京都牝馬Sは2016年に距離が芝1600メートルから芝1400メートルに短縮された。すると2017年の優勝馬レッツゴードンキと2022年の優勝馬ロータスランドは続く高松宮記念で2着に好走。また、2020年の優勝馬サウンドキアラは同年のヴィクトリアマイルで2着に入るなど、距離短縮後の優勝馬はスプリント、マイルの両路線で存在感を放っている。今回は芝1400メートルで行われた過去7回の結果を参考に、好走馬の特徴を探っていく。
過去7年の前走別成績を調べると、優勝馬はいずれもJRA重賞から臨んでいた。特に、前走がJRA重賞だった馬が単勝1番人気に支持されたケースでは、〔4・0・0・1〕(勝率80.0%)と信頼度が非常に高い。一方、2着と3着には前走が3勝クラスだった馬がそれぞれ4頭ずつ入っている。中には格上挑戦で臨んだ馬の好走例もあり、前走3勝クラス組は甘く見ない方がよさそうだ。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
JRA重賞 | 7-1-2-51 | 11.5% | 13.1% | 16.4% |
オープン特別 | 0-2-1-31 | 0% | 5.9% | 8.8% |
3勝クラス | 0-4-4-10 | 0% | 22.2% | 44.4% |
その他 | 0-0-0-3 | 0% | 0% | 0% |
距離が芝1400メートルに短縮されたことで芝1200メートルからの転戦組が増えたが、過去7年の3着以内馬延べ21頭中20頭は前走が芝1400メートル以上だった。芝1200メートルのレースから臨んだ馬は2017年にワンスインナムーンが2着に入っているのみで、3着内率は2.6%にとどまっている。〔表2〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
芝1200m | 0-1-0-37 | 0% | 2.6% | 2.6% |
芝1400m以上 | 7-6-7-56 | 9.2% | 17.1% | 26.3% |
ダートのレース | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
また、過去7年の3着以内馬延べ21頭中19頭には芝1600メートル以上のレースでの優勝経験があった。勝利実績が芝1400メートル以下のレースに限られる馬には厳しいようで、マイル以上で実績を残している馬を重視した方がよさそうだ。〔表3〕
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 7-6-6-54 | 9.6% | 17.8% | 26.0% |
なし | 0-1-1-41 | 0% | 2.3% | 4.7% |
過去7年の年齢別成績を見ていくと、5歳馬が2019年から昨年までの4連勝を含めて5勝をマーク。残る2勝は4歳馬によるもので、2着も4歳馬と5歳馬によって占められている。6歳馬もさほど変わらない出走数がありながら、3着が最高と分の悪さは否めない。〔表4〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 2-4-1-29 | 5.6% | 16.7% | 19.4% |
5歳 | 5-3-2-31 | 12.2% | 19.5% | 24.4% |
6歳 | 0-0-4-29 | 0% | 0% | 12.1% |
7歳以上 | 0-0-0-6 | 0% | 0% | 0% |
なお、6歳馬で3着に入った4頭中3頭は単勝5番人気以内だった。該当馬は3着内率37.5%と、馬券圏内に食い込む確率がアップしている。若い世代が中心だが、6歳馬も上位人気に支持されていれば軽視禁物といえそうだ。〔表5〕
(高那実 マヤ)
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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5番人気以内 | 0-0-3-5 | 0% | 0% | 37.5% |
6番人気以下 | 0-0-1-24 | 0% | 0% | 4.0% |
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