海外競馬発売

ドンカスターマイル(G1)

チャーチルダウンズ競馬場 2000メートル(ダート)3歳

発売開始時刻
日本時間5月4日(祝日・土曜)
ネット投票:午前7時00分
UMACA投票:午前9時20分または午前9時30分
発走予定時刻
日本時間5月5日(祝日・日曜)午前7時50分

2019年ケンタッキーダービーレース結果・回顧

天国と地獄 歴史的大事件となった第145回ケンタッキーダービー

「Happy Derby Morning!」
レース当日、午前5時のチャーチルダウンズ競馬場に筆者が到着すると、セキュリティを初めとした現地のスタッフが次々と、そう声を掛けてくれる。前日の午前中まで降り続いた雨もかなり抜けたダートコースでは、W.モット厩舎のタシトゥスと、カントリーハウスが最後の最後の微調整を行っていた。

この日のダートは、差しが決まる場面が相次いでいた。ところが、16時ごろから降り始めた冷たい風を伴った強い雨で、あっという間に泥田のように一変した。
前日のような逃げ馬に有利な馬場を活かして逃げ切ったのは、日本でもアメリカでも1番人気だったマキシマムセキュリティだった。しかし…。

2頭が出走を取り止めて、1頭補欠馬が入ったことで19頭。
ゲートが開いて、内からマキシマムセキュリティ、ロングレンジトディ、ボーディエクスプレスが横並び。1コーナーに入ったところで、すんなりとマキシマムセキュリティが単独先頭となると、鏃(やじり)のような形で隊列が組まれてレースが進んで行く。
レースが動いたのは4コーナー。3列目からカントリーハウスが大外を通って前に接近。次いで2列目の内を追走していたウォーオブウィルがマキシマムセキュリティの外に切り替えた。そして事件が起きた。

マキシマムセキュリティが徐々に外に膨れ、ウォーオブウィルが外に押圧されると、大外のカントリーハウスとの間にいたボーディエクスプレス、そしてロングレンジトディが不利を受けて次々と大きく後退してしまう。レースは、このままマキシマムセキュリティが外から迫るカントリーハウスを振り切り押し切った。だが、他陣営からの申し立てが認められ、マキシマムセキュリティは17着に降着(アメリカは日本と異なるカテゴリ2の降着基準)。2位入線のカントリーハウスが繰り上がりでケンタッキーダービー馬となった。

  • 波乱のダービーを制したカントリーハウス(中央)

  • レース後のマキシマムセキュリティ陣営

本命に起きたまさかの判定に、場内は納得の行かないファンたちの怒号に包まれ、天国から地獄に叩き落とされた1位入線の陣営だけでなく、初めは繰り上がりの勝者にも謂れのないブーイングが浴びせられた。それでも、優勝馬の関係者が静かに表彰台を降りるときには穏やかな拍手へと変わっていった。

F.プラ騎手、W.モット調教師はともにこのレース初勝利。
「外枠にも関わらずいい位置でよく走ってくれたし、ファビアン(・プラ騎手)も素晴らしい反応を引き出してくれた。長い期間、この競馬場でやってきた。この日を迎えられてうれしい。反響を考えると裁決の判断は大変難しかったと思う」
とモット調教師は振り返り、
「(2015年より)ヨーロッパからアメリカに拠点を変えてきました。こちらに来て最初のこのレースは、スタンドで座って見て、こんな素晴らしいレースは他にはない、いつか乗りたい、いつか勝ちたいと願っていたんです。そして夢が叶いました」
とプラ騎手は夢見心地で話す。

勝ち馬、そして3着馬は、思えばこの日の朝、目の前で見た馬だ。あれが最後のピースだったのだろうか。モット調教師は答える。
「朝起きて、馬の様子を見て、『よし、やっておこう』と決めました。最後のピースはジョッキーの騎乗ですが、最後の微調整としてやってよかったと思います」

  • カントリーハウスとプラ騎手

  • 喜びに沸くカントリーハウス陣営

さて、マスターフェンサー(牡3歳。栗東・角田晃一厩舎)の健闘にも触れねばなるまい。日本産馬として初めての挑戦で、これまでのスキーキャプテン(1995年14着)、ラニ(2016年9着)といった成績を考えれば当然苦戦も考えられた。しかし、後方追走から直線で差を詰めて6着。インを突いて猛然と追い上げ、3着馬とも並ぼうかという脚は、日本競馬の新たな可能性を示したと言っていいだろう。

「恥ずかしい競馬だけはしないで欲しかったのですが、こちらの想像を大きく超えて頑張ってくれました。勝てなかったレースで、こんなに嬉しく思ったことは初めてです」
そう、笑顔で話す吉澤克己オーナーに、日本の競馬ファンも同じ思いだったはずだ。

