100回を超える歴史を持ち、現在はダービーデーを締めくくるレースとして定着している目黒記念。伝統の重賞はハンデキャップ競走ということもあってか、過去10年の優勝馬10頭中5頭が単勝8番人気以下と一筋縄ではいかないレースだ。そんな一戦を攻略すべく、過去10年の結果を分析する。
過去10年の前走の距離別成績を調べると、3着以内馬延べ30頭中19頭は前走が芝2400メートルから2600メートルだった。また、芝2200メートル以下だった馬も2019年のルックトゥワイス、2020年のキングオブコージと連勝しているほか、2022年にマイネルウィルトスが2着と近年の活躍が目立つ。一方、芝3000メートル以上だった馬は連対が2回だけで、過去5年に限ると〔0・0・1・15〕と苦戦傾向が強まっているので、大幅な距離短縮となる馬は評価を下げた方がいいかもしれない。〔表1〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
芝2200m以下 | 3-3-1-37 | 6.8% | 13.6% | 15.9% |
芝2400m〜2600m | 5-7-7-71 | 5.6% | 13.3% | 21.1% |
芝3000m以上 | 2-0-2-27 | 6.5% | 6.5% | 12.9% |
ダート戦 | 0-0-0-4 | 0% | 0% | 0% |
なお、前走が芝2400メートルから2600メートルだった馬の成績をレース別にまとめると、出走頭数が最も多いメトロポリタンS組から7頭の3着以内馬が出ているが、優勝がない点には注意したい。好走率が高いのは大阪―ハンブルクC組と日経賞組で、共に2勝を挙げ、3着内率は30%を超えている。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
大阪―ハンブルクC | 2-2-0-7 | 18.2% | 36.4% | 36.4% |
日経賞 | 2-1-1-8 | 16.7% | 25.0% | 33.3% |
メトロポリタンS | 0-3-4-33 | 0% | 7.5% | 17.5% |
3勝クラス | 1-1-0-16 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
上記以外 | 0-0-2-7 | 0% | 0% | 22.2% |
過去10年の前走からの負担重量の増減別成績を見てみると、3着内率は前走から負担重量が増えた馬が29.0%でトップに立っている。なかでも、前走が芝2400メートルから2600メートルのレースで3着以内だった馬の負担重量が増えていた場合は〔2・3・2・8〕(3着内率46.7%)と好走率がより高くなっている。一方、前走から負担重量が減った馬は3着内率11.2%といまひとつ。これに該当する馬が単勝3番人気以内に支持された場合、〔1・0・0・12〕と期待に応えられないケースが多く、過信禁物と言えそうだ。〔表3〕
負担重量の増減 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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今回増 | 2-3-4-22 | 6.5% | 16.1% | 29.0% |
増減なし | 5-4-2-38 | 10.2% | 18.4% | 22.4% |
今回減 | 3-3-4-79 | 3.4% | 6.7% | 11.2% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中16頭は馬番が1番から6番だった。1番から6番の馬はここ5年で4勝を挙げているうえ、2018年は単勝9番人気のウインテンダネス(3番)が勝ち、10番人気のノーブルマーズ(4番)が2着で馬連万馬券(1万9220円)。2021年は8番人気のウインキートス(5番)が優勝、15番人気のアドマイヤアルバ(3番)が3着に入り、3連単は100万馬券まであと一歩(99万4120円)の配当だった。このように近年は6番から内の馬番に入った馬が波乱の立役者となったケースも多々あるので、内寄りの馬番となった馬に注目しておいて損はなさそうだ。〔表4〕
(高那実 マヤ)
馬番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番〜6番 | 6-6-4-44 | 10.0% | 20.0% | 26.7% |
7番〜12番 | 2-3-5-50 | 3.3% | 8.3% | 16.7% |
13番〜18番 | 2-1-1-45 | 4.1% | 6.1% | 8.2% |
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