今週の注目レース

宝塚記念(GⅠ)

阪神競馬場 2200メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

エフフォーリア

牡4歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ケイティーズハート
  • 母の父:ハーツクライ
ここに注目!

ゲート内で暴れるアクシデントがあったという前走だが、これ以外の敗因も考えられたレースだろう。前泊が必要な長距離輸送は前走が初体験だった。今回もこの克服はポイントの一つとなりそうだ。

圧倒的な支持を受けて出走した前走の大阪杯は9着。勝負どころで早々に鞍上の手が動き、直線で伸びる気配も見せなかった。それまでの7戦でGⅠ3勝を含む6勝。負けた1戦もシャフリヤールにハナ差負けした昨年の日本ダービー2着のみという過去のキャリアからは想像することも難しいレベルの走りだった。現役最強に最も近いとされた馬が、失地回復できるか否か。これが今年の宝塚記念の最大のポイントで、前走と同じ阪神・芝の内回りコースが舞台というところも鍵を握る。昨年のJRA賞年度代表馬の復活に期待したい。

タイトルホルダー

牡4歳

調教師:栗田徹(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:メーヴェ
  • 母の父:Motivator
ここに注目!

母系の影響が色濃いステイヤータイプ。今回は決してハナを譲らない同型のパンサラッサの存在も気になるところだ。久々の中距離戦でスピード勝負に対応できるかどうかが、最大のポイントになる。

5馬身差で圧勝した昨年の菊花賞のパフォーマンスも素晴らしいものだったが、前走の天皇賞(春)で2着馬につけた着差はなんと7馬身。しかも、それだけの差をつけた相手が阪神大賞典を連覇し、昨年の有馬記念で2着に好走していたディープボンドであったことも、この1戦の価値をさらに高めている。今回の宝塚記念を制し、上半期の中長距離GⅠを2勝するようなら、“現役最強”の称号にも近づくことになるだろう。父のドゥラメンテは1番人気で出走した2016年の宝塚記念でクビ差の2着に惜敗。その雪辱を果たせるかにも注目したい。

ポタジェ

牡5歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ジンジャーパンチ
  • 母の父:Awesome Again
ここに注目!

デビュー当初から身のこなしが硬いタイプで、それは現在も変わらないが、放牧を経た昨秋の雰囲気は過去一番と思えるものだった。体がほぐれやすい夏場のレースのほうが合うのかもしれない。

2度目のGⅠ挑戦だった前走の大阪杯が、初GⅠ制覇にして初めての重賞勝利。実績馬がそろっていた1戦だったこともあり、8番人気という評価での出走だった。しかし、タイトルこそ獲得していなかったとはいえ、強豪相手でも差のない走りをしていた馬。昨年の天皇賞・秋(6着)と前々走の金鯱賞(4着)での0秒8差がキャリア最大のタイム差なら、大舞台で結果を出しても不思議のない下地はあったと言えるだろう。瞬発力勝負になりにくい阪神・芝の内回りコースは、3勝をマークする得意舞台。GⅠ連勝を飾る可能性は十分にありそうだ。

デアリングタクト

牝5歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:デアリングバード
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

過去最高馬体重での出走になった前走だが、長期休養が影響した太め残りではなく、成長分と思えるシルエット。数字は気にしなくていいだろう。調教でのストライドが前走よりも伸びているかをチェックしたい。

史上6頭目の牝馬三冠馬だが、本馬は史上初めて無敗で制した。三冠最終戦の秋華賞が最後の勝利になってはいるが、アーモンドアイ、コントレイルと差のない競馬をした一昨年のジャパンカップ(3着)で見せたパフォーマンスからも、歴代屈指の能力を持った名牝であることを疑う余地はない。前走のヴィクトリアマイルでは、初めて掲示板(5着以内)を外す6着に敗退したが、右前肢繋靭帯炎の影響で1年以上もの長い休養を経た復帰戦だったことを思えば、見直しの余地はあるだろう。久々を1度使った上積みが見込める今回は、真の実力を見せられるはずだ。

パンサラッサ

牡5歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ミスペンバリー
  • 母の父:Montjeu
ここに注目!

