今週の注目レース

宝塚記念(GⅠ)

阪神競馬場 2200メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

クロノジェネシス

牝5歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:バゴ
  • 母:クロノロジスト
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

海外遠征のノウハウを得たことにより、昨今は遠征帰りでも問題なく能力を発揮する馬が増えた。昨年よりもひと回り大きくなったように感じる馬体と、力強いフットワーク。本馬も帰国初戦の臨戦過程がマイナスになることはないだろう。暑さもこたえないタイプだ。

年末の有馬記念と同じく、ファン投票で出走馬が選定される宝塚記念。両競走を計3勝した馬は近年でオルフェーヴル、ゴールドシップがいるが、“連続での3連勝”となると、1998年有馬記念、1999年宝塚記念、有馬記念を勝利したグラスワンダー以来。昨年の宝塚記念と有馬記念を勝った本馬には、22年ぶりとなる快挙達成の期待がかかる。初の海外遠征となった前走のドバイシーマクラシック(G1・UAE。芝2410メートル)は、昨年の仏ダービー馬ミシュリフのクビ差2着に敗れたが、世界に通用する能力を証明してみせた。宝塚記念ファン投票1位の名誉に恥じないパフォーマンスを期待していいだろう。

レイパパレ

牝4歳

調教師:高野友和(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:シェルズレイ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

速めのペースを押し切った前走の大阪杯が能力を証明するものなのか、重馬場の巧拙が勝因だったのかの判断は難しいが、梅雨時季の宝塚記念に向け、頼もしい実績を作ったことは間違いない。前走でも行きたがる面を見せた馬なので、鍵は200メートルの距離延長になる。

コントレイル、グランアレグリアの激突が話題を集めた前走の大阪杯。しかし、主役を演じたのは大阪杯が6戦目で、GⅠへの出走経験もなかった無敗の4歳牝馬だった。2着モズベッロにつけた着差も4馬身と決定的なもの。これまでの勢力図を一気に塗り替えるパフォーマンスに、衝撃を受けた人も多かったのではないだろうか。6戦6勝で古馬混合GⅠ制覇を果たしたのは、グレード制が導入された1984年以降で3頭目。2002年のエリザベス女王杯を勝ったファインモーション、2019年のチャンピオンズCを勝ったクリソベリルに続く偉業達成となった。さらに連勝を伸ばせるのか、期待のほうが大きい。

アリストテレス

牡4歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:ブルーダイアモンド
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

菊花賞(2着)に出走した時と同じ474キログラムまで馬体を作り込んできた前走の仕上がりは上々だった。汗をかきやすい時季ということも考えれば、この数字からの大幅な増加は避けたいところ。阪神での勝ち星がなく、コースの攻略もポイントとなりそうだ。

昨年の菊花賞(2着)で、三冠馬となったコントレイルにクビ差まで迫る快走を見せ、年明けのアメリカジョッキークラブCでは不良馬場のなかで重賞初制覇。この戦績から、力の要る馬場での我慢比べに対応できるスタミナを持つ馬と評価されがちだが、菊花賞以前は中距離のレースを狙い、速い時計の出やすい馬場コンディションで結果を残していた馬。470キログラム台の馬体やレースぶりは、父エピファネイアのたくましさではなく、母の父ディープインパクトの素軽さを感じさせる。例年よりもタフさが要求された今年の天皇賞(春)での0秒5差4着は、この馬の力を発揮した結果と言えるだろう。適距離と思える2200メートルへの距離短縮で、前走以上のパフォーマンスを期待したいところだ。

カレンブーケドール

牝5歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ソラリア
  • 母の父:Scat Daddy
ここに注目!

秋華賞(2着)、京都記念(2着)が共に馬体重増減なし。前走の天皇賞・春(3着)が2キログラム増と、長距離輸送がこたえないタイプ。馬場状態やコースを選ばず、56キログラムの斤量も前走で克服している。勝ち味に遅いのは確かだが、崩れ知らずの戦績は今回も頼りになりそうだ。

決して歓迎できるものではないが、それでも本馬以上に“勝ち味に遅い”と言われる馬もいないのではないだろうか。最後の勝利は2019年4月のスイートピーS(リステッド。東京・芝1800メートル)。2年以上も勝ち星から遠ざかり、GⅠはもちろん重賞タイトルにも手が届いていないが、GⅠで2着3回を記録し、好メンバーがそろった昨年のジャパンカップでは勝ったアーモンドアイから0秒2差の4着。未知の距離に挑んだ前走の天皇賞(春)でも大きく崩れず、勝ったワールドプレミアから0秒5差の3着に入った。その実力は今回のメンバーだけでなく、現役競走馬の中でも屈指の存在と言えるはず。待望の3勝目がGⅠ勝利であることを期待したい。

モズベッロ

牡5歳

調教師:森田直行(栗東)

  • 父:ディープブリランテ
  • 母:ハーランズルビー
  • 母の父:Harlan's Holiday
ここに注目!

