今週の注目レース

阪急杯(GⅢ)

阪神競馬場 1400メートル(芝)別定 4歳以上オープン

出走馬情報

インディチャンプ

牡6歳

調教師:音無秀孝(栗東)

  • 父:ステイゴールド
  • 母:ウィルパワー
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

1か月程度のレース間隔にもかかわらず、前走の阪神C(3着)は10キログラムの馬体増。今回はさらに太め残りでの帰厩となったようで、2週前には栗東CWコースで負荷をかけた調教をしている。当日の馬体重には注意が必要だ。

1番人気に支持された前走の阪神Cは勝ち馬ダノンファンタジーから0秒4差の3着に敗れたが、前が残るペースと馬場コンディションを考慮すれば、深刻な敗戦ではないだろう。むしろ、そのような状況でもマークした上がり3ハロン34秒0(推定)の数字は出走馬中最速で、非凡な瞬発力は健在との判断でよさそうだ。一昨年の安田記念とマイルチャンピオンシップを勝っている現役屈指のトップマイラーだが、今年は最初のターゲットを高松宮記念に設定しているとのこと。2戦連続で1400メートルのレースを選択しているのも、3月のGⅠを見据えてのものだ。スプリンターに負けないスピードを見せられるかどうか、注目したい。

レシステンシア

牝4歳

調教師:松下武士(栗東)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:マラコスタムブラダ
  • 母の父:Lizard Island
ここに注目!

前走は24キログラム増でも太め残りは感じられず、そのほとんどが成長分と判断してよさそうだ。前走から約3か月の休養でさらにビルドアップ。より筋肉がついたことで、短距離馬らしい体形になったように見える。スピードを生かすなら、良馬場が理想だろう。

一昨年の阪神ジュベナイルフィリーズを1分32秒7の2歳コースレコード(当時)で制した2歳女王。昨年は桜花賞とNHKマイルCとGⅠ2戦で2度の2着を記録した。約6か月半の休み明けだった前走のマイルチャンピオンシップでは8着に敗れたが、これが3着以内を外した初めてのレース。その臨戦過程を考えれば、評価を下げるには至らないだろう。現4歳世代を代表するトップマイラーであることは間違いないはずだ。芝1400メートルを走るのはデビュー2戦目で初の重賞制覇を決めたファンタジーS以来となるが、この距離のほうが持ち前のスピードをフルに生かせる可能性が高い。約1年2か月ぶりの勝利を挙げ、GⅠシリーズに弾みをつけたいところだ。

ダノンファンタジー

牝5歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ライフフォーセール
  • 母の父:Not For Sale
ここに注目!

阪神コースで5勝をマーク。そのうちの4勝が重賞勝利であり、前走では初の内回りコースも難なくクリアした。今回の出走馬でも1番のコース巧者と言っていいだろう。前向きな面を見せるタイプで、現在はマイルよりも1400メートルのほうが信頼度も高そうだ。

前走の阪神Cを制し、一昨年のローズS以来約1年3か月ぶりとなる勝利をマーク。GⅠタイトルは2018年の阪神ジュベナイルフィリーズの1つだけだが、重賞の勝利数は5。すでに名牝の仲間入りをしていると言っても過言ではないだろう。好仕上がりに見えた前々走の府中牝馬Sで6着に敗れた理由は距離ではなく、馬場状態(重)への巧拙の差がはっきりと出た印象。ディープインパクト産駒の多くがそうであるように、本馬もスピードの生きる馬場コンディションを得意にしており、前走も1分19秒7という速い時計で勝っている。同じコース、同じ距離を走る1戦なら有力視されて当然だが、当日の馬場状態には注意を払いたい。

ベストアクター

せん7歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ベストロケーション
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

過去2度の長期休養明けのうち1回は見事に勝っているが、500万下クラス(現1勝クラス)だった当時と、重賞の今回とでは比較はできないだろう。馬体は小柄で太めになりにくいタイプ。坂路中心の調整でも仕上がりに不足はないと考えたい。

祖母に、重賞4勝に加えてジャパンカップでも3着に好走するなど、牡馬を相手に互角のパフォーマンスを見せた名牝ダイナアクトレスがいる。ディープインパクト産駒の本馬もデビュー前から期待は大きかったが、そのデビュー自体が3歳春までずれ込み、それ以降も骨折や去勢などの影響で約10か月の長い休養を2度経験。7歳を迎えた現在でもキャリアはまだ12戦となっている。しかし、さすが良血馬と言うべきか、2勝クラス・神奈川新聞杯、3勝クラス・雲雀S(共に東京・芝1400メートル)を連勝して挑んだ前走の阪急杯で、重賞初挑戦でのタイトル獲得に成功した。今回はそれ以来1年の長期休養明けになるが、底力は侮れないところだ。

カツジ

牡6歳

調教師:池添兼雄(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:メリッサ
  • 母の父:ホワイトマズル
ここに注目!

