今週の注目レース

ヴィクトリアマイル(GⅠ)

東京競馬場 1600メートル(芝)定量 (牝) 4歳以上オープン

データ分析

伏兵にも注目しておきたい上半期の牝馬チャンピオン決定戦

2020年のヴィクトリアマイルは、単勝オッズ1.4倍(1番人気)の支持を集めたアーモンドアイが、2着のサウンドキアラに4馬身差の完勝を収めた。もっとも、2014年から2019年のヴィクトリアマイルは、6年連続で5番人気以下の馬が優勝を果たしている。2015年に3連単でJRAの重賞競走としては歴代最高となる2070万5810円の配当が飛び出していることからも、基本的には波乱含みのレースと言えるだろう。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

前年以降のGⅠでの着順に注目

過去10年の3着以内馬延べ30頭中24頭は、“前年以降のJRA・GⅠ”において6着以内となった経験のある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率7.6%と苦戦している。まずは前年以降のビッグレースでの着順に注目するのがよさそうだ。〔表1〕

〔表1〕“前年以降のJRA・GⅠ”において6着以内となった経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 10-7-7-73 10.3% 17.5% 24.7%
なし 0-3-3-73 0% 3.8% 7.6%

なお、“前年以降のJRA・GⅠ”において6着以内となった経験がなかった馬のうち、“同年の阪神牝馬S”において7着以内となった経験もなかった馬は、3着内率が3.6%にとどまっている。前年や同年のビッグレースで6着以内がなく、同年の阪神牝馬Sでも上位に食い込んでいない馬は、評価を下げるべきだろう。〔表2〕

〔表2〕“前年以降のJRA・GⅠ”において6着以内となった経験がなかった馬の、“同年の阪神牝馬S”において7着以内となった経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 0-2-2-19 0% 8.7% 17.4%
なし 0-1-1-54 0% 1.8% 3.6%

当レース巧者を狙え

“前年のヴィクトリアマイル”における着順別成績を見ると、「8着以内」だった馬が3着内率31.4%と比較的優秀な成績を収めている。なお、3着以内に入った延べ11頭中9頭は、単勝オッズが10倍以上だった。たとえ近走成績が良くなかったとしても、“前年のヴィクトリアマイル”で8着以内となっていた馬はマークしておきたい。〔表3〕

〔表3〕前年のヴィクトリアマイルでの着順別成績(過去10年)
着順 着度数 勝率 連対率 3着内率
8着以内 4-4-3-24 11.4% 22.9% 31.4%
9着以下 0-0-0-10 0% 0% 0%
不出走 6-6-7-112 4.6% 9.2% 14.5%

近年はキャリアの浅い馬が好成績

過去4年の3着以内馬延べ12頭中9頭は、通算出走数が「13戦以内」だった。一方、「14戦以上」だった馬は3着内率8.6%と苦戦している。2016年以前に比べると、近年は比較的キャリアの浅い馬が優勢だ。〔表4〕

〔表4〕通算出走数別成績(過去4年)
通算出走数 着度数 勝率 連対率 3着内率
13戦以下 4-3-2-25 11.8% 20.6% 26.5%
14戦以上 0-1-2-32 0% 2.9% 8.6%

なお、通算出走数が「14戦以上」だったにもかかわらず3着以内に入った3頭は、いずれも“同年の阪神牝馬S”において5着以内となった経験のある馬だった。主要な前哨戦である阪神牝馬Sの上位馬を除くキャリア「14戦以上」の馬は、過信禁物と見るべきだろう。〔表5〕

〔表5〕通算出走数が「14戦以上」だった馬の、“同年の阪神牝馬S”において5着以内となった経験の有無別成績(過去4年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 0-1-2-3 0% 16.7% 50.0%
なし 0-0-0-29 0% 0% 0%

基本的には前走好走馬が強い

過去4年の3着以内馬延べ12頭中10頭は、前走の着順が1着、もしくは2着以下で前走の1着馬とのタイム差が0.4秒以内だった。一方、前走の着順が2着以下、かつ前走の1着馬とのタイム差が0.5秒以上だった馬は3着内率8.0%と苦戦している。大敗直後の馬は評価を下げたい。〔表6〕

〔表6〕前走が“国内のレース”だった馬の、前走の着順と1着馬とのタイム差別成績(過去4年)
前走の着順と1着馬とのタイム差 着度数 勝率 連対率 3着内率
1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.4秒以内 3-4-3-33 7.0% 16.3% 23.3%
2着以下、かつ1着馬とのタイム差が0.5秒以上 1-0-1-23 4.0% 4.0% 8.0%

ちなみに、前走の着順が2着以下、かつ1着馬とのタイム差が0.5秒以上だったにもかかわらず3着以内に入った2頭は、いずれも前走がGⅠだった。GⅠからの直行組は、大敗直後であっても巻き返しを期待できるようだ。〔表7〕

〔表7〕前走が“国内のレース”、かつ前走の着順が2着以下で1着馬とのタイム差が0.5秒以上だった馬の、前走の条件別成績(過去4年)
前走の条件 着度数 勝率 連対率 3着内率
GⅠ 1-0-1-2 25.0% 25.0% 50.0%
GⅠ以外 0-0-0-21 0% 0% 0%

前走が少頭数のレースだった馬は不振

過去4年の3着以内馬延べ12頭は、いずれも前走の出走頭数が「13頭以上」だった。出走頭数が「12頭以下」のレースを経由してきた馬は、上位に食い込む可能性が低いと見るべきだろう。〔表8〕

〔表8〕前走の出走頭数別成績(過去4年)
前走の出走頭数 着度数 勝率 連対率 3着内率
12頭以下 0-0-0-13 0% 0% 0%
13頭以上 4-4-4-44 7.1% 14.3% 21.4%
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前走の人気がポイント

過去10年の優勝馬延べ10頭は、いずれも前走の単勝人気が5番人気以内だった。臨戦過程を比較する際は、前走の単勝人気にも注目しておきたい。また、この10頭は“前年以降のJRA・GⅠ”において5着以内となった経験があった点、前走の出走頭数が13頭以上だった点も共通している。〔表1〕や〔表8〕で挙げた傾向も重視した方が良さそうだ。〔表9〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表9〕優勝馬の、前走の単勝人気順、“前年以降のJRA・GⅠ”における最高着順、前走の出走頭数(過去10年)
年次 優勝馬 前走の単勝人気 “前年以降のJRA・GⅠ”における最高着順 前走の出走頭数
2011年 アパパネ 4番人気 1着〔2010年秋華賞ほか〕 18頭
2012年 ホエールキャプチャ 2番人気 2着〔2011年桜花賞〕 16頭
2013年 ヴィルシーナ 4番人気 2着〔2012年エリザベス女王杯ほか〕 14頭
2014年 ヴィルシーナ 5番人気 1着〔2013年ヴィクトリアマイル〕 13頭
2015年 ストレイトガール 1番人気 2着〔2014年スプリンターズS〕 18頭
2016年 ストレイトガール 3番人気 1着〔2015年ヴィクトリアマイルほか〕 13頭
2017年 アドマイヤリード 3番人気 5着〔2016年桜花賞〕 16頭
2018年 ジュールポレール 5番人気 3着〔2017年ヴィクトリアマイル〕 13頭
2019年 ノームコア 1番人気 5着〔2018年エリザベス女王杯〕 14頭
2020年 アーモンドアイ 1番人気 1着〔2019年天皇賞(秋)〕 16頭

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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