今週の注目レース

ジャパンカップ(GⅠ)

東京競馬場 2400メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

注記:1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスは、従来の500万円以下・1000万円以下・1600万円以下。

アーモンドアイ

牝5歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:フサイチパンドラ
  • 母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!

前走の天皇賞(秋)を制して、歴代の名馬でも成し得なかったJRA史上最多となる芝GⅠ8勝目をマークした。3歳時の2018年ジャパンカップでは、2分20秒6の驚異的なJRAレコードで優勝。無敗の三冠馬2頭の挑戦を退けて、有終の美を飾りたい。

2019年有馬記念(9着)後、出走予定のドバイターフが中止になり、UAEに遠征していた本馬は3月29日に日本へ帰国。5月のヴィクトリアマイルが約5か月ぶりの実戦となった。レースは好スタートを決めて、好位の4番手を追走。直線は馬なりのまま先頭に躍り出ると、ムチを入れられることなく後続を4馬身突き放して圧勝した。続く安田記念は、スタートで後手を踏み後方待機策。勝ったグランアレグリアの瞬発力に屈したものの、4コーナー11番手からしっかり脚を伸ばして2着を確保した。約5か月の休み明けとなった前走の天皇賞(秋)は、好位の3、4番手を進み、ラスト100メートル付近で前を捕らえると、後続の追い上げも振り切ってGT8勝目を挙げた。ジャパンカップで引退が発表されており、ラストランに向けて仕上がりに抜かりはない。

コントレイル

牡3歳

調教師:矢作芳人(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ロードクロサイト
  • 母の父:Unbridled's Song
ここに注目!

今春の皐月賞、日本ダービーに続き、前走の菊花賞を制して史上3頭目となる無敗の三冠馬に輝いた。これまでの無敗の三冠馬2頭(シンボリルドルフ、ディープインパクト)は、他世代との初対戦で連勝が途切れており、前人未到の偉業に挑む。

2歳時はホープフルSを含み、3戦3勝。約3か月半の休み明けとなった皐月賞は、3コーナー過ぎから外を回って一気に押し上げると、メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒9(推定)の末脚を繰り出して快勝した。続く日本ダービーは、好スタートを決めて好位集団のインを追走。直線の入り口でスムーズに外へ持ち出すと豪快に突き抜けて、後続に3馬身差で優勝した。夏を休養に充て、秋初戦となった前々走の神戸新聞杯は、軽く促した程度で後続を突き放して2馬身差の楽勝。前走の菊花賞は、中団馬群で折り合いに専念。アリストテレス(2着)にピタリとマークされたが、直線のマッチレースをクビ差で制し、史上8頭目のクラシック三冠制覇を達成した。さらに勝利を重ね、デビュー7連勝でストップした父ディープインパクトを越えられるのか、注目の一戦だ。

デアリングタクト

牝3歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:デアリングバード
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

アーモンドアイに次ぐ6頭目の牝馬三冠馬で、無敗での達成は史上初の快挙だった。秋華賞のパドックではテンションが高く、当日の気配は鍵になるが、53キログラムの斤量ならあっさり勝っても不思議はない。

デビュー2戦目のエルフィンS(リステッド。京都・芝1600メートル)を、4コーナー10番手から直線で豪快に突き抜けて1分33秒6の好タイムで圧勝。牝馬三冠一冠目の桜花賞では、重馬場も問題にせず、直線で大外から伸びて1馬身1/2差で快勝した。続くオークスは、道中は後方に控えて折り合いに専念。直線は馬群が密集して窮屈な競馬になったが、ラスト300メートル付近で進路を確保すると、鮮やかに突き抜けて見事に優勝した。約5か月の休み明けとなった前走の秋華賞は、稍重のタフな馬場に加え、緩みのない展開になったが、直線のラスト1ハロンで先頭に躍り出ると、追いすがるマジックキャッスル(2着)を力強く振り切って、史上初となる無敗の牝馬三冠制覇を達成した。今回は秋2戦目で状態面の上積みが見込めるだけに、アーモンドアイ、コントレイルとの対決に注目が集まる。

ウェイトゥパリス

牡7歳

調教師:A.マルチアリス(フランス)

  • 父:Champs Elysees
  • 母:Grey Way
  • 母の父:Cozzene
ここに注目!

