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日高育成牧場

競走馬の約80パーセントを生産する北海道。この広大な自然の恵みを受けるここ日高にイギリスのニューマーケット、フランスのシャンティイ等に匹敵する世界レベルの施設と調教技術を擁する『日高育成牧場』があります。日高育成牧場では『強い馬づくり』の探求とその普及を目的とし、長年積み重ねた生産・育成技術で毎年、当場生産馬(平成21年産駒よりJRAホームブレッドとして売却開始)と各セリ市場で購買した馬を『JRA育成馬(旧抽せん馬)』として育成調教しています。その中にはファイブホープ(昭和53年・オークス)、イソノルーブル(平成3年・オークス)、セイウンワンダー(平成20年・朝日杯FS)をはじめとする数多くの活躍馬がいます。
また、場内にある軽種馬育成調教場は広大な草原を利用したグラス馬場や坂路グラス馬場、年間を通じて利用可能な3つの屋内調教場をはじめとした多様な施設を擁し、利用者の創意と工夫により多彩な調教が可能な調教場として活用され、JRA育成馬同様、多くの活躍馬が誕生しています。
競馬の国際化を迎え、競走馬育成の指標は『世界で勝てる馬』へ。我々はこの日高の地で競走馬として重要な後期育成の時期を過ごす若駒達を世界レベルの育成環境で『世界で勝てる馬』を作り出していきます。
日高育成牧場では世界に通用する『強い馬づくり』に必要な科学的根拠に基づいた生産・育成技術の探求とその普及に取組んでいます。 このために効率的な繁殖管理や丈夫な馬体と高い運動機能を獲得する為の栄養・飼育管理方法、育成調教方法に関する調査研究を行い、得られた成果は様々な講習会、研修および紙面を通じて生産牧場、育成牧場へ還元、普及しています。
世界に通用する『強い馬づくり』の大きな柱の一つとして『若馬の育成』があります。
日高育成牧場では当場生産馬および各セリ市場で購買した1歳馬を「JRA育成馬」として育成調教を行っています。JRA育成馬は入厩後、昼夜放牧を経て初秋より騎乗馴致が開始されます。その後、秋から翌年の春にかけて先進の育成調教理論に基づく調教を積み、4月に行われるブリーズアップセール(JRA主催)にて売却され、競走馬として旅立ちます。
若馬の育成では諸外国の育成技術や様々なスポーツ科学理論を積極的に取り入れながら日本の環境に適した育成調教方法の確立を目指しています。
『若馬の育成』と並ぶもう一つの大きな柱として『繁殖に関する研究』があります。
日高育成牧場では繁殖牝馬を所有し、毎年種付・出産を行っています。ここで誕生した馬は「JRAホームブレッド」と呼び、1歳の秋にJRA育成馬となるまで初期および中期育成を行います。我々はこの過程において様々な調査研究を行うことで、生産・初期から中期育成における飼養管理技術の向上を目指すと共に、ここで得た成果を様々な形で生産牧場・育成牧場等へ還元・普及しています。
また、調査研究の成果を競走期まで検証することを目的に、平成21年産駒より他のJRA育成馬と同様に「JRAホームブレッド」として売却を開始しました。
若馬の健全な発育を育むためには、草食動物の主食である良質な牧草を十分に与えることが重要です。JRA育成馬に対し、夏には旬の青草を、秋から冬には良質の乾牧草を与える為に草地の管理も日高育成牧場の大切な業務です。当場では肥沃な草地となるよう研究・土壌改良を重ねています。
日高育成牧場では地元高校馬術部・少年団への乗馬指導、町内乗馬教室、地区馬術大会の開催等を通じて乗馬の普及に努めています。また、毎年7月下旬に地元関係者と共同で実施される『うらかわ馬フェスタ』での馬事イベント開催や『場内見学ツアー(毎年6月から10月)』のほか、各所で行われるイベントに対して人馬で参画し、多くの方々に馬とのふれあいを深めていただいています。
各市場で購買されたJRA育成馬は1歳の夏から秋にかけて順次入厩し、厳しい北海道の冬を乗り越え、競走馬として巣立って行くまでの約10ヶ月間、様々なトレーニングを受け成長していきます。
JRA育成馬は広大な放牧地に昼夜放牧され、のびのびと育ちます。十分な運動と栄養価の高い夏の青草を十分に採ることによって秋からの騎乗馴致に向け基礎体力をつけることを目的としています。
当場での騎乗馴致は最初に調馬索運動を用いるヨーロッパ方式を採用しています。約3週間、調馬索(ロングレーン)によるランジングやドライビングによって人馬のコミュニケーションづくりを重点に行い、その後、時間をかけて騎乗馴致に入ります。このような騎乗馴致は9月から順次始まり、10月まで続きます。また、ゲート練習もこの時期から始めています。
競走馬にとって1歳秋から2歳春までの時期は基礎体力をつける大切な時期です。当場では屋内施設を利用することによって冬期でも天候に左右されることなく充分な騎乗運動を行うことができます。
ここでは日高育成牧場で育った『JRA育成馬(旧抽せん馬)』達の活躍をご紹介します。