文:土屋 真光

  • マスターフェンサーは6着と健闘した

6着 マスターフェンサー 角田 晃一 調教師のコメント
「前走より体もふっくらして、本当にたくましい馬だなと思いました。あとは馬が無事で、次のレースに向かうことが出来ればと思っています。」

6着 マスターフェンサー J.ルパルー 騎手のコメント
「過去のレースを観てスタートが遅いのは把握していましたし、このようなレースになるのも分かっていました。最後は非常に良い脚を使ってくれました。この馬場、競馬場も合いますし、距離が延びても良いと思います。」

2019年5月4日(土) チャーチルダウンズ競馬場(アメリカ)

12R

第145回 ケンタッキーダービー(G1)

3歳 定量 2000m ダート・左
賞金総額3,000,000米ドル 発走  18:50 (現地時間)
1着賞金1,860,000米ドル 天候:小雨 ダート:不良
着順 馬番
(ゲート)
馬 名 (生産国)



騎手 タイム ・
着差



(kg)
調教師 (調教国)


1 20 (20) カントリーハウス(USA) 牡3 57.0 F.プラ 2:03.93 W.モット(USA) 14
2 13 (13) コードオブオナー(USA) 牡3 57.0 J.ヴェラスケス 3/4 C.マゴーヒーIII(USA) 11
3 8 (08) タシトゥス(USA) 牡3 57.0 J.オルティス 3/4 W.モット(USA) 4
4 5 (05) インプロバブル(USA) 牡3 57.0 I.オルティスJr. アタマ B.バファート(USA) 2
5 16 (16) ゲームウィナー(USA) 牡3 57.0 J.ロザリオ 1/2 B.バファート(USA) 3
6 15 (15) マスターフェンサー(JPN) 牡3 57.0 J.ルパルー アタマ 角田 晃一(JPN) 7
7 1 (01) ウォーオブウィル(USA) 牡3 57.0 T.ガファリオン 1/2 M.キャシー(USA) 12
8 9 (09) プリュクパルフェ(USA) 牡3 57.0 R.サンタナJr. 3/4 B.ウォルシュ(USA) 17
9 14 (14) ウィンウィンウィン(USA) 牡3 57.0 J.ピメンテル 3 1/4 M.トロンベッタ(USA) 9
10 10 (10) カッティングヒューモア(USA) 牡3 57.0 M.スミス 3/4 T.プレッチャー(USA) 10
11 3 (03) バイマイスタンダーズ(USA) 牡3 57.0 G.サエス 2 B.カルフーン(USA) 8
12 6 (06) ヴェコマ(USA) 牡3 57.0 J.カステリャーノ 3 1/2 G.ウィーバー(USA) 6
13 21 (21) ボーディエクスプレス(USA) 牡3 57.0 C.ランデロス クビ G.デルガド(USA) 15
14 2 (02) タックス(USA) せん3 57.0 J.アルバラード アタマ D.ガーガン(USA) 13
15 17 (17) ロードスター(USA) 牡3 57.0 F.ジェルー 1 1/2 B.バファート(USA) 5
16 18 (18) ロングレンジトディ(USA) 牡3 57.0 J.コート 1 1/2 S.アスムッセン(USA) 18
17 7 (07) マキシマムセキュリティ(USA) 牡3 57.0 L.サエス 1位降着 J.サーヴィス(USA) 1
18 19 (19) スピンオフ(USA) 牡3 57.0 M.フランコ ハナ T.プレッチャー(USA) 16
19 4 (04) グレイマジシャン(USA) 牡3 57.0 D.ヴァンダイク 8 1/4 P.ミラー(USA) 19
取消 11 (11) ハイカル(USA) 牡3 57.0 R.マラージ K.マクラフリン(USA)
取消 12 (12) オマハビーチ(USA) 牡3 57.0 M.スミス R.マンデラ(USA)
 タイムは現地主催者発表の1位入線馬7番マキシマムセキュリティ号の走破タイムを記載しております。着差は先着馬からの着差を表しております。
払戻金
単勝 20 6,660円 14番人気 馬連 13-20 301,030円 148番人気 馬単 20-13 638,640円 303番人気
複勝 20
13
8
1,150円
1,310円
310円
10番人気
11番人気
4番人気
ワイド 13-20
8-20
8-13
45,620円
15,850円
6,310円
145番人気
92番人気
50番人気
3連複 8-13-20 885,690円 607番人気
3連単 20-13-8 16,298,210円 4173番人気

ケンタッキーダービーの公式サイト(外部サイトに接続されます)

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