強烈な末脚が最大の武器。今年のガネー賞(G1・フランス。芝2100メートル、2着)で、のちの凱旋門賞馬ソットサスを追い詰めると、続くジャパンカップと同じ、左回り・芝2400メートルのサンクルー大賞(G1・フランス)では見事な差し切り勝ちを収めた。東京の長い直線は歓迎だろう。

フランスから参戦するウェイトゥパリスは、カナダのカナディアンインターナショナルや、アメリカのハリウッドターフCなど、芝12ハロンのG1で3勝を挙げたシャンゼリゼの産駒。半兄のディスタントウェイは共和国大統領賞(G1・イタリア)を連覇したイタリアのトップホースである。

イタリアのアントニオ・マルチアリス調教師の下でデビュー(現在はフランスで開業する息子のアンドレア・マルチアリス調教師が管理)。4歳時(2017年)からイタリアの重賞路線の常連となり、ミラノ大賞(G2・芝2400メートル)やフェデリコテシオ賞(G2・芝2200メートル)で2着に健闘した。5歳時(2018年)は、エクスビュリ賞(G3・芝2000メートル)とエドヴィル賞(G3・芝2400メートル)で2着に入るなどフランスの重賞でも善戦し、凱旋門賞(G1・フランス。芝2400メートル、11着)にも出走した(勝ち馬エネイブル)。

6歳時の昨年は長距離路線にシフトし、7月のモーリスドニョイユ賞(G2・フランス。芝2800メートル)で重賞初制覇。続くフォワ賞(G2・フランス。芝2400メートル)では、勝ったヴァルトガイストと2馬身差の2着に入り、日本から参戦した3着キセキには1馬身差で先着した。しかし、その後の長距離G1の2戦は6着と5着に敗退し、シーズン終盤は精彩を欠いた。

7歳を迎えた今年は、中長距離路線に戻り飛躍の年となった。5月のシャンティイ大賞(G2・フランス。芝2500メートル)を後方から鋭く差して4馬身1/2差で快勝すると、6月のガネー賞は、のちに凱旋門賞馬となるソットサスにアタマ差まで迫る2着。続くサンクルー大賞では最後方から差し切って、G1タイトルをつかんだ。その後は遅い流れだったことも影響したのか、前々走のフォワ賞で5着、前走の凱旋門賞は9着と、2戦続けて末脚は不発。アイルランドでの種牡馬入りが決まっており、今回のジャパンカップが現役最後のレースになる予定だ。

グローリーヴェイズ

牡5歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:メジロツボネ
  • 母の父:スウェプトオーヴァーボード
ここに注目!

昨年4月の天皇賞(春)で2着に入り、昨年12月の香港ヴァーズ(G1・香港。芝2400メートル)ではラッキーライラック(2着)や香港の雄エグザルタント(3着)を突き放して初のG1タイトルを獲得した。左回りでも勝ち鞍があり、初の東京コースも問題ないだろう。

出走予定だったドバイシーマクラシックが中止になり、UAEに遠征していた本馬は3月29日に帰国。再仕上げとなった前々走の宝塚記念は、昨年の香港ヴァーズ(1着)以来約6か月半ぶりの実戦だった。レースは3コーナー過ぎから押し上げたものの、早々に余力がなくなり、直線はズルズルと後退して17着と敗れた。約3か月半の休養で立て直した前走の京都大賞典は、スッと前に取りついて好位集団の5番手を追走。ロングスパートをかけたキセキの進出に合わせて4コーナーから動き出すと、残り200メートル付近で逃げ・先行勢を捕らえ、最後はキセキ(2着)の追い上げを振り切って重賞3勝目をマークした。今季2戦目で状態面の上積みが見込め、三冠馬3頭を筆頭に豪華メンバーはそろったが、遜色のない競馬ができそうだ。

ワールドプレミア

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:マンデラ
  • 母の父:Acatenango
ここに注目!

