今週の注目レース

神戸新聞杯(GⅡ)

中京競馬場 2200メートル(芝)馬齢 牡・牝 3歳オープン

出走馬情報

シャフリヤール

牡3歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ドバイマジェスティ
  • 母の父:Essence of Dubai
ここに注目!

3着に敗れた共同通信杯も含め、底を感じさせないパフォーマンスで4戦を消化。しかしながら、そのいずれもが良馬場であり、ディープインパクト産駒が得意とする芝状態であったことは見逃せない。タフな馬場状態になったときの対応が唯一の死角と言えるだろう。

全兄は2017年の皐月賞、2019年の大阪杯を制したアルアインで、アメリカのチャンピオンスプリンター牝馬ドバイマジェスティを母に持つディープインパクト産駒。デビュー前から大きな期待を背負い、潜在能力の高さを評価され続けた本馬にとって、キャリア4戦目で迎えた5月の日本ダービーは、最大目標としていたレース。決してスムーズとは言えない状況を跳ね返し、皐月賞馬エフフォーリア(2着)との追い比べを制したレースのインパクトは、ハナ差の決着と思えないほどの強さがあった。歴代のダービー馬と比較してもそん色のないレベルの馬と言えるだろう。秋の始動戦となる今回は、少頭数で折り合いが鍵になる。今後に不安を残さない内容で走り、次のステップへと確実に歩を進めたい。

ステラヴェローチェ

牡3歳

調教師:須貝尚介(栗東)

  • 父:バゴ
  • 母:オーマイベイビー
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

1着シャフリヤール、2着エフフォーリアと並ぶ推定上がり3ハロンタイムをマークし、速い時計の出やすい馬場への対応力を見せた前走の日本ダービー(3着)。その一方で、パワーの要る馬場も得意。決め手を封じられる状況のほうが、この馬の強みを生かせるのかもしれない。

昨年末の朝日杯フューチュリティSで2着に入り、前々走の皐月賞、前走の日本ダービーではいずれも3着と好走。世代トップクラスの能力を持っている馬であることは間違いなく、遠征を見送ったとはいえ、フランスの凱旋門賞に登録を行ったほどの大きな期待をかけられた。しかしながら、春は距離に対する不安の声が聞こえたのも事実であり、皐月賞は6番人気、日本ダービーでは9番人気と、距離延長とともに人気を落としていた。伯父がマイルGⅠ馬ゴスホークケンという血統背景もあったのだろうが、距離短縮となる今回はさすがに不安材料に上がらないはず。ダービー馬を相手にどのようなパフォーマンスを見せるかで、今後の期待も大きく変わってくる。

ワンダフルタウン

牡3歳

調教師:高橋義忠(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:シーオブラブ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

8月末には帰厩し、栗東CWコースをメインにしっかりと調整されている。休み明けは問題ないタイプだが、同じ休み明けでも青葉賞(1着)の時より順調なイメージを持てる調整過程。かなりの仕上がりで出走できるだろう。多少の馬体重の増減は気にしなくていいはずだ。

前走の日本ダービーでは10着に敗れ、デビュー6戦目にして初めて3着以内を外した。一線級との初対決は残念な結果となったが、道中でスムーズさを欠くシーンがありながら、勝ったシャフリヤールとのタイム差は0秒8。この敗戦だけを理由に上位クラスと差があると考えるのは早計だろう。むしろ、成長力に定評のあるルーラーシップの産駒で、上がりの速い競馬よりも、タフな流れと馬場状態を好む傾向のある馬。中京・芝2200メートルというコース設定なら、逆転まで考えられるはずだ。爪の不安で約5か月の休養明けとなった前々走の青葉賞を勝ち切っていることから、休み明けでも問題なく力を発揮できるタイプと考えていいだろう。

レッドジェネシス

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:リュズキナ
  • 母の父:Storm Cat
ここに注目!

今回と同じ舞台で行われた今年の京都新聞杯の勝ち馬。コース適性に関しては言うことないだろう。間隔が空くと気が抜けてしまうのか、過去2回の休み明けはどちらも結果が出なかった。集中して走れるかどうかが今回もポイントになるだろう。

未勝利突破に4戦を要し、1勝クラスへの昇級初戦となったフリージア賞(東京・芝2000メートル)では6着に敗戦。しかし、決して能力が見劣りしたわけではなく、出世を遅らせていた大きな理由は、真面目に走らない気性面にあった。転機は自分のリズムで走らせることを教えた3走前の1勝クラス・ゆきやなぎ賞(阪神・芝2400メートル、1着)。前々走の京都新聞杯でも気を抜くことなく走り、粘り込むルペルカーリア(2着)を一気に捕まえ、重賞初挑戦で初勝利を達成した。これが本当の力と考えていいだろう。GⅠ初挑戦となった前走の日本ダービーは11着に敗れたが、4コーナー最後方から差は詰めていた。夏の休養で気性面のさらなる成長があれば、今回のメンバー相手でも楽しみだ。

キングストンボーイ

牡3歳

調教師:藤沢和雄(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:ダイワパッション
  • 母の父:フォーティナイナー
ここに注目!

