着のアポロケンタッキー、昨年の覇者サウンドトゥルー、フェブラリーS勝ち馬ノンコノユメは後方グループを進む。
やがて戦いは直線の攻防へ。サンライズソアが逃げ込みを図ろうとするが、そこへ襲い掛かったのが「馬はトップコンディション。考え過ぎずに自信を持って乗った」と福永祐一騎手の言うケイティブレイブだった。
「思ったより速くなって少し置かれたけれど、この形でも勝っているから」と慌てず、リズムを重視しての追走。3から4コーナーでも余力たっぷりに馬群の外を駆け上がったケイティブレイブは、直線でも力強い差し脚を繰り出す。「心身ともに充実、完成してきた」という馬のパワーに「JBCスプリントを見て誰かがルメール騎手を止めなきゃと思った」という鞍上の意地がプラスされて、サンライズソアを差し切り、オメガパフュームの追撃も4分の3馬身封じ込んで、ケイティブレイブは1着でゴールを駆け抜けるのである。
ケイティブレイブは昨年の帝王賞、今年の川崎記念と合わせてJpnⅠ3勝目。「ゴールドドリーム(昨年フェブラリーSとチャンピオンズCを制覇)やルヴァンスレーヴ(今年ジャパンダートダービーとマイルチャンピオンシップ南部杯を連勝)に堂々と挑むためにも負けたくなかった」と福永騎手が語ったように、さらなる強敵が、まだ控えている。ダート王の座をめぐる戦いをますます面白いものにする、そんなケイティブレイブの走りだったといえるだろう。
(谷川 善久)
本賞金(万円): | 9000 | 、 | 3600 | 、 | 2300 | 、 | 1400 | 、 | 900 |
付加賞(万円): | 340.2 | 、 | 97.2 | 、 | 48.6 |
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手 | タイム | 着差 | 推定上り | 馬体重 | 調教師 | 単勝人気 | ||
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1 | 8 | ケイティブレイブ | 牡5 | 57.0 | 福永祐一 | 1:56.7 | 37.0 | 518 | +10 | 杉山晴紀 | 3 | |||
2 | 14 | オメガパフューム | 牡3 | 55.0 | 和田竜二 | 1:56.8 | 3/4 | 36.7 | 454 | +4 | 安田翔伍 | 2 | ||
3 | 4 | サンライズソア | 牡4 | 57.0 | C.ルメール | 1:57.0 | 1 | 38.4 | 514 | +6 | 河内洋 | 1 | ||
4 | 9 | ノンコノユメ | せん6 | 57.0 | 内田博幸 | 1:57.1 | 1/2 | 36.3 | 446 | +2 | 加藤征弘 | 5 | ||
5 | 7 | サウンドトゥルー | せん8 | 57.0 | 大野拓弥 | 1:57.2 | 3/4 | 36.8 | 476 | +3 | 高木登 | 7 | ||
6 | 5 | アスカノロマン | 牡7 | 57.0 | 太宰啓介 | 1:57.2 | ハナ | 37.3 | 528 | +4 | 川村禎彦 | 14 | ||
7 | 15 | テーオーエナジー | 牡3 | 55.0 | 岩田康誠 | 1:57.5 | 1 3/4 | 38.6 | 498 | -2 | 宮徹 | 10 | ||
8 | 6 | マイネルバサラ | 牡5 | 57.0 | 戸崎圭太 | 1:57.7 | 1 1/2 | 38.5 | 476 | +1 | 松山将樹 | 13 | ||
9 | 2 | タガノゴールド | 牡7 | 57.0 | 下原理 | 1:57.8 | 1/2 | 37.7 | 472 | -15 | 新子雅司 | 16 | ||
10 | 13 | オールブラッシュ | 牡6 | 57.0 | C.デムーロ | 1:57.8 | ハナ | 38.5 | 498 | +9 | 村山明 | 11 | ||
11 | 1 | センチュリオン | 牡6 | 57.0 | 幸英明 | 1:58.1 | 1 3/4 | 38.4 | 532 | +3 | 田村康仁 | 8 | ||
12 | 11 | カツゲキキトキト | 牡5 | 57.0 | 大畑雅章 | 1:58.3 | 1 1/4 | 37.9 | 520 | +1 | 錦見勇夫 | 15 | ||
13 | 12 | アポロケンタッキー | 牡6 | 57.0 | M.デムーロ | 1:58.5 | 1 1/2 | 38.1 | 574 | +16 | 山内研二 | 4 | ||
14 | 10 | テイエムジンソク | 牡6 | 57.0 | 古川吉洋 | 1:59.0 | 3 | 40.3 | 494 | +2 | 木原一良 | 6 | ||
15 | 16 | クリソライト | 牡8 | 57.0 | 武豊 | 1:59.3 | 2 | 38.6 | 502 | -1 | 音無秀孝 | 9 | ||
16 | 3 | シュテルングランツ | 牡7 | 57.0 | 的場文男 | 2:00.6 | 8 | 40.7 | 468 | -6 | 小久保智 | 12 |
ハロンタイム | 7.1 - 11.2 - 11.9 - 12.9 - 12.2 - 11.5 - 11.8 - 12.2 - 12.7 - 13.2 |
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上り | 4F 49.9 - 3F 38.1 |
1コーナー | 4(3,15,10)(6,13)-(1,8)(5,11,14)16,2,12,7-9 |
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2コーナー | (*4,15)(3,10)6,13,1,8(5,11,14)(2,16)(7,12)-9 |
3コーナー | (4,*10)15-(6,13)-(1,8)(3,5)(2,14)(7,11,12)16-9 |
4コーナー | 4(10,15)-(6,8)(1,13)(5,14)2(7,12)(3,11)9-16 |
単勝 | 8 | 420円 | 3番人気 |
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複勝 | 8 | 150円 | 3番人気 |
14 | 140円 | 2番人気 | |
4 | 130円 | 1番人気 | |
枠連 | 4-7 | 650円 | 1番人気 |
馬連 | 8-14 | 760円 | 2番人気 |
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ワイド | 8-14 | 340円 | 3番人気 |
4-8 | 310円 | 2番人気 | |
4-14 | 280円 | 1番人気 |
馬単 | 8-14 | 1,690円 | 5番人気 |
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3連複 | 4-8-14 | 910円 | 1番人気 |
3連単 | 8-14-4 | 4,890円 | 5番人気 |
勝馬 | ケイティブレイブ [牡5・栗毛] 父:アドマイヤマックス 母:ケイティローレル |
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馬主 | 瀧本 和義氏 |
生産地 | 北海道日高郡新ひだか町 |
生産牧場 | 岡野牧場 |
戦績 | 31戦11勝 (内中央) 16戦3勝 (内地方) 15戦8勝 |
獲得賞金 | 551,730,000円 (内中央) 164,520,000円 (内地方) 387,210,000円 |
主な勝鞍 | 重賞9勝目 2016年 第17回 兵庫チャンピオンシップ(JpnⅡ)(園田) 2016年 第36回 白山大賞典(JpnⅢ)(金沢) 2016年 第37回 浦和記念(JpnⅡ)(浦和) 2017年 第40回 名古屋大賞典(JpnⅢ)(名古屋) 2017年 第40回 帝王賞(JpnⅠ)(大井) 2018年 第67回 川崎記念(JpnⅠ)(川崎) 2018年 第63回 ダイオライト記念(JpnⅡ)(船橋) 2018年 第65回 日本テレビ盃(JpnⅡ)(船橋) |
騎手 | 福永 祐一:初勝利 |
調教師 | 杉山 晴紀:初勝利 |