今週の注目レース

日経新春杯(GⅡ)

中京競馬場 2200メートル(芝)ハンデ 4歳以上オープン

出走馬情報

アドマイヤビルゴ

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:イルーシヴウェーヴ
  • 母の父:Elusive City
ここに注目!

馬体重こそ大きく増えていないが、筋肉のつき方にメリハリが出てきている。その走りっぷりから、左回りがマイナスになりそうな印象もない。ただ、軽いフットワークと末脚の切れを身上としている馬なので、時計を要す馬場コンディションになるのは心配材料だろう。

2017年セレクトセール当歳馬セッションでの落札価格は、同セール歴代2位となる6億2640万円(消費税込み)。期待値マックスで入厩してきた馬だ。過去5走の馬体重は全て430キログラム台と、ディープインパクト産駒であることを考慮しても小柄で線の細い体型。ゆえにレース間隔を意識的に開け、成長を促しながら出走を続けてきた。昨秋は菊花賞に出走できるだけの収得賞金を確保していたが、無理はさせず短期放牧へ。前走のアンドロメダS(リステッド。阪神・芝2000メートル)を勝利し、その戦績を5戦4勝としている。コントレイルがいる現4歳世代だが、今春の最大目標を大阪杯に設定している本馬は“新星”として注目が必要な存在。重賞でも結果を出し、次のステップに進みたい。

ヴェロックス

牡5歳

調教師:中内田充正(栗東)

  • 父:ジャスタウェイ
  • 母:セルキス
  • 母の父:Monsun
ここに注目!

休み明けの前走では、中京コースでそつのない走りを披露。このコースへの適性を示しているのは心強い。ハンデ差の影響を感じさせる敗戦をした直後のレース。今回も他馬とのハンデ差は鍵となるが、休み明けを1度使った上積みは見込んでいいはずだ。

1番人気に支持された前々走の小倉大賞典で9着と大敗し、成長を促す意味での放牧に出されたが、休養が長引き、昨年末の中日新聞杯で約9か月半ぶりに実戦復帰を果たした。1番人気で3着という結果だけを見れば多少の物足りなさを感じるかもしれないが、スローペースの瞬発力勝負が得意なタイプではなく、また上位の2頭とはハンデ差もあった。むしろ、久々の実戦でもスムーズに流れに乗り、勝ったボッケリーニと0秒2差なら、能力の高さ、休養による立て直しの効果を示したと言えるだろう。一昨年のクラシック三冠路線では主役候補の1頭として活躍した馬だが、明け5歳を迎えた現在でも重賞タイトルを獲得できていない。まずはタイトル獲得に全力投球だ。

サトノインプレッサ

牡4歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:サプレザ
  • 母の父:Sahm
ここに注目!

左回りコースでは結果が出ていないが、日本ダービー(4着)の内容から回りの心配はないと考えたい。それよりも、力の要る馬場コンディションへの対応がポイントだろう。重馬場はそれほど苦にしないようだが、決め手をそがれる状況は歓迎しないタイプのはずだ。

芝のマイルG1・サンチャリオットS(イギリス)を3連覇したサプレザを母に持つディープインパクト産駒で、マイルから中距離までがベストという認識のもとに出走レースが選ばれてきた。しかし、3走前の日本ダービーでは心配していた折り合いもつき、直線では馬群を割る形で4着に健闘。12着と大敗した前走の菊花賞はさすがに距離が長過ぎた印象のレースぶりだったが、日本ダービーのような競馬をすることができれば、2200メートルの距離でも結果を残すことが可能なはずだ。デビューから3連勝で昨年3月の毎日杯を制しているが、秋は結果を残せなかった。そろそろ地力の高さを示したいところだろう。

ダイワキャグニー

せん7歳

調教師:菊沢隆徳(美浦)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:トリプレックス
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

2000メートルまでの距離を多く走ってきた馬で、2000メートルを超えるレースは一昨年のジャパンカップ(6着)以来。ただ、折り合い次第で克服可能なはずだ。左回りへの適性の高さは誰もが知るところだろう。

昨年のエプソムCで念願の重賞初制覇を果たしたが、その後の放牧で去勢手術を受けた。レースが近づくと馬っ気がひどくなり過ぎてしまうことがその理由のようだが、去勢したことによる効果か以前よりもシルエットがすいぶんとシャープになり、それによって走りに切れが出てきたようにも感じる。また、無駄な体力を使わなくなったことも大きいかもしれない。前々走の毎日王冠では勝ったサリオスに突き放されたものの、他の強敵を抑えて2着をキープ。前走の天皇賞(秋)はアーモンドアイ(1着)を筆頭とする上位馬に決め手負けしたものの、6着とまずまずの結果を残した。今年で7歳となったが、さらにステップアップしそうな印象だ。

サンレイポケット

牡6歳

調教師:高橋義忠(栗東)

  • 父:ジャングルポケット
  • 母:アドマイヤパンチ
  • 母の父:ワイルドラッシュ
ここに注目!

