2014年に東京・芝1600メートルを舞台とする2歳重賞として創設されたいちょうSが、翌2015年にサウジアラビアロイヤルCと改称されて今年で9回目を迎える。秋競馬最初の2歳重賞で、年末の2歳GⅠや翌年のクラシックを目指す若駒たちによって争われている。ここでは、いちょうSの名称で行われた2014年を含む過去9年の結果を分析する。
過去9年の前走の競馬場別成績では、前走が東京競馬場だった馬が4勝を挙げ、勝率は57.1%に達している。勝利数で東京組に続くのが阪神組で3勝を挙げている。いずれも出走頭数が少ない中での結果だけに、前走東京・阪神組が出走してきたら要注目と言えるだろう。その他では、前走新潟組が1着こそないものの、2着と3着が6回ずつあって3着内率48.0%をマークしている。〔表1〕
前走の競馬場 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
東京 | 4-0-0-3 | 57.1% | 57.1% | 57.1% |
阪神 | 3-1-0-8 | 25.0% | 33.3% | 33.3% |
札幌 | 2-1-2-12 | 11.8% | 17.6% | 29.4% |
新潟 | 0-6-6-13 | 0% | 24.0% | 48.0% |
中京 | 0-1-1-4 | 0% | 16.7% | 33.3% |
中山 | 0-0-0-20 | 0% | 0% | 0% |
その他の競馬場 | 0-0-0-7 | 0% | 0% | 0% |
過去9年の優勝馬9頭中6頭は6月デビューの馬で、勝率ではデビュー月が早いほど数値が高くなっている。1着欄には、早期デビューの馬をマークしておきたい。ただし、3着内率では8月デビュー馬が41.2%、9月デビュー馬が30.0%と、8月以降の数値がやや高くなっている。〔表2〕
デビュー戦の月 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5月以前 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
6月 | 6-2-2-25 | 17.1% | 22.9% | 28.6% |
7月 | 2-1-4-24 | 6.5% | 9.7% | 22.6% |
8月 | 1-3-3-10 | 5.9% | 23.5% | 41.2% |
9月 | 0-3-0-7 | 0% | 30.0% | 30.0% |
過去9年の3着以内馬27頭のうち14頭は、デビュー戦で単勝1番人気に支持されていた。3着内率で見ても60.9%に達しているので、該当する馬が出走してきた際は高く評価すべきだろう。また、デビュー戦で2番人気だった馬が3着内率で2番目に高い数値を記録していることから、デビュー戦で上位人気に支持されていた馬が活躍する傾向にあるようだ。〔表3〕
(河野 道夫)
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-5-5-9 | 17.4% | 39.1% | 60.9% |
2番人気 | 2-1-3-10 | 12.5% | 18.8% | 37.5% |
3番人気 | 0-1-1-12 | 0% | 7.1% | 14.3% |
4番人気 | 1-1-0-5 | 14.3% | 28.6% | 28.6% |
5番人気 | 2-0-0-7 | 22.2% | 22.2% | 22.2% |
6〜9番人気 | 0-0-0-19 | 0% | 0% | 0% |
10番人気以下 | 0-1-0-5 | 0% | 16.7% | 16.7% |
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