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 2006年JPNサラブレッドランキング(上半期)
 

 今年上半期(1月1日〜7月31日)の競走を振り返り、現時点における2006年度の暫定レーティングを発表します。

 競走馬のランキングについては、世界的には、1年間の世界におけるトップホースを順位付けした『World Thoroughbred Racehorse Rankings』(ワールドランキング)と、ほぼ半年間を対象期間とした『Top50 World Leading Horses』(トップ50)があります。国内的には、『JPN Thoroughbred Rankings』(JPNランキング)が年2回(上半期・1年)発表され、高いレーティングを有する馬については、国際会議の協議を経て決定されることとなっています。今年の上半期における国際ハンデキャッパー会議は、7月26〜28日の3日間ロンドンで開催されました。 

 上半期における日本馬の実績を振り返りますと、まず国際舞台での活躍が特筆されます。3月下旬に施行されたドバイ・ワールドカップ・デイでは、ハーツクライとユートピアの2頭が優勝しました。特にG1であるドバイ・シーマクラシックを勝ったハーツクライは、123Lの高いレーティングを獲得し、5月発表のトップ50では第3位となり、さらに7月29日英国で行われたキングジョージVI&Q.E.D.Sでは、Hurricane RunやElectrocutionistという欧州最強馬と大接戦を演じ、有馬記念でディープインパクトを退けた実力を世界に証明しました。

 また北米でも日本の牝馬が活躍しました。昨年シーザリオが快勝したアメリカン・オークスでは、アサヒライジングが2着に健闘。キャッシュコール・マイルに出走したダンスインザムードは圧勝を演じ、116Mに評価されています。これはJPNランキングにおける牝馬トップであるとともに、北米における牝馬ランキングでもトップとなる高いレーティングです。

 こうした海外遠征馬の実績に伴って、日本国内における主要競走の評価もかなり高いものとなっています。特に昨年Eコラムの世界リーディングであったディープインパクトは今年に入っても天皇賞(春)で123E、宝塚記念で125Lと高いレーティングを獲得し、7月発表のトップ50では、日本馬として初の第1位となりました。現在他に125ポンド以上の競走馬は世界でHurricane RunとShiroccoの2頭しかいません。これらのリーディング・ホースに挑戦する凱旋門賞が今から楽しみです。そして、アジア・マイル・チャレンジで2勝し、見事ボーナスを獲得した香港のBullish Luckは、安田記念で120Mを獲得しました。

 一方、3歳では、何と言っても2冠を制したメイショウサムソンが118LでJPNランキングのトップです。これは、ダービー・レートとしては昨年のディープインパクト124Lは別格として2002年のタニノギムレットと並ぶ高い評価になります。また、牝馬のトップはカワカミプリンセスで109L、オークスのレーティングとしてはまず例年並みといったところでしょうか。

 なお、ダートではフェブラリーS勝馬カネヒキリが118M(D)、帝王賞勝馬アジュディミツオーが116I(D)に評価されて上位にランクされています。冒頭に触れたユートピアはドバイのゴドルフィン・マイルを勝って116M(D)の評価を得ています。

 ロンドンにおける国際会議では世界の主要競馬開催国が集い、高いレーティングを持つトップクラスの競走馬の評価が議論されました。会議における主要な議論についてふれておきましょう。

 前段で触れましたが、昨年の凱旋門賞馬で2005ワールドランキングトップのHurricane RunがキングジョージVI&Q.E.D.Sの勝利で126ポンドを得て2006年上半期も引き続き世界トップの座を護りました。126ポンドというレートは近年のこのレースではGolan,Azamourに並ぶもので決して高い数値ではありませんが、接戦を制しての勝利のため2着以下との差がつかなかったことによるものと言えます。次位には宝塚記念を制したディープインパクトと、ジョッキークラブS、コロネーションC勝ちのShiroccoが共に125ポンドで並びました。続く上位組で各国のハンデキャッパーから同意を得たのは、キングジョージで2着のElectrocutionistが124L、同馬はドバイワールドカップ優勝での自身の123I(D)を芝部門で1ポンド上乗せしました。ダート部門トップはケンタッキーダービーを圧勝したBarbaroで124I(D)。アファームド以来の3冠を期待されていただけにプリークネスSでの故障は、非常に残念でした。近年のケンタッキーダービー馬や3歳時の傑出馬についてのレーティングが話題にされる中、War EmblemやPoint Givenなどとの比較が論じられ、最終的にはWar Emblemと同評価の124ポンドに落ち着きました。3歳馬でBarbaroと並ぶ124ポンドの評価となった馬は、愛ダービー馬Dylan Thomasと、英2000ギニー馬George WashingtonでそれぞれL,M部門でトップの評価を得ました。123ポンドには2頭がランクされました。唯一ディープインパクトに土をつけた馬として海外のハンデキャッパーが注目するハーツクライはドバイ・シーマクラシック優勝とキングジョージ3着の好走を認められ123L。ドバイ・デューティーフリーとエクリプスSを勝ったDavid JuniorがM−I部門で同じく123ポンドの評価でした。牝馬ではプリンスオブウェールズSでElectrocutionistを破ったOuija Boardが120I。サンクルー大賞典でHurricane Runを破ったPrideが119L。共に牡馬のトップホースに勝ったことで高い評価を得ることになりました。3歳馬では、英・愛オークスを制したAlexandrovaが118Lで牝馬のトップ3に入りました。上位にランクされた日本調教馬ではフェブラリーS優勝のカネヒキリが118M(D)、ダービー馬メイショウサムソンが118(L)。その他の日本調教馬のレーティングについてはJPNランキングをご覧ください。

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