右回りで極端にパフォーマンスが落ちるわけではないが、これまでの成績が示すように左回りのほうがいい馬で、特に中京コースは2戦2勝と最も得意にしている。京都競馬場の改装工事によるコース替わりを最も歓迎する馬と言っていいのかもしれない。

キャリア15戦で〔4・3・3・5〕の成績になっているが、着外のほとんどは能力を発揮できずにいた3歳時のもの。久しぶりに掲示板(5着以内)を外した前走のアルゼンチン共和国杯は、6着でも勝ったオーソリティとのタイム差は0秒4で、末脚の堅実さは示したと言っていいだろう。昨年はオープンクラス入りを果たしただけでなく、新潟記念で勝ち馬とタイム差なしの3着に好走。前々走の毎日王冠は勝ったサリオスには離されたが、2着ダイワキャグニーとハナ差の3着と、別定戦のGⅡで結果を残すまでに成長した。6歳を迎えた今年を飛躍の1年にするためにも、年明け初戦の本レースで重賞初制覇を飾りたいところだろう。

クラージュゲリエ

牡5歳

調教師:池江泰寿(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ジュモー
  • 母の父:タニノギムレット
ここに注目!

休み明けを1度使われ、見た目のシルエットが少しシャープになっていた前走。それでも、絶好調とは言えない雰囲気だったとあれば、3走目の今回はさらなる上積みを期待していいはずだ。折り合いさえつけば、この距離は問題なくこなせるだろう。

5歳を迎えた現在でも8戦という戦績が示すように、順調なキャリアを積んできたとは言えない馬。一昨年の日本ダービー(6着)の後には蟻洞の影響で長期休養へ。昨年の京都記念は右前脚の挫石のために出走取消となり、8か月半の休養を余儀なくされた。逆に言えば、5歳となった現在でも若駒らしいフレッシュさを維持しているということ。長期休養明けだった前々走のカシオペアS(リステッド。京都・芝1800メートル)こそ、直線で伸び切れずに10着と大敗したが、前走のアンドロメダS(リステッド。阪神・芝2000メートル)では、圧倒的な1番人気に応えたアドマイヤビルゴとクビ差の2着に入り、実力をあらためて示している。久々の重賞挑戦になる今回も、チャンスはあるはずだ。

サトノソルタス

牡6歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:アイランドファッション
  • 母の父:Petionville
ここに注目!

16キログラム増だった前走時の506キログラムはキャリア最高の馬体重。500キログラム台に突入したのも初めてだったが、馬体に太め感はなかった。関東馬でも中京コースの経験が豊富。これは強調材料になる。

3歳時に脚部不安で約1年2か月の長期休養を経験している馬。それ以降はシーズン2走までのローテーションを守っており、昨年はサートゥルナーリアの2着に好走した金鯱賞、GⅠ初挑戦で10着だった大阪杯、約8か月の休養を経て出走した前走の中日新聞杯(7着)の3戦のみの出走となった。今回は、久々を1度使って挑む1戦で、ローテーション的には“狙ったレース”と言うことができるだろう。前走は18頭立ての18番ゲートからのスタート。フルゲートの大外を回る形になり、ペースが遅かったことも響いたようで、この馬らしさを出すことができなかった。GⅡのハンデ戦なら能力は通用するはずで、重賞初制覇のシーンが見られるかもしれない。

ショウリュウイクゾ

牡5歳

調教師:佐々木晶三(栗東)

  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ショウリュウムーン
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

フットワークが大きく、瞬時に加速できるタイプではないため、ゴチャつく競馬は避けたいところだろう。父オルフェーヴルの特徴が出てきたのか、昨秋あたりから馬体のたくましさが増している。見た目のシルエットは、ここでも負けていない。

母はのちの三冠牝馬アパパネを破った2010年チューリップ賞をはじめ、現役時代に重賞を3勝したショウリュウムーン。同馬は繁殖牝馬としても優秀で、初仔となる本馬のほかにも、ショウリュウハル(父ジャスタウェイ)が3勝、ショウリュウレーヴ(父ミッキーアイル)が1勝と、JRAでデビューした産駒の全てが勝ち上がっている。古馬になってさらに力をつけていった母と同じく、本馬も本領を発揮したのは4歳となった昨年から。鞍上がムチを入れても反応しなかった前走の3勝クラス・関ケ原S(中京・芝2000メートル、8着)の敗戦は不可解だが、それ以外のレースぶりは堅実だ。格上挑戦でも、ハンデ差を生かせる立場と思えば、互角の競馬をしても不思議はない。

(松浪 大樹)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

ページトップへ戻る
表示モード: