京都競馬場へのアクセスを担う京阪電鉄をその名に冠した京都の名物重賞。しかし京都競馬場の整備工事により、昨年に続き今年も阪神競馬場で開催される。今回も過去10年のデータを中心に傾向を探していく。
阪神・芝1200メートルは向正面からのスタートで、最初のコーナーまでの距離が約250メートルと短いコース。外枠からの発走でコーナーまでに内ラチ沿いに潜り込むのが難しく、外枠の馬には距離ロスが生じやすいためか、やや外枠の数値が低く出ている。〔表1〕
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠〜5枠 | 163-149-151-1524 | 8.2% | 15.7% | 23.3% |
6枠〜8枠 | 87-102-99-1125 | 6.2% | 13.4% | 20.4% |
さらに、3歳以上(4歳以上)オープンクラス限定のデータも調べてみると、その結果は1枠から5枠が勝率9.0%で3着内率23.2%なのに対し、6枠から8枠は勝率が2.9%で3着内率14.7%と、傾向がより顕著になっている。〔表2〕
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1枠〜5枠 | 14-11-11-119 | 9.0% | 16.1% | 23.2% |
6枠〜8枠 | 3-6-6-87 | 2.9% | 8.8% | 14.7% |
過去10年の京阪杯において、単勝2番人気以内で3着以内に入ったのは7頭だけ。3連単はすべて万馬券決着で、100万円を超えたことも2度ある。トップスプリンターが香港国際競走を目指すか、休養に入ることが多い時期なので、出走馬の力量が拮抗して混戦模様になりやすいことが要因だろう。単勝の人気順に惑わされずに評価していく必要がありそうだ。〔表3〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1、2番人気 | 4-3-0-13 | 20.0% | 35.0% | 35.0% |
3〜5番人気 | 3-3-2-22 | 10.0% | 20.0% | 26.7% |
6〜10番人気 | 3-2-4-41 | 6.0% | 10.0% | 18.0% |
11番人気以下 | 0-2-5-62 | 0% | 2.9% | 10.1% |
6番人気以下で京阪杯を好走した馬によくみられる傾向が、前走で5着以内に入っているのに、あまり人気にならなかった馬の好走が多いことである。2020年に12番人気で3着に入ったジョーアラビカ(前走:道頓堀S1着)、2019年に7番人気で3着のカラクレナイ(前走:オパールS3着)、2017年に9番人気で1着のネロ(前走:JBCスプリント4着)などが穴をあけている。前走で5着以内に入っていて、今回6番人気以下の馬には要注意だ。〔表4〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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5着以内 | 2-3-6-29 | 5.0% | 12.5% | 27.5% |
6着以下 | 1-1-3-74 | 1.3% | 2.5% | 6.3% |
前走がGⅠだった馬は過去10年で21頭(うち20頭がスプリンターズS組)いるが、勝ったのは2016年のネロだけ。京阪杯が荒れるのは、スプリンターズSから臨んだ人気馬が着外に敗れることが多い点にある。狙い目なのは、前走がGⅡ、GⅢ、オープン特別だった馬。ここ3年はキーンランドCから直行した馬が3連勝中だ。〔表5〕
(姫園 淀仁)
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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GⅠ | 1-0-1-19 | 4.8% | 4.8% | 9.5% |
GⅡ | 1-4-3-33 | 2.4% | 12.2% | 19.5% |
GⅢ | 3-0-0-13 | 18.8% | 18.8% | 18.8% |
オープン特別 | 3-4-5-61 | 4.1% | 9.6% | 16.4% |
3勝クラス | 1-2-2-10 | 6.7% | 20.0% | 33.3% |
障害のレース | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
地方のレース | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。