レース間隔をしっかりと取りながら出走してきた馬。春の段階では体力が整っていなかったということだろう。夏を越えての成長をしっかりとチェックしたい。血統的に、タフな馬場コンディションは対応可能。初の中京コースも問題ないはずだ。

2018年の皐月賞を勝ち、日本ダービーでも2着に好走したエポカドーロ(父オルフェーヴル)が半兄にいる良血馬。前々走の共同通信杯では3着シャフリヤールにクビ差の4着、ステラヴェローチェ(5着)には先着するなど、世代上位の能力を示していた。前走の青葉賞はハナ差の2着。勝ったワンダフルタウンが続く日本ダービーで5番人気に支持されていたことから、本馬も出走すればそれなりの評価は受けたのだろうが、体調が整わないことを理由に回避。管理する藤沢和雄調教師にとって最後のダービーを見送ったことは話題となった。今秋以降の活躍次第では、名伯楽の決断が大いにクローズアップされてくることになるだろう。注目の復帰戦と言えそうだ。

セファーラジエル

牡3歳

調教師:高柳大輔(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ダークサファイア
  • 母の父:Out of Place
ここに注目!

迫力ある馬体をしているだけでなく、デビュー時から20キログラム以上の増量に成功。決め手勝負では分が悪いパワー型で、タフな馬場コンディションになれば自身の持ち味を生かせるはずだ。夏を越え、精神面が成長しているかどうかもチェックポイントだろう。

母ダークサファイアは、サウスヴィグラスの半妹という血統のイメージ通りに短距離で走っていた馬。産駒も短距離馬が多かったが、キズナを父に持つ本馬は中距離に適性を示し、2000メートルで4戦して2勝、2着2回。今回と同じ距離のすみれS(リステッド。阪神・芝2200メートル)では4着に敗れているが、力みながらの追走となったことが敗因の一つで、スタミナが足りなかったわけではなかった。母系が短距離血統のためか、コントロールの難しさはあるものの、リズム重視で折り合いに専念した前走の白百合S(リステッド。中京・芝2000メートル)では、直線であっという間に抜け出して4馬身差で快勝した。前走と同じような競馬ができれば、初めての重賞挑戦でも期待を持てそうだ。

イクスプロージョン

牡3歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ファシネイション
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

前走は4コーナーでゴチャつくシーンがあり5着。3連勝とはならなかったが、悲観する結果でもなかったはずだ。中京コースは3戦して〔1・1・1・0〕。今回とは相手のレベルが違うとはいえ、得意コースにしていると言っていいだろう。

ダービー馬フサイチコンコルドを産んだバレークイーンを祖に持つ母系は、皐月賞馬のヴィクトリー、青葉賞を勝ったアドミラブルなど、多くの活躍馬を送り出す日本でも屈指の優秀な血統。先週のローズSで3着だったアールドヴィーヴルもこの血統の出身だ。現在も活力が衰えない血のバックボーンを持っているだけでなく、本馬はサンデーサイレンスの3×3のインブリードまで持っている。前々走の1勝クラス・春日井特別(中京・芝2200メートル)でマークした34秒9(推定)が過去最速の上がり3ハロンタイムであり、ダービー馬も登場する今回のメンバーでは決め手不足かもしれない。しかし、この奥深い血統が目覚めるようなら、アッと驚くパフォーマンスを見せても不思議はない。

モンテディオ

牡3歳

調教師:四位洋文(栗東)

  • 父:ジャスタウェイ
  • 母:ディオニージア
  • 母の父:Tejano Run
ここに注目!

それほど速い脚が使えず、勝ち切れないことも多かった馬。瞬発力勝負では分が悪く、持久力勝負に持ち込めるかどうかが重要になる。5着に敗れた前々走は休み明けが敗因の一つで、この1戦は度外視可能だろう。

初勝利こそ1800メートルだったが、デビューから2000メートルを中心に出走し、近走はそれ以上の距離のレースに照準を絞っている。マイルから中距離に好成績を残したジャスタウェイの産駒だが、母は伊オークス(G1・イタリア)を勝ったディオニージア。母系の影響が強いがゆえに、本馬も2400メートル前後の距離を選択しているのだろう。早め先頭で押し切った前走のルスツ特別(札幌・芝2600メートル)は1勝クラスのレースであり、今回のメンバー相手では苦しいようにも感じるが、初の重賞挑戦となった3走前の青葉賞では、勝ったワンダフルタウンから0秒4差。8着という着順のイメージほどの差はなかった。前走のような競馬ができれば、ここでも差のない競馬が可能だろう。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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