今週の注目レース

産経賞オールカマー(GⅡ)

中山競馬場 2200メートル(芝・外)別定 3歳以上オープン

出走馬情報

デアリングタクト

牝5歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:デアリングバード
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

2020年に牝馬三冠を達成。三冠目の秋華賞以来勝利から遠ざかってはいるが、長期休養明け2戦目の前走・宝塚記念で3着に好走し、復調ムードが漂う。復権の秋へ、ここを足掛かりとしたい。

前走の宝塚記念は中団後方から進出。パンサラッサ(8着)が締まったラップを刻んで逃げたなか、2分09秒7のコースレコードで勝ったタイトルホルダーは強かったが、直線でしぶとく脚を伸ばしてディープボンド(4着)との3着争いをハナ差制した。騎乗した松山弘平騎手は「(ゲートを)上手に出てしっかりと流れに乗れました。見せ場をつくることもできましたし、すごい馬ですね」と納得の表情を浮かべた。右前脚の不安による長期休養から、前々走のヴィクトリアマイル(6着)を使われて型通りに上昇。能力の高さは疑いようがなく、秋華賞以来約2年ぶりの勝利を目指す。馬名の由来は「大胆な+Tactics(戦法)より。大胆な戦法。父、母名より連想」。

ヴェルトライゼンデ

牡5歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:ドリームジャーニー
  • 母:マンデラ
  • 母の父:Acatenango
ここに注目!

半兄は2021年天皇賞(春)などGⅠ2勝のワールドプレミア(父ディープインパクト)。本馬は屈腱炎による休養を経て、約1年4か月ぶりだった前走・鳴尾記念で重賞初勝利を果たした。見事な復活劇は、同じ症状と戦う馬たちの希望になるはずだ。

前走・鳴尾記念の道中は5番手の内でじっと脚をため、直線で進路を見つけると瞬時にスピードアップ。逃げ粘るキングオブドラゴン(5着)を抜き去り、2019年の萩S(リステッド・京都・芝1800メートル)以来の勝利を手にした。騎乗したD.レーン騎手は「直線に入ってからの手応えが良く、スペースができると素晴らしい瞬発力を見せてくれました。さらに良くなると思うし、将来が楽しみです」と高く評価した。ブランクを感じさせなかったレース運びで、あらためて2019年ホープフルS2着、2020年日本ダービー3着の地力を証明。懸命なケアもあって、屈腱炎という難しい故障を乗り越え、ここでさらなる前進を見せたい。馬名の由来は「世界旅行者(独)」。

ソーヴァリアント

牡4歳

調教師:大竹正博(美浦)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ソーマジック
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

半兄に2020年エプソムC2着のソーグリッタリング(父ステイゴールド)、半姉に2021年愛知杯を制したマジックキャッスル(父ディープインパクト)がいる良血馬。本馬の才能も本物で、チャレンジCに続く重賞連勝を目指す。

前走のチャレンジCは、大外枠から一気に2番手へ。スローペースでもしっかりと折り合い、4コーナーで先頭を奪うとそのまま独走態勢に入った。直線も悠々とした走りで、2着ヒートオンビートに3馬身1/2差をつける快勝劇。騎乗したC.ルメール騎手は「(直線で)1回ステッキを使ったけど、いらなかったですね。すごく能力があるし、GⅡ、GⅠに絶対に行ける馬です」と話した。その後は右後肢の骨折で長期休養を余儀なくされたが、この中間は順調な調整を消化。エフフォーリアやタイトルホルダーら同期のGⅠでの活躍に悔しい思いをしただけに、ここから一気に大舞台まで駆け上りたい。馬名の由来は「とても勇敢」。

ジェラルディーナ

牝4歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ジェンティルドンナ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

2012年の牝馬三冠馬ジェンティルドンナを母に、2015年のJRA賞年度代表馬モーリスを父に持つ良血馬。本馬は近2戦の鳴尾記念(2着)、小倉記念(3着)を好走し、その豊かなポテンシャルが開花させつつある。

1番人気に支持された前走の小倉記念。中団後方からじわじわと伸びたが、勝ったマリアエレーナからは離された3着だった。騎乗した福永祐一騎手は「前に行きたかったですが行けなかったです。タイトになるところもあってスムーズな競馬ができなかったです」と悔しさを表した。近7戦中5戦でメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムをマーク。両親から受け継いだ末脚は確かで、初タイトルを手にできるだけのポテンシャルは十分に備えている。中山コースは初参戦となるが、右回りの芝2200メートル戦は4走前・京都記念(4着)での惜しい競馬がある。末脚が生きる展開になれば、直線で一気に浮上しそうだ。馬名の由来は「女性名より」。

テーオーロイヤル

牡4歳

調教師:岡田稲男(栗東)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:メイショウオウヒ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