【1973年】第36回東京障害特別

【1974年】第9回サンケイスポーツ賞4歳牝馬特別

【1978年】第39回オークス(GⅠ)

【1979年】第27回日経賞(GⅡ)

【1983年】第3回新潟3歳ステークス(GⅢ)

【1984年】第6回新潟大賞典(GⅢ)

【1985年】第5回小倉3歳ステークス(GⅢ)

【1985年】第65回京都大障害

【1986年】第21回京都牝馬特別

【1988年】第20回函館3歳ステークス(GⅢ)

【1989年】第63回中山記念(GⅡ)

【1989年】第25回新潟記念(GⅢ)

【1989年】第16回セイユウ記念

【1991年】第52回オークス(GⅠ)

【1998年】第91回京都大障害

【2001年】第32回読売マイラーズカップ(GⅡ)

【2001年】第6回ユニコーンステークス(GⅢ)

【2002年】第36回ステイヤーズステークス(GⅡ)

【2004年】第4回交流重賞兵庫ジュニアカップ

【2003年】第38回フローラステークス(GⅢ)

【2004年】第9回ユニコーンステークス(GⅢ)

【2006年】第40回報知杯フィリーズレビュー(GⅡ)

【2008年】第60回朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)

【2011年】第29回ニュージーランドトロフィー(GⅡ)

【2011年】第31回新潟2歳ステークス(GⅢ)

【2012年】第17回ファンタジーステークス(GⅢ)

【2013年】第45回函館2歳ステークス(GⅢ)

【2013年】中京2歳ステークス

【2019年】新潟ジャンプステークス(J・GⅢ)

【2021年】京阪杯(GⅢ)
| 年度 | 主な出来事 |
|---|---|
| 昭和27年 | 競走馬の育成業務を農林水産省日高種畜牧場に委託する形式で開始 |
| 昭和29年 | 日本中央競馬会宇都宮育成牧場日高支所として開所 |
| 昭和32年 | 札幌競馬場日高分場に改組 |
| 昭和36年 | 本会職員による育成業務を開始 |
| 昭和40年 | 日高育成牧場として正式に開場 |
| 昭和53年 | JRA育成馬(旧抽せん馬)ファイブホープ号が第39回オークス優勝 |
| 平成3年 | JRA育成馬(旧抽せん馬)イソノルーブル号が第52回オークス優勝 |
| 平成4年 | 旧農水省日高種蓄牧場跡地の払い下げ(全ての払下げは平成6年に完了) |
| 平成5年 | 軽種馬育成調教場の一部(屋内直線馬場・屋内トラック馬場等)が完成し、民間牧場に開放 |
| 平成6年 | 軽種馬育成調教場トラック砂馬場、宿泊施設等完成 |
| 平成9年 | 日高育成牧場研究施設完成 |
| 平成11年 | 軽種馬育成調教場屋内坂路馬場完成 |
| 平成15年 | 本会が育成する軽種馬の呼称が『抽せん馬』から『JRA育成馬』に変更 |
| 平成17年 | 中山競馬場にて第1回ブリーズアップセール開催(売却方法が『抽せん馬制度』から『セリ方式』に変更) |
| 平成18年 | 軽種馬育成調教場屋内坂路馬場延長 |
| 平成20年 | JRA育成馬セイウンワンダー号が第60回朝日杯FS優勝 |
| 平成21年 | JRAホームブレッド第1号(フジディアスの09)が誕生(後年、JRA育成馬として売却) |
| 平成27年 | 日高育成牧場開設50周年 |
| 平成28年 | 新乗馬厩舎、覆馬場完成 |