愛知杯は2004年に牝馬限定戦となり、2006年から2014年は年末の開催で行われていた。2016年に1月の開催に移されると(2015年は休止)、2019年2着のノームコアが同年のヴィクトリアマイルを制覇。2021年は1着マジックキャッスル、2着ランブリングアレーが共にヴィクトリアマイルで3着以内に好走するなど、春の女王決定戦とのつながりが強くなってきている。今回は小倉で行われた2020年を含む、年明けの開催で行われた過去7年の結果を参考に、レースの傾向を探っていく。
過去7年の優勝馬7頭中5頭は単勝6番人気から9番人気で、3着内率でも1番人気から5番人気を上回っている。10番人気以下となるとさすがに好走率が落ち込むものの、延べ3頭が3着以内に入っている。6番人気以下の伏兵が複数頭馬券に絡んだケースが直近の3回を含めて過去7回中5回もあるので、波乱傾向の強い一戦と考えた方がいいだろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気〜5番人気 | 2-4-3-26 | 5.7% | 17.1% | 25.7% |
6番人気〜9番人気 | 5-1-3-19 | 17.9% | 21.4% | 32.1% |
10番人気以下 | 0-2-1-49 | 0% | 3.8% | 5.8% |
過去7年の前走別成績を調べると、ターコイズS組が3着内率36.4%と好成績を挙げている。しかも、馬券に絡んだ4頭とも単勝6番人気以下で、妙味という点からも狙い目といえそうだ。一方、エリザベス女王杯組は3着内率が23.8%と悪くない数値ではあるが、3番人気以内に支持された馬が〔0・1・0・7〕と期待に応えられていない点に注意したい。また、ハンデ戦らしく、前走で条件クラスのレースに出走していた馬が7頭3着以内に入っていることも覚えておくといいだろう。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
ターコイズS | 2-2-0-7 | 18.2% | 36.4% | 36.4% |
エリザベス女王杯 | 1-2-2-16 | 4.8% | 14.3% | 23.8% |
秋華賞 | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
マーメイドS | 1-0-0-0 | 100% | 100% | 100% |
その他のJRA重賞 | 0-0-1-19 | 0% | 0% | 5.0% |
オープン特別 | 0-1-1-11 | 0% | 7.7% | 15.4% |
3勝クラス | 2-0-3-23 | 7.1% | 7.1% | 17.9% |
2勝クラス | 0-2-0-8 | 0% | 20.0% | 20.0% |
地方のレース | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
過去7年の負担重量別成績を見ていくと、55.5キログラム以上だった馬が3着内率57.1%と高確率で馬券に絡んでいる。2勝は2016年のバウンスシャッセ(単勝8番人気)、2020年のデンコウアンジュ(同9番人気)と、共に上位人気ではなかったので、実績上位の馬は人気を落としていても軽視禁物だろう。なお、51キログラム以下の馬は勝利がなく、3着内率も8.7%と低調。条件クラスのレースから臨んだ馬の活躍が少なくないとはいえ、ハンデが軽い馬は割り引いた方がよさそうだ。〔表3〕
(高那実 マヤ)
負担重量 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
51kg以下 | 0-2-0-21 | 0% | 8.7% | 8.7% |
52〜53kg | 2-3-4-44 | 3.8% | 9.4% | 17.0% |
54〜55kg | 3-2-1-26 | 9.4% | 15.6% | 18.8% |
55.5kg以上 | 2-0-2-3 | 28.6% | 28.6% | 57.1% |
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