京都大賞典は天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念といった秋の古馬GⅠ戦線に向けた前哨戦に位置付けられている。昨年に続き舞台は阪神の芝2400メートルとなるが、ここでは京都開催を含めた過去10年の結果を分析する。
過去10年の単勝人気別成績では、3着以内馬延べ30頭中15頭が3番人気以内となっているように、上位人気馬はまずまずの成績を残している。その一方で、6番人気から9番人気が1勝2着6回という結果を残している点も無視できない。中でも6番人気が〔0・4・0・6〕と、2着が4回もある点は注目に値するところだろう。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 2-2-2-4 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
2番人気 | 1-1-4-4 | 10.0% | 20.0% | 60.0% |
3番人気 | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
4番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
5番人気 | 1-0-2-7 | 10.0% | 10.0% | 30.0% |
6〜9番人気 | 1-6-0-33 | 2.5% | 17.5% | 17.5% |
10番人気以下 | 2-0-0-40 | 4.8% | 4.8% | 4.8% |
過去10年の出走馬について、同年の1月から6月までの期間でGⅠに出走した回数別に成績をまとめると、3着内率で2回が42.3%、1回が33.3%と、0回の11.1%を大きく上回っている。年明けから6月までにGⅠに出走していた馬を重視するのが得策だろう。〔表2〕
出走回数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3回 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
2回 | 3-2-6-15 | 11.5% | 19.2% | 42.3% |
1回 | 5-4-2-22 | 15.2% | 27.3% | 33.3% |
0回 | 2-4-2-64 | 2.8% | 8.3% | 11.1% |
前走の月別に成績をまとめると、前走が同年の6月だった馬が3着以内に延べ15頭入っており、3着内率は48.4%に達している。また、前走が同年の3月から6月だった馬は延べ63頭出走して3着以内が23回、7月から9月だった馬は延べ60頭が出走して3着以内が7回と、出走頭数がほとんど変わらないにもかかわらず、成績面では大きな差がついている。夏場に出走せず、ここが休養明け初戦となる馬が狙い目だろう。〔表3〕
前走の月 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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同年2月以前 | 0-0-0-9 | 0% | 0% | 0% |
同年3月 | 0-2-1-2 | 0% | 40.0% | 60.0% |
同年4月 | 0-0-1-4 | 0% | 0% | 20.0% |
同年5月 | 1-2-1-18 | 4.5% | 13.6% | 18.2% |
同年6月 | 6-2-7-16 | 19.4% | 25.8% | 48.4% |
同年7月 | 0-0-0-8 | 0% | 0% | 0% |
同年8月 | 0-2-0-17 | 0% | 10.5% | 10.5% |
同年9月 | 3-2-0-28 | 9.1% | 15.2% | 15.2% |
2015年以降の優勝馬7頭のうち6頭には、過去4走で8キログラム以上馬体重が増加していたレースがあった。2018年の勝ち馬サトノダイヤモンドだけこれに当てはまっていないが、この年は過去4走で8キログラム以上馬体重が増加したレースがあった馬が1頭も出走していなかった。今年も近走での馬体重の変動をチェックしてみるといいかもしれない。〔表4〕
(河野 道夫)
年度 | 優勝馬 | 最大増加馬体重 |
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2015年 | ラブリーデイ | 4走前に8kg増 |
2016年 | キタサンブラック | 前走で12kg増 |
2017年 | スマートレイアー | 3走前に10kg増 |
2018年 | サトノダイヤモンド | 2走前に2kg増 |
2019年 | ドレッドノータス | 前走で22kg増 |
2020年 | グローリーヴェイズ | 前走で14kg増 |
2021年 | マカヒキ | 2走前に8kg増 |
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