2018年に重賞に格上げされ、昨年GⅢに格付けされた3歳馬限定の芝1200メートル戦。過去2年は中京競馬場で行われたが、今年は改修が終わった京都競馬場に戻して行われる。重賞となって以降は1番人気が3勝を挙げているが、2桁人気の馬も3着以内が3回ある。ここでは重賞となった2018年以降の5年分のデータから傾向を探っていく。
過去5年で前走オープン特別組が3勝を挙げている。具体的には、橘S【2・2・0・16】もしくはマーガレットS【1・1・1・8】を使われていた馬が好相性で、特にこれらのレースである程度先行し、メンバー中上位の上がり3ハロンタイム(推定)を記録していた馬の好走が目立っている。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 0-1-1-4 | 0% | 16.7% | 33.3% |
GⅡ | 0-0-0-3 | 0% | 0% | 0% |
GⅢ | 1-1-0-15 | 5.9% | 11.8% | 11.8% |
オープン特別 | 3-3-1-27 | 8.8% | 17.6% | 20.6% |
1勝クラス | 1-1-2-17 | 4.8% | 9.5% | 19.0% |
地方のレース | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
牡・せん馬の3着内率が11.6%なのに対し、牝馬が同25.6%と高くなっている。過去5年はいずれも牝馬が連対しており、2021年には3着以内を独占している。昨年9番人気2着のコムストックロードや、2021年13番人気1着のレイハリアなど、下位人気の牝馬が好走することも多いので覚えておきたい。〔表2〕
性 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
牡・せん | 2-2-1-38 | 4.7% | 9.3% | 11.6% |
牝 | 3-4-3-29 | 7.7% | 17.9% | 25.6% |
2歳限定や3歳限定の芝1200メートルのオープン特別・重賞は、ロードカナロアを筆頭としたミスタープロスペクター系の種牡馬が強い。葵Sでもロードカナロア、ルーラーシップ、アイルハヴアナザーというミスプロ系種牡馬が1勝ずつ挙げ、表に記載はないがスクワートルスクワート、スウェプトオーヴァーボードの産駒も2着や3着に入っている。血統面ではミスプロ系種牡馬の産駒に注目だ。〔表3〕
(姫園 淀仁)
注記:表は横にスクロールすることができます。
種牡馬 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
キズナ | 1-1-0-4 | 16.7% | 33.3% | 33.3% |
ロードカナロア | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% | 14.3% |
ルーラーシップ | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
アイルハヴアナザー | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
シニスターミニスター | 1-0-0-0 | 100% | 100% | 100% |
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