持久力で勝負するタイプとはいえ、父はチャンピオンスプリンターだったロードカナロアで、本馬の勝利も2000メートルまで。今回は2200メートルへの距離延長が最大のポイントだろう。水分を含んだ馬場状態は得意で、雨も歓迎材料だ。

自身にとっても厳しいハイペースの逃げを打ち、肉を切らせて骨を断つスタイルで結果を残してきた馬。スローペースの瞬発力勝負が多い近年では珍しいタイプで、ゆえに本馬の出走するレースは必然的にレベルの高い決着となりやすい。前々走の中山記念でのGⅡ初勝利に続き、ドバイターフ(G1・UAE・芝1800メートル)では連覇を飾ったロードノースと同着での優勝。初のG1勝利を海外の大舞台で飾った。そのスタイルを無視できないレベルまで成長している1頭。今年の宝塚記念をさらに魅力的なレースへと押し上げている存在だ。

ディープボンド

牡5歳

調教師:大久保龍志(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ゼフィランサス
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

梅雨時季の馬場コンディションは得意で、極端な瞬発力勝負になりにくい阪神・内回りコースとの相性も抜群。ハイペースで逃げる馬が出走予定なのも、持久力勝負に強い本馬にはプラスとなりそうだ。近走は馬体重も安定し、充実期にある。

昨年に続き1番人気での出走となった前走の天皇賞(春)は、タイトルホルダーに次ぐ2着。念願のGⅠ初制覇は達成できなかったが、昨年の有馬記念も含めて、これまでにGⅠで3度の2着がある馬。タイトル奪取が目前と思えるだけの能力は示している。それが今回のレースになる可能性は十分にあるだろう。長距離実績が豊富であるがゆえに、久しぶりの中距離戦への対応がポイントと思われそうだが、初めての重賞制覇は今回と同じ距離の2020年京都新聞杯だった。極端な瞬発力勝負にならなければ、対応可能と考えていいはずだ。

オーソリティ

牡5歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ロザリンド
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

10着だった昨年の天皇賞(春)では、最後の直線を右手前のままで走り、伸びを欠いて敗れた。キャリア13戦で3着以内に入れなかったのは3回だが、その全てが右回りコース。今回は阪神コースをこなせるかどうかが鍵になる。

昨秋以降の充実ぶりは顕著で、アルゼンチン共和国杯を2馬身1/2差で快勝。コントレイルの2着だったジャパンカップでは、ダービー馬シャフリヤール(3着)の追撃を退けた。今年の2戦はともに海外で走り、前々走のネオムターフC(G3・サウジアラビア・芝2100メートル)は逃げ切りで勝利。前走のドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル)では3着と、本格化を感じさせる結果を残している。三冠馬の父オルフェーヴルは2012年に本レースを優勝。本馬の初GⅠ勝利だけでなく、父仔制覇なるかどうかにも注目したい。

アリーヴォ

牡4歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:エスメラルディーナ
  • 母の父:Harlan's Holiday
ここに注目!

キャリア5勝の全てを小回りで直線平坦の小倉コースでマークしている。3着だったとはいえ、ゴール前に急坂がある阪神コースで脚を使った前走は価値が高い。水分を含んだ馬場での好走実績もあるが、決め手を生かせる良馬場が理想だろう。

前々走の小倉大賞典が初の重賞制覇だったが、ハンデも54キログラムと手ごろなもの。ゆえに前走の大阪杯は7番人気という評価だったのだろう。しかし、目下の充実ぶりは本物で、結果は勝ったポタジェから0秒1差の3着に好走。上がり3ハロン35秒0(推定)のタイムは出走馬中最速タイという内容の濃いパフォーマンスを披露している。5月半ばの遅生まれ。成長を見極めながら、条件クラスを一つずつクリアしてきたキャリアが4歳を迎えて花開いたと言えそうだ。実績的には今回も見劣りするかもしれないが、それを超える成長力に期待したい。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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