JRAが描く
環境負荷ゼロへの想い

持続可能な社会を目指し、JRAが取り組んでいる「JRAエコチャレンジ」。
それを根底から支えるのが、「持続可能な社会」の構築に貢献し、
自然や生き物からの恵みを将来にわたり継続して享受することにより、
「中央競馬の持続的成長」を実現する、という長期ビジョンです。

earth
eco challengeのロゴマーク

JRAエコチャレンジとは?

eco-challengeのロゴマーク

「競馬」と「環境」。一見、交わりが薄そうに見えるこの二つを結びつける挑戦が、いまJRAの現場で進行している。再生可能エネルギーによる競馬開催や、ゴミの再資源化、バイオマス活用まで。その多彩な取り組みは「JRAエコチャレンジ」と名付けられ、競馬場を起点に“サステナブルな未来”を描き出しています。

JRAエコチャレンジの具体的な取組みをご紹介!

競馬の様子

クリーンエネルギー競馬

クリーンエネルギー競馬とは、JRAが再生可能エネルギーを利用した競馬開催を通じて、持続可能な社会を目指すために行っている活動です。

環境イベントブースの様子

環境イベント

クリーンエネルギー競馬当日は開催競馬場に、「環境イベントブース」を設置し、ペットボトルを再利用した調教ゼッケンなどの展示やクイズに参加すると賞品が当たる抽選会を通じて、JRAの環境への取組みを実際に見て、体感していただいています。

競馬場の様子

競馬場のエコ対策

競馬場やウインズでは、地球温暖化対策として施設や設備のLED化を推進し、特に大型映像ディスプレイのLED化を全10競馬場で完了。中京競馬場では自然換気で空調を制御し節電しています。また広い敷地を活かし、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入を全国の競馬場などで拡大しています。

競馬場のゴミのリサイクルの様子

競馬場の"ゴミ"のリサイクル

中山競馬場で回収したペットボトルの一部はトレーニングセンターで使用される調教ゼッケンに生まれ変わります。他にも馬券購入時に自動発売機に入れられたマークカードや払戻済馬券は上質紙に再利用されています。

バイオマス発電の様子

バイオマス発電

2019年から栗東トレーニング・センターでは日々発生する使用済み馬房敷料をスタッフが手で回収。トレセン内に設置したバイオマスプラントに持ち込み、電気を生み出しているのです。美浦トレーニング・センターでも2024年9月からバイオマス発電が開始されました。

JRA-Zeroとは?

JRA-Zeroのイメージ画像

競馬事業を未来につなげるため、地球環境を大切にしながら負荷を減らす活動「JRAエコチャレンジ」を根底で支えるもう一つの軸があります。それが、「JRA-Zero」──環境負荷をゼロに近づけることを長期目標に掲げた、JRAのスローガンです。この長期目標に向かって前進するためにJRAは7つの行動指針を定め、組織横断で実践を続けています。

JRA環境基本方針

JRA環境基本方針の図

環境宣言

「JRA-Zero 持続可能な社会の構築と中央競馬の持続的な成長を目指して」をスローガンに掲げて環境への取組みを進めます。

長期ビジョン

「持続可能な社会」の構築に貢献し、自然や生き物からの恵みを将来にわたり継続して享受することにより「中央競馬の持続的成長」を実現すること、を長期ビジョンとしています。

環境基本理念

基本理念

JRAは、樹木・芝生・水などの自然や馬という生き物からの恵みを享受して事業運営を行っていることに鑑み、地球環境と地域環境の保全を通じて持続可能な社会の構築に貢献することを重要な経営課題と認識し、JRAの事業活動に伴い生じる環境への負荷を抑制しながら環境との調和を図ること、を環境への取組みの理念としています。

長期目標

「JRAの事業活動に伴う環境負荷を限りなくゼロに近づけること(ゼロ・エミッション)」を長期目標としています。

重点課題およびその解決のための具体的取組み

JRAの事業活動に伴い生じる環境負荷を、「温室効果ガス」、「廃棄物」、「事業所周辺環境への影響」の3つと特定し、それぞれの環境負荷を極力低減する取組みである、「地球温暖化防止への取組み」、「資源循環型社会の構築への貢献」、「地域社会との調和」を、ゼロ・エミッション達成に向けて解決すべき重点課題と定義しています。
また、環境への取組みを着実に実施するための「環境マネジメントの推進」を重点課題に加え、それぞれの重点課題には個別目標を設定したうえで、ゼロ・エミッション達成に向け着実な推進に努めてまいります。

地球温暖化防止
  • 事業活動に伴う温室効果ガス排出を極力抑制する
  • 再生可能エネルギーを安定的に創出する
資源循環型社会の
構築への貢献
  • 開催系排出物(注1)および事務系排出物
    (注2)のリサイクルを推進する
  • JRA全体の排出量総量を抑制する
  • 注1: 競馬場・ウインズ・エクセルから排出された排出物
  • 注2: 競馬場・ウインズ・エクセル以外の事業所から排出された排出物
地域社会との調和
  • 事業所周辺環境への負荷を極力抑制する
環境マネジメントの
推進
  • 環境マネジメント体制を着実に推進する
  • 廃棄物の適正処理を徹底する
  • 環境コミュニケーションを適切に実施する

JRA-Zero 7つの行動指針

環境ファースト
職員ひとりひとりが事業活動のあらゆる場面において地球環境や事業所周辺の環境負荷を低減することを意識して取組みます。
地球温暖化防止
事業活動の各段階において省エネルギーの推進および再生可能エネルギーの活用により温室効果ガス排出抑制に努めます。
資源循環型社会の
構築への貢献
事業活動に伴う排出物の減量、再利用、リサイクルを推進し、天然資源の消費抑制と省資源化に努めます。
地域社会との調和
事業所周辺環境の保全に努めます。
環境マネジメントの
推進
「環境委員会」を中心とした環境マネジメント体制を構築し、着実な環境対策を推進するとともに、環境関連法令順守、廃棄物適正処理の徹底、環境コミュニケーションおよび環境リスクへの適切な対応に努めます。
環境教育
環境に関する教育・啓発活動を継続的に実施し、職員ひとりひとりの環境保全意識の向上に努めます。
バリューチェーン
全体での取組み
関連団体、取引先や協力企業に対し環境活動への協力と理解を求めてまいります。

環境マネジメント

ビジョンとアクションの“つながり”と想い

「JRAエコチャレンジ」は元々「リサイクルアクションプログラム」という活動でしたが、この先も競馬が長く社会に受け入れられる形でを続けていけるように、競馬を開催することで発生する環境へのマイナスな負荷をできるだけ「ゼロ」に近づけようと、2019年から「JRA-Zero」というスローガンを掲げ、2025年からは「JRAエコチャレンジ」という総称の下で取り組んでいます。

クリーンエネルギー競馬の開催やバイオマス発電の設備の導入の他に、「省電力」「ペーパーレス」のエコアクションとして、「UMACA2倍ポイントキャンペーン」の実施のほか、競馬場内のゴミ収集や競馬場周辺の清掃、交通誘導などを行い、身近なところから、JRA全体で未来へ続く競馬を目指しています。

表示モード: