今週の注目レース

七夕賞(GⅢ)

福島競馬場 2000メートル(芝)ハンデ 3歳以上オープン

出走馬情報

クレッシェンドラヴ

牡7歳

調教師:林徹(美浦)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:ハイアーラヴ
  • 母の父:Sadler's Wells
ここに注目!

本レースは2019年に2着と好走し、2020年は優勝。同条件の2019年福島記念も勝利しており、舞台設定としてはこれ以上ないだろう。近3戦のGⅠでは上位争いに加われていないが、GⅢなら話は別。この季節に輝きを増す有力候補だ。

昨年の七夕賞は3コーナー過ぎから一気に進出。陣営が当初思い描いた先行策ではなかったが、他馬が外に出した4コーナーで内めをスルスルと駆け上がる。ラストは外から伸びたブラヴァスとの追い比べを1馬身差で制し、約6か月のブランクも、トップハンデ57キログラムも意に介さない高い福島適性を証明した。その後のオールカマーも勝ち馬から0秒3差の4着に善戦。GⅠ戦線では結果を出せていないが、GⅡとGⅢでは上位の力を備えている。今年は、昨年よりさらに1キログラム重い58キログラムのトップハンデ。それでも、管理する林徹調教師は「7歳でも馬は若いですし、相性のいい福島であらためて見直したいです」と不安の色はなし。堂々の主役候補になる。

ショウナンバルディ

牡5歳

調教師:松下武士(栗東)

  • 父:キングズベスト
  • 母:バノヴィナ
  • 母の父:Redoute's Choice
ここに注目!

今年に入ってから3戦連続で2桁着順に敗れていたが、前々走の都大路S(リステッド。中京・芝2000メートル)で3着に好走。前走の鳴尾記念では9番人気ながら2着に奮闘して地力強化を印象付けた。確かな先行力を身につけた今なら、福島コースも攻略可能だろう。

前走の鳴尾記念は、レースの前半1000メートル通過タイム1分02秒9のスローペース。マイペースで逃げるユニコーンライオン(1着)に続く2番手を追走したが、途中から強気にペースを上げた同馬を捕らえることはできなかった。騎乗した池添謙一騎手は「まさか逃げ切られるとは思っていなかったので、一瞬、追い出しを待った部分もあったかもしれません。ただ、しぶとく踏ん張ってくれました」と肩を落としていた。それでも、たっぷり脚のたまった3着ブラストワンピース、4着ペルシアンナイトのGⅠ馬2頭を封じた点は高く評価できる。何より、ユニコーンライオンが続く宝塚記念で2着なら、鳴尾記念の価値は高い。初重賞獲りへ、機は熟している。

トーラスジェミニ

牡5歳

調教師:小桧山悟(美浦)

  • 父:キングズベスト
  • 母:エリモエトワール
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

スピードが最大の武器。強豪がそろった前走の安田記念では、果敢に先行して勝ち馬ダノンキングリーと0秒4差の5着に善戦した。1800メートル以下のイメージが強いが、芝2000メートルでも好走実績があり、問題なくこなせるはずだ。

13番人気で出走した前走の安田記念は、グランアレグリア(2着)など現役屈指の快速馬たちが集う一戦で果敢に2番手を先行し、厳しいラップを刻み続けながら直線もしぶとく走り切った。他の先行馬たちが失速する中でつかみ取った5着の価値は高い。騎乗した戸崎圭太騎手は「ハナでもと思っていましたが、内から主張されて2番手になりました。リズム良く行けたし、この馬のしぶとさは出せたと思います」と評価していた。昨年勝利したオープン特別・巴賞をパスして狙う初重賞タイトルに、陣営の期待がにじむ。以前は調教でも気性の難しさを出していたが、5歳にして精神面が大きく成長。今なら2000メートルも器用にこなしそうだ。

クラージュゲリエ

牡5歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ジュモー
  • 母の父:タニノギムレット
ここに注目!

2018年京都2歳Sで重賞初勝利を挙げ、早くから頭角を現した素質馬。その他にも2019年共同通信杯3着、2021年日経新春杯3着と重賞で好走。前走の鳴尾記念(7着)では好位からの競馬を披露しており、新たな戦法が福島コースで生きてきそうだ。

前走の鳴尾記念は7着。直線では上位2頭のように粘ることができなかった。騎乗した松山弘平騎手は「良い位置で運べましたが、もう少しレースが流れてほしかったです」とスローペースに敗因を求めていた。それでも、末脚勝負からのスタイルチェンジは今後に生きてきそうだ。また、前走は約3か月ぶりのレースで、プラス8キログラムの馬体重。この中間の調教では、僚馬のダノンチェイサー、ボッケリーニなどのオープン馬と意欲的な併せ馬を消化しており、1度使われた上積みに期待したい。3歳時の共同通信杯では、ダノンキングリー(1着)、アドマイヤマーズ(2着)に続く3着を確保。秘めるポテンシャルは確かで、いつ覚醒しても不思議はない。

ロザムール

牝5歳

調教師:上原博之(美浦)

  • 父:ローズキングダム
  • 母:グレートテン
  • 母の父:Caerleon
ここに注目!

