2000年にジャパンカップダートとして創設され、開催場や距離の変更を経て、2014年からは現在のレース名になり中京・ダート1800メートルで行われている。JRAに2つしかないダートGⅠのひとつで、ここを目標に仕上げてきた砂の強者たちが集う。今回は中京開催になった2014年以降の8年間のデータから傾向を探った。
過去8年の優勝馬は前走で、JBCクラシック、マイルチャンピオンシップ南部杯、JBCレディスクラシック、日本テレビ盃のいずれかに出走していた。3着以内馬全体で見ると、これらに加えて、みやこSや武蔵野Sといった前哨戦に出走していた馬が中心になりそうだ。〔表1〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
JBCクラシック | 4-2-2-27 | 11.4% | 17.1% | 22.9% |
マイルCS南部杯 | 2-2-1-5 | 20.0% | 40.0% | 50.0% |
JBCレディスクラシック | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
日本テレビ盃 | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
みやこS | 0-2-3-25 | 0% | 6.7% | 16.7% |
武蔵野S | 0-2-0-21 | 0% | 8.7% | 8.7% |
JBCスプリント | 0-0-1-2 | 0% | 0% | 33.3% |
エルムS | 0-0-1-1 | 0% | 0% | 50.0% |
〔表1〕にもあるように、チャンピオンズCの最有力ステップはJBCクラシックである。しかし、JBCクラシックの優勝馬の成績は【0・1・0・6】と苦戦しており、1番人気に応えられなかったケースも少なくない。前走でJBCクラシックを勝ったからという理由だけでは信頼できないようだ。〔表2〕
年度 | JBCクラシック優勝馬 | 単勝人気 | 着順 |
---|---|---|---|
2014年 | コパノリッキー | 1番人気 | 12着 |
2015年 | コパノリッキー | 1番人気 | 7着 |
2016年 | アウォーディー | 1番人気 | 2着 |
2017年 | サウンドトゥルー | 2番人気 | 11着 |
2018年 | ケイティブレイブ | 2番人気 | 11着 |
2019年 | チュウワウィザード | 5番人気 | 4着 |
2020年 | クリソベリル | 1番人気 | 4着 |
2021年 | 出走せず | ‐ | ‐ |
JBCクラシックでの着順別に成績をまとめると、好走例が多いのは3着か4着だった馬。昨年もJBCクラシック4着のテーオーケインズが優勝し、同3着のチュウワウィザードが2着に入った。その他にも、2020年は同3着のチュウワウィザード、2016年は同3着のサウンドトゥルー、2014年は同4着のホッコータルマエが巻き返して優勝している。なお、JBCクラシック5着以下から巻き返した例は、過去8年で一度もない。〔表3〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 0-1-0-6 | 0% | 14.3% | 14.3% |
2着 | 0-0-1-4 | 0% | 0% | 20.0% |
3着 | 2-1-1-3 | 28.6% | 42.9% | 57.1% |
4着 | 2-0-0-3 | 40.0% | 40.0% | 40.0% |
5着以下 | 0-0-0-11 | 0% | 0% | 0% |
チャンピオンズCでは、後方に待機していた馬が上位を独占するようなことは少ないので、軸馬は好位でレースを進める馬から選びたい。ただ、レース中の位置取りを予想するのは難しいので、前走の4コーナーの通過順をひとつの目安にしたい。表を見ると、前走で4コーナーを6番手以内で通過した馬と、7番手以下で通過した馬では、好走率に大きな差が出ている。前走の4コーナーを6番手以内で通過しているかどうかを目安にしたい。〔表4〕
前走の4コーナー通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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6番手以内 | 7-6-8-54 | 9.3% | 17.3% | 28.0% |
7番手以下 | 1-2-0-43 | 2.2% | 6.5% | 6.5% |
過去8年の優勝馬のうちサンビスタを除く7頭には、過去1年以内にダートGⅠ・JpnⅠの優勝実績があった。例外となったサンビスタも、約1年1か月前にJBCレディスクラシック(JpnⅠ)を優勝していた。過去8年で1番人気が2勝しか挙げていない難解なGⅠだけに、人気に関わらず過去1年以内のGⅠ・JpnⅠ実績を重視したいところだ。〔表5〕
(姫園 淀仁)
年度 | 優勝馬 | 過去1年以内に優勝したGⅠ・JpnⅠ |
---|---|---|
2014年 | ホッコータルマエ | 川崎記念、東京大賞典 |
2015年 | サンビスタ | なし |
2016年 | サウンドトゥルー | 東京大賞典 |
2017年 | ゴールドドリーム | フェブラリーS |
2018年 | ルヴァンスレーヴ | マイルCS南部杯、ジャパンダートダービーほか |
2019年 | クリソベリル | ジャパンダートダービー |
2020年 | チュウワウィザード | 川崎記念 |
2021年 | テーオーケインズ | 帝王賞 |
ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。