咋年の菊花賞馬。今年はここまで体調が整わず、昨年の有馬記念(3着)以来約11か月ぶりの実戦で仕上がり具合がポイントになるが、10月下旬から時計を出し始めて入念に乗り込みを消化。気性の勝った馬で久々は苦にせず、地力の高さに期待したい。

3番人気に支持された前々走の菊花賞は、好スタートを決め、スッと控えて中団馬群のインで折り合いに専念。2周目の4コーナーから内めをスムーズに追い上げ、残り200メートル付近で先頭に躍り出ると、後続の追い上げをしのいでGTタイトルを獲得した。前走の有馬記念は、じっくり構えて最後方を追走。前半がハイペースで、レースの上がり3ハロンタイムが37秒6の消耗戦になったが、2周目の3コーナー過ぎから一気にスパートをかけて大外を追い上げると、勝ったリスグラシューに次ぐ上がり3ハロン35秒0(推定)の末脚で3着に好走した。ここは強力なメンバーがそろい、約11か月の休み明けと条件は簡単ではないが、父譲りの瞬発力を受け継いでおり、直線の長い東京コースはプラスに働くはずだ。

カレンブーケドール

牝4歳

調教師:国枝栄(美浦)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ソラリア
  • 母の父:Scat Daddy
ここに注目!

重賞タイトルこそないが、これまでGⅠで3度の2着があり、なかでも昨年のジャパンカップでは、直線で1度先頭のシーンを作って0秒1差の惜敗。展開に左右されない自在性を備えており、豪華メンバーはそろったが、遜色のない競馬ができそうだ。

約3か月の休み明けとなった今年初戦の京都記念は、脚をためて後方の8番手を進み、3コーナー過ぎから外を回って進出を開始。勝ったクロノジェネシスには離されたものの、直線はしぶとく脚を伸ばして2着に好走した。ドバイシーマクラシックがコロナ禍で中止になり、約7か月半ぶりの実戦だった前走のオールカマーは、かなりのスローペースのなか、道中はなだめながら3番手を追走。向正面半ばで逃げるジェネラーレウーノ(7着)に並びかけ、直線で敢然と抜け出したが、最後はセンテリュオ(1着)の瞬発力に屈してハナ差惜敗の2着だった。水分を含んだ馬場コンディションもこなすが、昨年のオークスでは2分22秒8の好タイムで勝ち馬とクビ差の2着に入っており、良馬場ならさらにパフォーマンスが上がる可能性もある。

ユーキャンスマイル

牡5歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キングカメハメハ
  • 母:ムードインディゴ
  • 母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!

今年の阪神大賞典など重賞を3勝。GⅠでも掲示板(5着以内)を外さない安定感を誇り、昨年の天皇賞・秋(4着)では、アーモンドアイを上回るメンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)をマークした。瞬発力が生きる展開になれば、ここでも上位が狙えるはずだ。

約4か月の休養を挟み、5歳初戦となった阪神大賞典は、脚をためて後方待機策。1周目のスタンド前でキセキ(7着)が動いてペースは上がったが、道中はジッと我慢して2周目の3コーナーから内めをさばいて進出を開始。直線は狭いスペースをこじ開けるように抜け出し勝利を飾った。続く天皇賞(春)は中団を進み、直線は馬群のインを突いて先頭に並びかけるシーン。最後は上位馬の決め手に屈したものの、見せ場十分の4着に入った。約6か月の休み明けとなった前走のアルゼンチン共和国杯は直線で伸びを欠いて4着に敗れたが、58キログラムのトップハンデを背負っていたことを踏まえれば、悲観する内容ではないだろう。休み明けを1度使った上積みは十分で、今回は本領発揮が期待される。

(文:外国馬=秋山 響(TPC)、日本馬=京増 真臣)

ご注意 当コーナーの情報は、特別登録の情報に基づき制作されております(データ分析は特別登録発表前に執筆されたものです)。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性がございます。また、当コンテンツの内容においては、JRAが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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