昨年まで1番人気が8連敗中の中山牝馬S。昨年は「15番人気→12番人気→1番人気」で決まって3連単173万馬券が飛び出した。混戦模様のメンバー構成になりやすく、しかもハンデ戦であるため、前評判通りの決着になりにくい。好走馬にはどのような特徴があるのか、過去10年のデータからアプローチしてみた。
人気の有無にかかわらず、好走例が多いのは5歳以下の馬。特に5歳馬は過去10年で〔6・6・5・39〕と、3着内率は30%を超えている。なお、6歳以上で3着以内に入った7頭中5頭は5番人気以内に支持されていた有力馬であった。〔表1〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5歳以下 | 9-8-6-75 | 9.2% | 17.3% | 23.5% |
6歳以上 | 1-3-3-49 | 1.8% | 7.1% | 12.5% |
過去10年の枠番別成績では、3着内率がもっとも高いのは35.0%の8枠、それに次ぐのが26.3%の7枠となっている。近年は7枠と8枠の人気薄が好走するケースが多く、3連単173万馬券の立役者となった昨年の1着馬(クリノプレミアム)は8枠、2着馬(アブレイズ)は7枠だった。他にも、2021年の1着馬(7番人気ランブリングアレー)は7枠、2020年の2着馬(14番人気リュヌルージュ)は8枠だった。〔表2〕
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 0-0-1-16 | 0% | 0% | 5.9% |
2枠 | 3-0-1-14 | 16.7% | 16.7% | 22.2% |
3枠 | 1-0-2-17 | 5.0% | 5.0% | 15.0% |
4枠 | 0-2-1-17 | 0% | 10.0% | 15.0% |
5枠 | 1-1-1-17 | 5.0% | 10.0% | 15.0% |
6枠 | 1-2-1-16 | 5.0% | 15.0% | 20.0% |
7枠 | 1-4-0-14 | 5.3% | 26.3% | 26.3% |
8枠 | 3-2-2-13 | 15.0% | 25.0% | 35.0% |
中山牝馬Sが波乱となった年の特徴として、前走でGⅠやGⅡを使われていた馬が上位人気の支持に応えられず、GⅢやオープン特別で敗れていた馬が巻き返すパターンが挙げられる。特に、広くて直線の長い東京コースや中京コースでの瞬発力勝負に敗れた馬が、小回りの中山コースで変わり身を見せる、といったケースに注意したい。〔表3〕
(姫園 淀仁)
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 1-1-0-16 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
GⅡ | 1-1-1-4 | 14.3% | 28.6% | 42.9% |
GⅢ | 6-6-7-69 | 6.8% | 13.6% | 21.6% |
オープン特別 | 2-1-0-22 | 8.0% | 12.0% | 12.0% |
2勝・3勝クラス | 0-2-1-11 | 0% | 14.3% | 21.4% |
地方・海外 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
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