京都の芝1200メートルを舞台に行われている高松宮記念の前哨戦。京都競馬場の改修により、昨年に続き今年も中京・芝1200メートルで開催される。ハンデ戦のため重賞実績のない馬の出走も多く、2桁人気馬の好走も少なくない。そんなシルクロードSの傾向を、過去10年のデータからひもといていく。
過去10年の年齢別成績を調べると、6歳以下と7歳以上では好走率がガラリと変わる。ベテランの出走も多い重賞だが7歳以上の馬は割り引きたい。〔表1〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
6歳以下 | 9-10-8-90 | 7.7% | 16.2% | 23.1% |
7歳以上 | 1-0-2-46 | 2.0% | 2.0% | 6.1% |
また、大穴をあけることが多いのは6歳馬で、過去10年で3着以内に入った10番人気以下の馬8頭のうち、5頭が6歳馬だった。〔表2〕
年度 | 着順 | 馬名 | 年齢 | 単勝人気 |
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2012年 | 3着 | ケンブリッジエル | 6歳 | 16番人気 |
2013年 | 3着 | メイショウデイム | 6歳 | 11番人気 |
2014年 | 3着 | リトルゲルダ | 5歳 | 13番人気 |
2015年 | 3着 | セイコーライコウ | 8歳 | 12番人気 |
2016年 | 3着 | ワキノブレイブ | 6歳 | 11番人気 |
2018年 | 3着 | フミノムーン | 6歳 | 15番人気 |
2019年 | 2着 | エスティタート | 6歳 | 11番人気 |
3着 | ティーハーフ | 9歳 | 12番人気 |
ハンデ戦のシルクロードSでは、高松宮記念を視野に入れた実績馬の出走も多いためか、重めのハンデを背負った馬の勝率が高い。ただし、注目したいのはハンデ53キログラムの馬で、勝ち馬こそいないものの3着内率が最も高く、2012年16番人気3着ケンブリッジエル、2013年11番人気3着メイショウデイム、2014年13番人気3着リトルゲルダ、2019年11番人気2着エスティタートと、3着以内に入った2桁人気馬が4頭もいる。〔表3〕
負担重量 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
52kg以下 | 0-0-0-7 | 0% | 0% | 0% |
53kg | 0-2-3-9 | 0% | 14.3% | 35.7% |
54〜55kg | 2-2-3-64 | 2.8% | 5.6% | 9.9% |
55.5〜57kg | 6-3-4-43 | 10.7% | 16.1% | 23.2% |
57.5〜59kg | 2-3-0-13 | 11.1% | 27.8% | 27.8% |
過去10年の優勝馬の前走は5レースに限られる。中でも京阪杯、スプリンターズS、阪神Cだった馬から複数の勝ち馬が出ている。中でも、京阪杯で5着以内だった馬は〔4・1・0・2〕、阪神Cで5着以内だった馬は〔2・0・0・2〕と好成績で、さらに狙い目となる。なお、かつては前走で芝1200メートルのオープン特別に出走していた馬の好走も多かったが、2018年以降は1頭しか馬券に絡んでいないことも記しておこう。〔表4〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
京阪杯 | 4-2-0-11 | 23.5% | 35.3% | 35.3% |
スプリンターズS | 2-2-0-12 | 12.5% | 25.0% | 25.0% |
阪神C | 2-0-0-10 | 16.7% | 16.7% | 16.7% |
淀短距離S | 1-5-4-31 | 2.4% | 14.6% | 24.4% |
尾張S | 1-0-1-1 | 33.3% | 33.3% | 66.7% |
ファイナルS(3勝クラス) | 0-1-0-0 | 0% | 100% | 100% |
ラピスラズリS | 0-0-1-9 | 0% | 0% | 10.0% |
スワンS | 0-0-1-3 | 0% | 0% | 25.0% |
マイルチャンピオンシップ | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
浜松S(3勝クラス) | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
新春S(3勝クラス) | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
先に述べたように2桁人気馬の好走が目立つ重賞だが、勝つのは上位人気馬。過去10年の優勝馬は全て単勝4番人気以内、かつ単勝オッズ10倍未満だった。さらに、延べ10頭中9頭が前走でも掲示板に載っていた(5着以内)。WIN5の候補馬は、前走でも好走していた上位人気馬から選びたい。〔表5〕
(姫園 淀仁)
年度 | 優勝馬 | 単勝人気 | 単勝オッズ | 前走の着順 |
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2012年 | ロードカナロア | 1番人気 | 1.4倍 | 1着 |
2013年 | ドリームバレンチノ | 2番人気 | 5.4倍 | 3着 |
2014年 | ストレイトガール | 2番人気 | 5.2倍 | 1着 |
2015年 | アンバルブライベン | 2番人気 | 4.4倍 | 2着 |
2016年 | ダンスディレクター | 2番人気 | 4.4倍 | 2着 |
2017年 | ダンスディレクター | 3番人気 | 6.7倍 | 4着 |
2018年 | ファインニードル | 4番人気 | 7.7倍 | 12着 |
2019年 | ダノンスマッシュ | 1番人気 | 2.0倍 | 1着 |
2020年 | アウィルアウェイ | 3番人気 | 7.2倍 | 4着 |
2021年 | シヴァージ | 4番人気 | 6.6倍 | 5着 |
ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。