重馬場のデビュー戦を勝っており、ディープインパクト産駒でも水分を含んだ馬場状態が大幅な減点にはならない。むしろ、速い時計の出やすい馬場コンディションとのマッチングがひと息の印象がある。少し時計を要する馬場のほうが好走の確率も上がるはずだ。

前々走のスワンSで、2018年ニュージーランドT以来約2年6か月ぶりの勝利を重賞制覇で達成した。それ以前の成績がひと息だったこともあり、当時は11番人気の低評価だったが、2着ステルヴィオ、3着アドマイヤマーズと2頭のGⅠ馬を破っての勝利は価値が高く、またキャリア17戦目にして初めて見せた「逃げ」というスタイルも、今後の可能性を広げたと言えるだろう。前走のマイルチャンピオンシップ(17着)はさすがに相手が強力で、好位からレースを進めて早い段階で苦しくなったが、現在はマイルの距離が少し長いのかもしれない。今回は前々走と同じ1400メートルに距離が短縮。マイペースの競馬ができれば、チャンスもありそうだ。

クリノガウディー

牡5歳

調教師:藤沢則雄(栗東)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:クリノビリオネア
  • 母の父:ディアブロ
ここに注目!

12キログラム増で、自身初の馬体重500キログラムオーバーとなった前々走が少し太めのシルエット。それは増減なしの前走でも変わらなかった。絞りにくい時期ではあるが、490キログラム台のほうが本来の切れや粘りを発揮しやすいだろう。

逃げ馬と共に直線で失速し、16着と大敗した前走のシルクロードSは、各馬が馬場の内側を避けるような特殊な馬場コンディションがこたえた印象。3走前のスプリンターズS、前々走の阪神Cは共に5着とまずまずの結果を残しており、力を出せる馬場や展開であれば、巻き返しの可能性は大いにあるだろう。1位入線で4着降着だった昨年の高松宮記念が証明しているように、トップレベルで好勝負可能な能力を持っているにもかかわらず、デビュー戦でマークした1勝のみというキャリアで迎えた5歳の春。“最強の1勝馬”というありがたくないフレーズを返上するためにも、内容より勝利という結果にこだわりたい。

ミッキーブリランテ

牡5歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ディープブリランテ
  • 母:エピックラヴ
  • 母の父:Dansili
ここに注目!

追い切りで目立つタイプではなく、格下相手との併せ馬に遅れることもある。それなりの負荷がかけられていれば、仕上がりには問題ないはずだ。時計の速い決着に課題を残す馬。少し水分を含んだ馬場状態のほうが、持ち前のしぶとさを生かせるかもしれない。

前走のニューイヤーS(リステッド。中山・芝1600メートル)でオープンクラスでの初勝利をマーク。14番人気での激走だったが、3走前のリゲルS(リステッド。阪神・芝1600メートル)が17頭立ての17着、前々走の阪神Cも16頭立ての16着と2戦連続で大敗していた背景もある。詰まった間隔での出走を続けながら状態を立て直した厩舎の手腕は見事だった。昨夏には中京記念で勝ち馬から0秒3差の5着、関屋記念でも同0秒4差の4着と、重賞でも差のない競馬をした実績のある馬。今回は当時よりもメンバーレベルが上がっている感もあるが、ここで結果を出せるようなら、さらに上のステージでの活躍が見込めそうだ。

ジャンダルム

牡6歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:Kitten's Joy
  • 母:Believe
  • 母の父:Sunday Silence
ここに注目!

前走は約2か月ぶりで10キログラム増の馬体重。太いという印象まではなかったが、短距離戦で切れを出すのであれば、500キログラム前後のほうが動きやすいのかもしれない。攻め駆けするタイプで調教の評価は常にAランク。ゆえに当日の気配がより重要だ。

父キトゥンズジョイはアメリカの最優秀芝牡馬に選出された名馬で、母ビリーヴは高松宮記念、スプリンターズSと春秋のスプリントGⅠを制した名牝。本馬はデビュー2戦目で重賞制覇をしたことから早熟のイメージを持たれやすいが、本来は晩成傾向の強い血統構成。さらに、その本質はスピードが必要な速い時計での決着にありそうだ。前々走の信越S(リステッド。新潟)は、2年近くマイル戦にこだわって出走してきた本馬が初めて挑んだ芝1400メートルのレース。実績のない左回りでの勝利だったことも踏まえれば、この距離に対する適性が非常に高かったということなのだろう。強敵のそろった前走の阪神Cは7着に敗れたが、タイム差は0秒5。展開次第で逆転できる範囲だろう。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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