※表は横にスクロールすることができます。
直線距離 | 高低差 | 発走距離 |
---|---|---|
293m | 3m | 1,000m、1,200m、1,700m 1,800m、 2,000m、2,600m |
※表は横にスクロールすることができます。
コース | 一周距離 | 幅員 |
---|---|---|
A | 1,615.1m | 30m |
B | 1,633.9m | 27m |
C | 1,652.8m | 24m |
※表は横にスクロールすることができます。
一周距離 | 幅員 | 直線距離 | 高低差 | 発走距離 |
---|---|---|---|---|
1,445.4m | 24m | 291.3m | 2.9m | 1,000m、1,700m、2,400m |
一周距離 |
|
---|---|
襷距離 |
|
幅員 |
|
高低差 |
|
発走距離 | 2,860m、 3,390m |
1、2、5号障害 | いけ垣 両面飛越 |
高さ 1.4m 幅 2.2m (いけ垣1.2m) |
---|---|---|
3号障害 | いけ垣 片面飛越 |
高さ 1.4m 幅 1.85m (いけ垣1.35m) |
4号障害 | バンケット | 高低差 2.76m 長さ 81.2m |
6号障害 (上下動式) |
竹柵 片面飛越 |
高さ 1.2〜1.4m 幅 1.85m(竹柵1.2m) |
7号障害 | 水ごう | 高さ 1.2m 幅 4.0m (いけ垣1.0m 水ごう2.7m) |
8号障害 | ハードル (可動式障害) |
高さ 1.2m 幅 1.15m (竹柵0.5m) |
1615.1メートルという芝コースの1周距離(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)は、福島競馬場に次ぐ小ささ。標準的な長さと言える直線(293メートル)に坂は設けられていない。小倉競馬場は「平坦、小回り」を地でいく、いかにもローカル場らしい競馬場と言える。そんな小倉には2つの特徴を指摘できる。ひとつは2コーナーに小高い丘が設けられていること。先に「平坦」と書いたけれど、それはあくまでも最後の直線に限った話で、芝コースの高低差は3メートルに及ぶ。競馬場全体がフラットな造りになっているわけではないのだ。
芝コースの起伏構成について詳細に見ていくと、ゴールラインから2コーナーにかけて緩やかな上りが続き、ここで上ったぶんを2コーナーから向正面、さらに3コーナーから4コーナーにかけて下るレイアウト(3コーナー手前にはわずかな上り勾配がつけられている)。その3、4コーナーにはスパイラルカーブが導入されており、直線は平たん。2コーナー奥のポケット地点からスタートした後、ゴールまで上り勾配を走る局面がほとんどない芝1200メートルでは特に“スピードの絶対値”が問われる。
実際、芝のレースでは逃げ、先行タイプが明らかに優勢を誇り、極端な追い込みはあまり決まっていない。ただし中長距離戦では2コーナーでペースが緩みがちなこと、そのためもあってか、まくった馬の活躍が水準以上に目立つことも頭に入れておきたい。
一方のダートコースは1周距離が1445.4メートル、直線の長さは291.3メートルで、福島(1周距離1444.6メートル、直線295.7メートル)とほぼ同じサイズ。全体の高低差は2.9メートル、2コーナーの丘から4コーナーにかけて下り、残り400メートル地点から直線にかけて緩やかな上り勾配(高低差0.6メートル)が続く。このように起伏の構成は微妙に異なるものの、芝コースと同様、極端な追い込みはあまり決まっていない。サイズから浮かぶイメージ通り、逃げ、先行タイプが優勢、差し馬なら中団程度にはつけられる馬を狙いたい。
さて、小倉競馬場のもうひとつの特徴はコースの幅がゆったりしていることだ。30メートルという芝コースの幅員は、ローカル場としてはかなり広い。この広い幅員を活用し、A、B、Cと3つのコースを使い分けることによって、馬場の傷みの分散が図られている。
開催と開催の間隔が長い小倉では、芝の養生期間を十分にとることができる。そのため、良好なコンディションで開幕を迎え、それが長続きするのが例年の常。もちろん天候にもよるが、総じて馬場は傷みにくく、開催の終盤に差し掛かっても走破タイムは速い傾向にあることも覚えておこう。
コースは右回り、障害戦は専用コースで争われる。内馬場を横切るタスキコースには高低差2.76メートル、長さ81.2メートルのバンケット障害が設けられ、レースに彩りを加えている。
文:石田敏徳(2019年9月時点)