2019年から2021年の3着以内馬9頭中、単勝オッズが10倍未満だったのはわずか2頭。2019年には3連単で153万6660円の高額配当が飛び出すなど、近年は下位人気馬の好走が目立ってきている一戦だ。今年も昨年に続いて阪神競馬場での開催となるが、今回は京都・芝1600メートル(外回り)で行われた2015年以前、京都・芝1400メートル(外回り)で行われた2016年から2020年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
前走の着順別成績を見ると、2着以内だった馬の3着内率が36.6%に達している。一方、9着以下だった馬は3着内率3.4%と苦戦している。大敗直後の馬は評価を下げるべきだろう。〔表1〕
前走の着順 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2着以内 | 6-5-4-26 | 14.6% | 26.8% | 36.6% |
3〜8着 | 3-4-6-49 | 4.8% | 11.3% | 21.0% |
9着以下 | 1-1-0-57 | 1.7% | 3.4% | 3.4% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中26頭は、前走の距離が今回と同じか今回より長い距離だった。一方、今回より短い距離だった馬は3着内率8.2%と苦戦している。さらに、当レースの距離が1400メートルに短縮された2016年以降は、〔0・1・0・32〕(3着内率3.0%)とより苦戦傾向が強まっている。今年も、前走が今回より短い距離だった“距離延長馬”は割り引きが必要だ。〔表2〕
前走の距離 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
今回より短い距離 | 0-2-2-45 | 0% | 4.1% | 8.2% |
今回と同じか長い距離 | 10-8-8-87 | 8.8% | 15.9% | 23.0% |
過去6年の3着以内馬延べ18頭中15頭は、年齢が5歳以下だった。一方、6歳以上の馬は3着内率9.7%と苦戦している。6歳以上の馬は扱いに注意したい。〔表3〕
年齢 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5歳以下 | 6-6-3-52 | 9.0% | 17.9% | 22.4% |
6歳以上 | 0-0-3-28 | 0% | 0% | 9.7% |
なお、6歳以上で3着以内に入った3頭は、いずれも前年11月以降のJRAのレースで優勝経験がある馬だった。ここ3か月あまりの間に勝ち鞍がない6歳以上の馬は、苦戦する可能性が高いとみるべきだろう。〔表4〕
優勝経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 0-0-3-3 | 0% | 0% | 50.0% |
なし | 0-0-0-25 | 0% | 0% | 0% |
過去6年の3着以内馬延べ18頭中16頭は、前年以降に4大場(東京・中山・京都・阪神)の1400メートルから1600メートル、かつ3勝クラス以上のレースにおいて、“4コーナーを3番手以下で通過して2着以内”となった経験のある馬だった。阪神・芝1400メートルで行われた2021年も、この経験を持つ馬が4頭出走し、そのうち2頭が3着以内に入っている。一方、この経験がなかった馬は3着内率が3.4%にとどまっている。前記した条件で連対経験のない馬は、過信禁物とみておいた方がよさそうだ。〔表5〕
(伊吹 雅也)
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 5-5-6-23 | 12.8% | 25.6% | 41.0% |
なし | 1-1-0-57 | 1.7% | 3.4% | 3.4% |
ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。