早春の小倉開催で行われる中距離のハンデ重賞として定着している小倉大賞典。今後の飛躍を目指す4歳馬から古豪まで、毎年幅広いメンバーが集う一戦だ。過去10年の結果から、レースの傾向を分析していく。
過去10年の優勝馬10頭のうち7頭は、GⅠを除く直近のレースで5着以内に入っており、その中でも1着だった馬が5勝を挙げている。また、5着以内だった馬の成績は〔7・6・5・50〕(3着内率26.5%)、6着以下だった馬の成績は〔3・4・5・75〕(3着内率13.8%)で、両者の間には明確な差が出ている。近走の成績はチェックしておきたい。〔表1〕
着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 5-3-0-21 | 17.2% | 27.6% | 27.6% |
2着 | 0-0-2-7 | 0% | 0% | 22.2% |
3着 | 1-2-0-7 | 10.0% | 30.0% | 30.0% |
4着 | 0-1-1-7 | 0% | 11.1% | 22.2% |
5着 | 1-0-2-8 | 9.1% | 9.1% | 27.3% |
6〜9着 | 1-2-2-29 | 2.9% | 8.8% | 14.7% |
10着以下 | 2-2-3-46 | 3.8% | 7.5% | 13.2% |
過去10年の優勝馬10頭中7頭は、GⅠを除く直近のレースで単勝5番人気以内に支持されていた。また、6番人気から9番人気だった馬も3着以内が12回ある。一方、10番人気以下だった馬は3着が4回あるものの連対はゼロ。10番人気以下の馬は割り引く必要がありそうだ。〔表2〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 2-0-0-6 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
2番人気 | 2-2-0-13 | 11.8% | 23.5% | 23.5% |
3番人気 | 2-1-0-5 | 25.0% | 37.5% | 37.5% |
4番人気 | 0-1-2-11 | 0% | 7.1% | 21.4% |
5番人気 | 1-0-1-9 | 9.1% | 9.1% | 18.2% |
6〜9番人気 | 3-6-3-29 | 7.3% | 22.0% | 29.3% |
10番人気以下 | 0-0-4-52 | 0% | 0% | 7.1% |
過去10年の出走馬について、前走の4コーナー通過順別に成績をまとめると、前方で通過したグループほど好走率が高くなっている。特に、優勝馬は10頭中7頭が5番手以内で通過していた。前走のレースぶりを比較する際は、4コーナーの通過順もチェックしておきたい。〔表3〕
通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
先頭 | 2-2-1-13 | 11.1% | 22.2% | 27.8% |
2〜5番手 | 5-3-3-43 | 9.3% | 14.8% | 20.4% |
6〜9番手 | 1-3-3-30 | 2.7% | 10.8% | 18.9% |
10番手以下 | 2-2-3-38 | 4.4% | 8.9% | 15.6% |
前走が地方競馬 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
過去4年の優勝馬4頭のうち3頭は、前年9月以降にGⅢで3着以内に入っていた。残る1頭のアリーヴォは前年9月以降に出走した重賞が菊花賞(7着)のみ。GⅠとはいえ7着という着順はあまり良い成績とは思われないかもしれないが、過去4年の当レース出走馬のうち、前年9月以降のGⅠで7着以内に入っていたのはアリーヴォを含む2頭のみだった。勝ち馬を予想する際は、前年秋の実績を参考にしたい。〔表4〕
(河野 道夫)
年度 | 優勝馬 | 最高着順 |
---|---|---|
2019年 | スティッフェリオ | GⅢ福島記念1着 |
2020年 | カデナ | GⅢ新潟記念3着 |
2021年 | テリトーリアル | GⅢ福島記念3着 |
2022年 | アリーヴォ | GⅠ菊花賞7着 |
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