1月名物のハンデ重賞。トップクラスの馬が休養する時期のハンデ重賞ということもあり、さまざまなキャリアの馬が挑戦してくる。通常は京都競馬場での開催だが、整備工事の影響で、一昨年、昨年に続き3年連続で中京・芝2200メートルでの開催となる。過去10年の結果から、好走馬に共通する傾向をひもといていきたい。
過去10年の当レースでは4歳から10歳まで幅広い年齢の馬が出走しているが、成績が優秀なのは4歳馬。昨年も4歳馬のヨーホーレイクとステラヴェローチェによるワンツーフィニッシュとなった。5歳馬や6歳馬でも勝負にはなるが、7歳以上の馬は延べ42頭が出走したものの3着以内に入っていない。4歳馬を重視、7歳以上の馬は軽視の姿勢で臨みたい。〔表1〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 8-3-0-18 | 27.6% | 37.9% | 37.9% |
5歳 | 1-4-5-27 | 2.7% | 13.5% | 27.0% |
6歳 | 1-3-5-33 | 2.4% | 9.5% | 21.4% |
7歳以上 | 0-0-0-42 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の前走の着順別成績では、着順が上位であるほど好走率が高くなるわけではないが、9着以下に敗れた馬が巻き返すケースは非常に少なくなっている。前走8着以内を取捨の目安にしたい。〔表2〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
8着以内 | 10-10-9-66 | 10.5% | 21.1% | 30.5% |
9着以下 | 0-0-1-54 | 0% | 0% | 1.8% |
過去10年の前走別成績で勝利数が多いのは前走がGⅠだった馬だが、前走が2勝クラスや3勝クラスだった馬でも勝負になるのが日経新春杯の特徴。中でも、12月の阪神開催のオリオンS(3勝クラス)や、中山開催のグレイトフルS(3勝クラス)から臨んできた馬に好走例が多いので要注意だ。〔表3〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 5-1-0-26 | 15.6% | 18.8% | 18.8% |
GⅡ | 1-1-4-22 | 3.6% | 7.1% | 21.4% |
GⅢ | 0-2-2-33 | 0% | 5.4% | 10.8% |
オープン特別 | 0-1-1-19 | 0% | 4.8% | 9.5% |
3勝クラス | 3-4-2-17 | 11.5% | 26.9% | 34.6% |
2勝クラス | 1-1-1-3 | 16.7% | 33.3% | 50.0% |
過去10年の最軽量ハンデは49キログラム、最重量ハンデは58キログラム、上下9キログラムの幅があった。好走例が多いのは52キログラムから56.5キログラムのゾーン。51キログラム以下の軽ハンデ馬や、57キログラム以上の馬は好走率がやや下がる。〔表4〕
負担重量 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
51kg以下 | 0-0-1-10 | 0% | 0% | 9.1% |
52kg | 2-1-2-12 | 11.8% | 17.6% | 29.4% |
53kg | 1-1-0-16 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
54kg | 1-2-1-21 | 4.0% | 12.0% | 16.0% |
55kg | 5-2-1-28 | 13.9% | 19.4% | 22.2% |
56kg | 1-3-3-19 | 3.8% | 15.4% | 26.9% |
56.5kg | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
57kg以上 | 0-1-1-14 | 0% | 6.3% | 12.5% |
高配当の使者となっているのはハンデが52キログラムから53キログラムだった馬。2021年には53キログラムのショウリュウイクゾ(7番人気)が勝ち、52キログラムのミスマンマミーア(13番人気)が2着に入って、3連単96万馬券の大波乱となった。〔表5〕
年度 | 着順 | 馬名 | 負担重量 | 単勝人気 |
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2013年 | 1着 | カポーティスター | 52kg | 10番人気 |
2014年 | 3着 | フーラブライド | 52kg | 4番人気 |
2017年 | 2着 | シャケトラ | 53kg | 2番人気 |
2018年 | 3着 | ガンコ | 52kg | 7番人気 |
2020年 | 1着 | モズベッロ | 52kg | 2番人気 |
2021年 | 1着 | ショウリュウイクゾ | 53kg | 7番人気 |
2着 | ミスマンマミーア | 52kg | 13番人気 |
〔表1〕にもあるように過去10年の優勝馬10頭は全て4歳から6歳の馬である。さらに、10頭中9頭は、前走よりも負担重量が2キログラム以上減っていた。4歳から6歳の馬で、負担重量が2キログラム以上減っている馬となると、それなりに絞り込めるはずだ。〔表6〕
(姫園 淀仁)
年度 | 優勝馬 | 年齢 | 負担重量 | 前走の負担重量 |
---|---|---|---|---|
2013年 | カポーティスター | 4歳 | 52kg | 55kg |
2014年 | サトノノブレス | 4歳 | 55kg | 57kg |
2015年 | アドマイヤデウス | 4歳 | 55kg | 57kg |
2016年 | レーヴミストラル | 4歳 | 56kg | 56kg |
2017年 | ミッキーロケット | 4歳 | 55kg | 57kg |
2018年 | パフォーマプロミス | 6歳 | 54kg | 56kg |
2019年 | グローリーヴェイズ | 4歳 | 55kg | 57kg |
2020年 | モズベッロ | 4歳 | 52kg | 54kg |
2021年 | ショウリュウイクゾ | 5歳 | 53kg | 57kg |
2022年 | ヨーホーレイク | 4歳 | 55kg | 57kg |
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