半兄に6月の帝王賞(JpnⅠ)を優勝したメイショウハリオ(父パイロ)がいる。本馬は前々走のダイヤモンドS優勝など芝の長距離路線で存在感を放ち、現役トップクラスのスタミナを備えている。

前走の天皇賞(春)は果敢に好位を追走すると、人気馬タイトルホルダー(1着)をマーク。その目標に襲いかかった直線では逆に突き放されて3着だったが、続く宝塚記念も連勝した勝ち馬相手にがっぷり四つで戦った。騎乗した菱田裕二騎手は「あらためて素晴らしい馬だと思いました。レース後は初めて疲れた様子を見せていましたが、まだ成長するだろうし、今日をきっかけに強い馬になってくれると思います」とさらなる進化に期待した。4連勝で前々走のダイヤモンドSを優勝し、初のGⅠ挑戦となった前走でもいきなり存在感を示した。クラシック未出走の大器晩成型が、充実の4歳秋を迎えようとしている。馬名の由来は「冠名+王にふさわしい」。

ウインキートス

牝5歳

調教師:宗像義忠(美浦)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:イクスキューズ
  • 母の父:ボストンハーバー
ここに注目!

半兄には、2020年の中山金杯で2着に入るなど重賞で活躍したウインイクシード(父マンハッタンカフェ)がいる。本馬は前走の目黒記念で3着に好走。自分のペースに持ち込むことができれば、ここでも面白い存在になるだろう。

直前に行われたダービーの熱が残るなか、淡々とマイペースで逃げた前走の目黒記念。後方のままレースを終えた前々走・日経賞など、この馬らしくない競馬が続いていたが、この日は自分の形でレースを進めた。最後は2頭にかわされて3着も、タイム差は勝ち馬から0秒1。騎乗した松岡正海騎手は「中途半端なレースが続いていたので、気分良く走らせることが今日のテーマでした。自分のリズムならこれくらい走れる馬です」と納得の口ぶりだった。昨年は目黒記念を優勝し、オールカマーでも2着に好走。今年は札幌記念(9着)を挟んだ昨年と違い、たっぷりと休養を取っての秋初戦となる。マイペースで運べれば怖い1頭だ。馬名の由来は「冠名+ありがとう(フィンランド語)」。

ロバートソンキー

牡5歳

調教師:林徹(美浦)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:トウカイメガミ
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

遅れてきたコントレイル世代の素質馬。3度の長期休養があり、5歳でもキャリアはまだ10戦。前走の3勝クラス・日本海S(新潟・芝2200メートル)で堂々とオープンクラス入りを果たし、重賞戦線に乗り込む。

約3か月半ぶりでも1番人気に推された前走の3勝クラス・日本海S。スタートで立ち遅れて道中は後方を追走したが、直線で一気に弾けると、上がり3ハロン34秒1(推定)はメンバー中最速。ここでは能力が違った印象だ。騎乗した伊藤工真騎手は「スタートが今いちだったので、切り替えて競馬をしました。最後はいい脚で走ってくれました」と喜びを口にした。本馬が存在をアピールしたのが2020年神戸新聞杯。14番人気の低評価を覆して3着に好走すると、続く菊花賞でも6着と善戦した。キャリアは浅いが、全10戦中7戦で3着以内に入った実力は確か。実績十分の2200メートル戦で、待望の重賞初勝利を目指す。馬名の由来は「シンガポールの繁華街。兄のクラークキーより連想」。

クリスタルブラック

牡5歳

調教師:高橋文雅(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:アッシュケーク
  • 母の父:タイキシャトル
ここに注目!

2020年皐月賞(16着)後に発症した右前浅屈腱炎の治療を終え、ここで約2年5か月ぶりの復帰戦を迎える。中山では2019年の新馬戦(芝1800メートル)、2020年の京成杯と2勝をマーク。ブランクを乗り越えて劇的な復活Vなるか、注目だ。

2020年京成杯(1着)で見せた末脚は、いまだに色あせることはないだろう。1、2コーナーでは焦る気持ちを抑え、直線は堂々と大外を選んだ。稍重でマークした上がり3ハロン35秒4(推定)のタイムはメンバー中最速で、2番目に速い馬と0秒5差。のちに重賞2着2回のスカイグルーヴ(2着)を1/2馬身差し切った。次戦の皐月賞(16着)後に屈腱炎を発症したが、陣営の懸命な取り組みでターフに戻ってくる。1週前追い切りに騎乗した吉田豊騎手は、「まだ良かった頃と比べると重たい感じはありますが、これで良くなってくれば」と期待する。今回出走するヴェルトライゼンデも、屈腱炎を克服して鳴尾記念を勝った。本馬もここで輝きを取り戻したい。馬名の由来は「黒い水晶」。

(高木 翔平)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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