今週の注目レース

平安ステークス(GⅢ)

京都競馬場 1900メートル(ダート)別定 4歳以上オープン

出走馬情報

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牡6歳

調教師:四位洋文(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:タニノカリス
  • 母の父:ジェネラス
ここに注目!

長い休養を経験していることもあり、適度に間隔を空けての出走となっているが、早めに栗東トレーニング・センターに帰厩して坂路で乗り込むパターンが定着。今回は1週前に坂路で好時計をマークしている。好仕上がりで出走できそうだ。

ここまでキャリア12戦で〔6・3・0・3〕と抜群の安定感を誇るキズナ産駒。2002年のダービー馬で、名牝ウオッカの父としても知られるタニノギムレットは叔父にあたる。本馬は屈腱炎の影響で1年8か月の長い休養を取りながらも、パフォーマンスを落とさないどころか、さらなる成長を感じさせる走りは驚異的。3走前のみやこS、前々走の東海Sはともに2着と惜敗したが、前走の名古屋大賞典(JpnⅢ・名古屋・ダート2000メートル)をコースレコード勝ちし、待望の重賞初制覇を果たした。この勢いでJRAの重賞も獲得したいところだろう。

牡4歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:シェイクズセレナーデ
  • 母の父:Unbridled's Song
ここに注目!

地方交流重賞を走ることが多く、右回りのJRA重賞は今回が初めての経験。とはいえ、阪神のダート戦では2戦2勝のパーフェクトで、メンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムもマークしていた。初の京都だが、適性は高いのかもしれない。

昨年のジャパンダートダービー(JpnⅠ・大井・ダート2000メートル)を勝っている馬だが、好走と凡走の差が大きいためか、評価も定まっていないイメージがある。もっとも、7着に敗れた昨秋の日本テレビ盃(JpnⅡ・船橋・ダート1800メートル)を筆頭に、8着だった3走前のチャンピオンズC、同じく8着の前走・川崎記念(JpnⅠ・川崎・ダート2100メートル)はいずれも左回りのレース。走りに大きな癖はないそうだが、前々走の東京大賞典(GⅠ・大井・ダート2000メートル)では強敵相手に2着に好走していることから、能力発揮は右回りでこそのタイプだろう。今回は力を示したい一戦だ。

牡5歳

調教師:庄野靖志(栗東)

  • 父:タートルボウル
  • 母:ブライトエルフ
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

以前は勝負どころでズブさを見せるようなところがあった馬だが、現在は手応えを残したまま直線を迎えられるまでに成長。地力強化は明らかだ。初めて挑む京都コースも、問題なくこなせるだろう。

未勝利を勝ち切れず、一度は地方競馬へと移籍している馬だが、持っている資質は高く、晩成タイプでもあったのだろう。昨年12月の名古屋グランプリ(JpnⅡ・名古屋・ダート2100メートル)では、コースレコード勝ちをしたペイシャエスとハナ差2着に好走。前走のアンタレスSでも、勝ったプロミストウォリアに1/2馬身差まで迫る2着と結果を残している。前走はレースの前半1000メートル通過タイム59秒4の速い流れにも戸惑うことなく追走し、1分49秒台の時計にも対応したように、特に収穫の大きいレースだった。今回は“善戦マン”を返上し、重賞ウイナーの仲間入りを果たすチャンスだ。

牡4歳

調教師:西村真幸(栗東)

  • 父:ドレフォン
  • 母:デイトユアドリーム
  • 母の父:トワイニング
ここに注目!

京都コースの経験に乏しい馬が多い今回の一戦。前走でコースを経験し、結果を残していることは強みになるだろう。太め残りの馬体が絞れ、前々走よりもすっきりと見せていた前走時のシルエットを維持したい。

昨夏のレパードSでは1番人気の支持を受け、カフジオクタゴンのクビ差2着に入っていた馬。6着に敗れた3走前の浦和記念(JpnⅡ・浦和・ダート2000メートル〉の敗因は不良馬場に求められ、8着だった前々走のオープン特別・名古屋城S(中京・ダート1800メートル)はスタートでつまずき、流れに乗り損ねたことが大きかった。スタートをしっかりと決め、好位で流れに乗って勝ち切った前走のオープン特別・平城京S(京都・ダート1800メートル)のパフォーマンスこそが本来の姿だ。スムーズな競馬ができれば、重賞タイトルを手にするだけの能力は持っている。

牡5歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ベットーレ
  • 母の父:Blu Air Force
ここに注目!

