宝塚記念の前哨戦となる一戦で、2021年と2022年は中京競馬場で行われたが、今年は3年ぶりに阪神競馬場で開催される。昨年の優勝馬ヴェルトライゼンデはその後ジャパンカップで3着に好走、同2着のジェラルディーナはエリザベス女王杯でGⅠ初制覇を飾り、続く有馬記念でも3着に好走したように、秋のGⅠ戦線にもつながる一戦だ。ここでは中京開催を含めた過去10年のデータを分析する。
過去10年の年齢別成績では、4歳馬の3着内率が56.3%、5歳馬が同33.3%となっており、4・5歳馬が6歳以上の馬よりも好走率で上位となっている。ちなみに、阪神競馬場で行われた2013年から2020年において、単勝6番人気以下の馬は8頭が3着以内に入っているが、そのうち6頭は6歳以上だった。〔表1〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
4歳 | 2-3-4-7 | 12.5% | 31.3% | 56.3% |
5歳 | 5-3-1-18 | 18.5% | 29.6% | 33.3% |
6歳 | 2-2-3-36 | 4.7% | 9.3% | 16.3% |
7歳 | 0-2-2-17 | 0% | 9.5% | 19.0% |
8歳 | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
9歳以上 | 0-0-0-4 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の前走別成績では、出走馬のほとんどが前走でオープンクラスのレースに出走しており、そのうちGⅠに出走していた馬が3着内率47.4%、GⅡに出走していた馬が同30.4%と上位の成績を残している。まずは前走が格の高いレースだった馬に注目したい。なお、前走が3勝クラスだった馬も優勝しているが(2021年ユニコーンライオン)、前走が条件クラスだった馬は過去10年で4頭しか出走していないので、これはレアケースと捉えるべきだろう。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 3-3-3-10 | 15.8% | 31.6% | 47.4% |
GⅡ | 3-1-3-16 | 13.0% | 17.4% | 30.4% |
GⅢ | 1-4-2-31 | 2.6% | 13.2% | 18.4% |
オープン特別 | 2-2-2-32 | 5.3% | 10.5% | 15.8% |
3勝クラス | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
2勝クラス | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の前走の着順別成績では、競走中止だった馬を含め前走で6着以下だった馬が3着以内に19頭入っている。前走で6着以下に敗れていたとしても軽視はできないだろう。ただし、過去4年の勝ち馬に限れば、いずれも前走で3着以内に入っていた。近年の傾向を重視するならば、1着の欄には前走で3着以内に入っていた馬をマークしてみる手もありそうだ。〔表3〕
(河野 道夫)
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 2-0-1-8 | 18.2% | 18.2% | 27.3% |
2着 | 1-0-1-5 | 14.3% | 14.3% | 28.6% |
3着 | 1-1-0-10 | 8.3% | 16.7% | 16.7% |
4着 | 0-3-0-2 | 0% | 60.0% | 60.0% |
5着 | 0-1-0-6 | 0% | 14.3% | 14.3% |
6〜9着 | 4-2-5-22 | 12.1% | 18.2% | 33.3% |
10着以下 | 2-3-2-39 | 4.3% | 10.9% | 15.2% |
競走中止 | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
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