大敗した昨年末の有馬記念(15着)は、10キログラム減の馬体重が示す通り筋肉が落ちた印象で、復調には時間を要しそうに思えたが、約3か月でトップフォームまで戻ってきた。前走の状態を維持できていれば、今回も好勝負が可能だろう。

父ディープブリランテはディープインパクト産駒のダービー馬だが、ディープインパクト産駒と思えないほどのパワーをセールスポイントにしていた馬で、それはダートの短距離にも活躍馬がいる産駒成績にも表れている。本馬は芝の中長距離部門における父の代表産駒で、重賞勝利は昨年の日経新春杯の1度だけだが、昨年の宝塚記念で3着、前走の大阪杯では2着に好走。どちらも速い上がりタイムが必要なレースではなく、タフな馬場をこなすパワーとスタミナが要求されるレースだった。その馬場適性を考慮され、今秋の凱旋門賞(G1・フランス)への参戦も検討されているほどだ。大阪杯のような厳しい馬場状態になればなるほど、GⅠ初制覇のチャンスも大きくなるだろう。

キセキ

牡7歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ブリッツフィナーレ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

7歳でも馬は元気で、体のシルエットに緩みもないが、さすがに大きな上積みを見込むのは難しい状況。水分を含んだ馬場状態は得意なので、雨の恩恵も欲しいところだろう。できればスタートは決めたいが、これまでの結果から過剰な期待は禁物かもしれない。

高い能力を秘める一方で、一瞬の切れに欠ける面があるため、ハイペースの展開や長く脚を使うスタイルが向いている。しかし、ゲートはそれほど速くないため、自身が得意とするパターンに持ち込みにくい面もある。前々走の金鯱賞は、メンバー中最速の末脚で追い上げたものの5着まで。馬群の中に入ってしまい、道中でポジションを上げていくことができなかった前走のクイーンエリザベスⅡ世カップ(G1・香港。芝2000メートル)でも4着に敗れた。どちらも序盤で流れに乗れず、スローペースにも泣いたが、展開の影響を受けやすい状況こそが、約3年8か月も勝てていない理由と言えそうだ。宝塚記念は近2年連続2着と、現在の本馬に最も適した舞台。なんとかしたいところだろう。

ユニコーンライオン

牡5歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:No Nay Never
  • 母:Muravka
  • 母の父:High Chaparral
ここに注目!

逃げ切った前走の鳴尾記念は、前半1000メートル通過タイム1分02秒9のスローペース。展開が向いた面もあるが、ラスト4ハロンのラップを全て11秒台でまとめたことは評価すべきだろう。大阪杯を逃げ切ったレイパパレの動向は鍵だが、本馬自身はハナにこだわるタイプではない。

父はスキャットダディの後継種牡馬としての期待が大きいノーネイネヴァーで、母の父ハイシャパラルは英・愛ダービーやブリーダーズカップターフ連覇など、G1で6勝という華々しい活躍を見せた。イギリスのセールで取り引きされた本馬には、日本で主流になっているサンデーサイレンス系の血は入っておらず、今後の活躍次第では種牡馬としての期待もかけられることになるだろう。前々走の3勝クラス・弥彦S(新潟・芝1800メートル)を勝った直後は、鳴尾記念への参戦は予定していなかったそうだが、状態面の良化が著しいことから出走を決断した経緯がある。重賞初制覇を飾り、充実期に入った良血馬の動向から目が離せない。

カデナ

牡7歳

調教師:中竹和也(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:フレンチリヴィエラ
  • 母の父:French Deputy
ここに注目!

良馬場だった昨年の大阪杯では、出走馬中最速の上がり3ハロン33秒5(推定)をマークして勝ち馬から0秒2差の4着に健闘した。阪神・内回りコースへの苦手意識はなく、雨の影響を受けない馬場状態であれば、上位争いを期待していいだろう。

2歳秋の早い段階で重賞を勝ち、それ以降も重賞の舞台をメインに活躍してきた。すでに7歳となり、そのキャリアも31戦に。重賞3勝をマークしながら、4着以下も21回ある成績はGⅠ級と呼べるものではないかもしれないが、それは直線にかける追い込み脚質の宿命と言えるだろう。馬場状態(重)が合わず、位置取り的にも苦しい競馬になった前々走の大阪杯が6着。前走の安田記念は久しぶりのマイル戦で、勝ち時計が1分31秒7という速い時計が求められる状況だったが、速い上がりを駆使してしっかりと伸び、6着とまずまずの結果を残した。その力量はいまだ健在。直線勝負がはまる展開になれば、このメンバーが相手でも存在感を示せるはずだ。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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