栗東CWコースでのラスト1ハロンタイムが11秒台後半だった前走時と違い、今回は1週前追い切りで同11秒4をマーク。状態面が変わってきた印象を受ける。スピードを求められる京都コースに対応できるかどうかがポイントだ。

芝の2歳重賞で1番人気の支持を受けるなど、早い段階から素質の高さを評価されてきた馬だが、真価を発揮したのはダートへと路線を変更してから。だが、順調に使い込んでいた3歳時と違い、昨年の出走数は「5」。特に、2着に入った4月のアンタレスS以降は調整に時間がかかっている印象がある。前走のダイオライト記念(JpnⅡ・船橋・ダート2400メートル)も約3か月半ぶりの実戦で、調教の動きもひと息に思えたのだが、結果は2着テリオスベルに9馬身の差をつけて圧勝。このパフォーマンスをどう評価するかだろう。今回が試金石の一戦と言えそうだ。

牡5歳

調教師:西園正都(栗東)

  • 父:ホッコータルマエ
  • 母:シニスタークイーン
  • 母の父:シニスターミニスター
ここに注目!

派手な勝ち方はしないが、他馬と馬体を併せてからがしぶといタイプ。そのような形に持ち込めるかどうかが最大のポイントで、今回もスタートから手綱を押していく形になりそうだ。最初のコーナーまでに思うような位置を取りたい。

3走前のオープン特別・アルデバランS(中京・ダート1900メートル)を2番手抜け出しでオープンクラス初勝利を挙げると、前々走の仁川S(リステッド・阪神・ダート2000メートル)は逃げ切って連勝を果たした。前走のダイオライト記念(JpnⅡ・船橋・ダート2400メートル)では勝ったグロリアムンディから離された3着に敗れたが、これは先行争いの激しい地方競馬の小回りコースで、自身のスタイルに持ち込めなかったことが大きかった。JRAの競馬場なら、また違った走りができるはずだ。父は2010年代前半のダート路線を牽引したホッコータルマエ。産駒初のJRA重賞制覇の期待もかかる。

牡4歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:メジロマリアン
  • 母の父:メジロベイリー
ここに注目!

550キログラム前後の馬格を誇り、見た目もパワータイプだが、重賞勝ちはほぼ平坦の新潟コース。直線が平坦の京都はプラス材料だろう。近2走は脚抜きのいい馬場状態に泣いた印象もあっただけに、良馬場での出走がかなえば巻き返しがあっていい。

昨夏のレパードSをクビ差で制し、重賞勝ち馬の仲間入りを果たした。その後も同年10月の白山大賞典(JpnⅢ・金沢・ダート2100メートル)と、今年2月の佐賀記念(JpnⅢ・佐賀・ダート2000メートル)で3着。前々走のマーチSと前走のアンタレスSではともに5着と、この路線でも上位の力を示してはいるが、勝ち切るまでには至っていない。2つ目の重賞タイトルを獲得するためには、もうワンパンチが欲しいところだろう。ハイペースで逃げたプロミストウォリア(1着)を積極的に追いかけた前走の競馬が、今回に生きてくるようなら面白い。

せん4歳

調教師:中舘英二(美浦)

  • 父:エスポワールシチー
  • 母:アンダルシア
  • 母の父:アルカセット
ここに注目!

スタートセンスが抜群で、そこからの加速も速い。栗毛の父エスポワールシチーに似た見た目ではないが、そのレースぶりとスピードは父に似たものがある。直線が平坦の京都コースは適性が高そうだ。

1勝クラスから3連勝でオープンクラスへと出世。特に驚きを感じたのは3走前の2勝クラス(中山・ダート1800メートル)だろう。馬体重はキャリア最小の460キログラム。腹回りもかなり薄く見え、好走するには難しい仕上がりに思えたが、その状況をあっさりと克服して逃げ切り勝ちを収めた。高い能力を持っているだけでなく、精神力も強い馬と判断したい。重賞初挑戦となった前走のマーチSは4着。勝ったハヤブサナンデクンからは0秒2差で、残り200メートル付近までは先頭を走っていた。重賞のメンバーが相手でも、互角に戦えるめどは既に立てている。

(松浪 大樹)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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