右回りコースの前々走・中山牝馬Sで2着に好走。左回りで直線の長い新潟コースで行われた前走の福島牝馬S(13着)は、舞台が合わなかった印象だ。ハナを奪った時に良績が集まるタイプだけに、ここは他の逃げ馬との兼ね合いが鍵になる。

前走の福島牝馬Sは13着に敗戦。逃げ馬の後ろという好位置を確保したように見えたが、早めに他馬に来られて苦しくなった。ハナに行って自分のリズムで走れたほうが良さの出るタイプだろう。また、前々走の中山牝馬S(2着)を筆頭に中山での好走が多く、右回りの小回りコースで本領を発揮するタイプと言え、福島牝馬Sが新潟開催だった影響は大きかったはずだ。七夕賞は、過去10年で4コーナー先頭馬の連対率が30パーセントという数字を残している。同型馬の存在は気になるが、ハナ奪取なら一変は十分にあり得るだろう。前走後は放牧でリフレッシュし、疲れはすっかり癒えている。2011年イタリアンレッド以来となる、牝馬による七夕賞制覇を目指す。

ブラックマジック

牡4歳

調教師:戸田博文(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ナイトマジック
  • 母の父:Sholokhov
ここに注目!

豊富なスタミナが武器だが、芝3400メートルの前走・ダイヤモンドS(11着)はさすがに距離が長かったか。前々走の3勝クラス・迎春S(中山・芝2200メートル)1着など、コース形態が似た中山での好走が多いだけに、初挑戦の福島でも期待できる。

その充実ぶりから期待が高かった前走のダイヤモンドSは、他にハナを狙う馬がおらず、押し出されるように先頭に立つ形。前に目標を置かずに長距離を走り切ることは難しかった。騎乗した石橋脩騎手はレース後に「前に馬を置ければ良かったのですが、待っていても誰も来なかったのでハナへ行きました。さすがに3400メートルで集中力を持続させるのはきつかったです。それでも、馬自体はすごく良くなっています」と敗因を口にした。評価できるのが前々走の3勝クラス・迎春S。2着に負かした相手がその後に目黒記念を制したウインキートス、3着馬もその後に阪神牝馬Sを勝ったデゼルなら、レースレベルも申し分ない。条件が大きく変わるここでの一変に注意だ。

ワーケア

牡4歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:チェリーコレクト
  • 母の父:Oratorio
ここに注目!

2019年ホープフルS3着、2020年弥生賞ディープインパクト記念2着の実績が光る。福島コースは初参戦だが、半姉ダノングレース(父ディープインパクト)は2019年の福島牝馬Sで3着に好走している。素質は確かなだけに、約1年8か月ぶりの勝利が待たれる。

休養明け2戦目だった前走の富士Sではキャリア初のマイル戦に挑戦したが、中団から伸び切ることはできなかった(8着)。それでも、騎乗したC.ルメール騎手はレース後に「今回のほうが前走の新潟記念(10着)よりいい内容でしたね。まだトップコンディションという感じではないけど、これから良くなりそうな雰囲気があります」と期待を口にしていた。2歳時からコントレイルなどの世代トップクラスを相手に戦い、昨年の日本ダービー(8着)では3番人気に推された逸材。イタリアの重賞を制した母チェリーコレクトから確かな素質を受け継いでいる。レース間隔は大きく空いたが、陣営は富士S以上の状態を強調。手術で脚元の不安が取り除かれたここで、良血馬が反撃の態勢を整えている。

ヴァンケドミンゴ

牡5歳

調教師:藤岡健一(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:アンフィルージュ
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

福島の条件クラスでは4戦全勝。昨年の七夕賞で3着、福島記念では2着と、今回のメンバーの中でも屈指のコース巧者と言える。前走の福島民報杯(リステッド。新潟・芝2000メートル)は13着だったが、代替開催の新潟ならノーカウント。待ち望んだ絶好舞台で反撃の構えだ。

クレッシェンドラヴに劣らない現役屈指の福島巧者。2018年の未勝利(芝2000メートル)、2019年の1勝クラス・南相馬特別(芝1800メートル)、2勝クラス・いわき特別(芝1800メートル)、2020年の3勝クラス・エールS(芝2000メートル)を勝利。後方一手の脚質からは不向きに思える舞台設定だが、直線では確実に伸びてくる。勝ち馬から大きく離された前走の福島民報杯(リステッド。新潟・芝2000メートル、13着)は、不良馬場に加え、新潟への開催変更も影響した印象だ。今回は、3着だった昨年から2キログラム重い56キロクラムのハンデとなったが、これは背負い慣れた斤量。待望の重賞初勝利へ、絶好のレースがやってきた。

(高木 翔平)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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